マイホームを購入するのに頭金はいくら準備すればよいのか?
人生に一度の大きな買い物と呼ばれる住宅購入ですが、大きな買い物と揶揄される通り住宅の購入価格は大きな金額になります。
多くの方はレバレッジを利用して住宅ローンを契約を行い、購入した住宅に住みながら返済を続けていきます。そのため、ご自身の収入と返済額のバランスを考えないと、返済額が重荷となってしまいます。そこで、返済額における負荷をできるだけ減らすためにも頭金を多く用意しておくことが有効であると言えます。
今回は住宅を購入するにあたり、頭金はいくら用意すべきなのかについて考えていきます。
頭金500万円以上が約6割
住宅を購入するにあたり購入したかたが実際に頭金をいくら用意したのかを調べてみたところ、不動産情報サイト「SUUMO」のデータによると、首都圏で住宅を購入した方の全体では頭金500万円未満が約4割で、次に、500万円以上1500万円未満が約3割、1500万円以上が約3割という結果となっていました。
頭金は、住宅を購入する金額や購入者の経済状況によって大きく異なりますが、全体として500万円以上の頭金を用意していることがわかります。
頭金は経済状況や購入する物件によって異なる
頭金を用意するにあたり、概ね500万円以上用意されている方が多いことがわかりましたが、基本的には頭金はいくら用意すべきかという基準はなく、ご自身の経済状況や購入する物件によってそれぞれ異なるのが現状です。
もちろん、毎月の返済額の負担をできるだけ減らしたいと考える場合、用意する頭金は大いに越したことはありません。
そのため、まずは、ご自身の現在の経済状況を把握した上で、毎月無理なく返済できる月々の金額はいくらなのかを理解した上で、どれ位借り入れができて、頭金はいくら用意すべきなのかを検討する必要があります。
住宅ローンの年間返済額は年収の25%以内
住宅ローンで住宅を購入後は毎月返済していく必要がありますが、毎月無理なく返済を行うための目安として年間の返済額がご自身の年収の25%以内であるとしています。
例えば、年収400万円の方の場合は、年収の25%になりますので毎年無理なく返済できる金額の目安として100万円になります。これを12ヶ月で割ると、8万円前後となります。
8年間を毎月(ボーナス払いなし)で35年間払い続けた場合を2017年9月現在の住宅ローン金利の相場0.5%を考慮した上でSUUMOの「住宅ローンシミュレーション」を使って調べてみました。
シミュレーション結果としては、購入可能額としては3081万円の物件が購入できるという結果になりました。
もし、3081万円以上の物件を購入したいとなれば、頭金をさらに多く用意する必要があると言えます。
年間返済可能額を考慮して購入物件に合わせて頭金を決める
住宅ローンの年間返済可能額がわかれば、後は購入したい物件に合わせて用意すべき頭金を決めます。
年収400万円における年間返済可能額は8万円で、借入可能額として3081万円という結果がでましたが、例えば、借入可能額にプラス600万円の物件を購入したい場合、毎月の返済額は8万円を維持するであれば、600万円プラスした金額分の頭金を用意する必要があります。
一方で、年間の返済可能額は8万円ではあるものの、購入する物件は3081万円前後に据え置いたまま、毎月の返済額を5万円前後に減らしたいと考えた場合、毎月の返済額に3万円を減らした合計の金額分の頭金を用意する必要があります。
購入物件価格を3081万円で毎月の返済額を5万円返済すると想定して、返済期間35年金利0.5%でSUUMOの「住宅ローンシミュレーション」を使って調べたところ、必要となる頭金は1000万円前後となりました。
いくら頭金を用意すべきかを考えるには、はじめにご自身の年収に合わせて毎月返済可能な金額を把握した上で、希望する購入物件に合わせてシミュレーションツールを活用して調べてみると良いでしょう。
頭金は万が一のときの資金も確保した上で用意する
最後に、住宅ローンの返済負担額を軽減するために頭金を用意していきますが、その際に注意が必要なのは、貯蓄などで確保した手元資金をすべて頭金に回さないことです。
手元資金をすべて住宅を購入するための頭金にまわしてしまうと、手元資金が全く無い状況となり、病気や失業、自然災害など多額のお金が必要になった場合に太刀打ち出来なくなってしまいます。
そのため、頭金とは別に緊急用途での資金を確保しておくことが重要です。緊急用途の資金はご自身の生活費に対して半年から1年程度確保できていることが理想です。
もし、住宅の購入を検討中で手持ちの金融資産が少ないもしくは全くない場合、住宅購入の前に緊急時に備えた資金を確保することが先手となります。
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