手付金を支払ってからでは遅い!契約の前にもう1回確認しておく事―その①
手頃な物件を見つけ、条件交渉や住宅ローンなどの問題が解消したら、いよいよ契約です。
契約の時には、売主に対して数十万〜100万円以上の手付金を支払うことから、確認不足はないかなどと不安になります。
今回は、新築・中古の一戸建て購入に関して、手付金を支払う前のチェックポイントや注意点についてアドバイスしていきます。
契約前に確認すべきことは、大別すると4つある!
買主が売主に対して支払う手付金の額は、売買代金の5〜10%程度が一般的です。
契約を結んで手付金を支払った後に、買主の理由(住宅ローン以外)で契約を解除すると、手付金は戻ってきません。
ですから物件の状況や契約内容を、いま一度十分に確認したうえで契約しなければなりません。確認事項は、大別すると以下の4点になります。
1.敷地条件の確認
2.建物の状況・状態の確認
3.売買契約書の内容理解
4.資金計画に不備不足がないかの確認
建物の敷地だけでなく周辺状況も含めて確認しましょう!
敷地について、これは物件そのものの敷地だけでなく周辺状況も含めた「広義の敷地」という捉え方をしていきます。
まず道路ですが、幅員は4m以上(建築基準法の認定)であるか、所有権を持っていない私道のような道路ではないか、などを確認します。
次に敷地内ですが、陥没や地崩れなどの現象が起きていないか、境界が明確であるか、樹木や物置など隣地からの越境物がないかなどが挙げられます。
他にも、希望の学区内であるか、通学路に不安要素がないかなど、見落としがないかしっかり確認しておきましょう。
新築だから大丈夫だろう・・・案外そうでもないかも知れません
新築・中古どちらであっても確認は必要です。
「新築は新しいから問題ないだろう」と考えるかも知れませんが、どんなに法規制を厳しくしても新築住宅の欠陥問題はなかなかなくなりません。
欠陥住宅を購入した買主が瑕疵(かし)保険制度によって保護されるようになりましたが、住宅検査機関があるにも関わらず、なぜか欠陥工事は無くなりません。
これは、基準さえクリアすれば良いという買主を置き去りにした法規制至上の考え方に偏っていることが原因ではないかと考えられます。
契約する前に再度内覧して、気になるところやチェックしていなかった箇所などをしっかり確認するようにしましょう。
中古だから傷んでいるのは当たり前・・・そのような考えではあなたの財布が傷みますよ
一方、中古の場合は「中古なのだから多少は傷んでいても仕方ない」と考えがちですが、これは危険な考えです。
ひと口に中古住宅と言っても、建物の状態はそれぞれ異なり、粗悪な住宅を購入してしまうと購入後すぐに補修することになり、想定外の費用が掛かってしまう場合があります。
同じ築20年でも状態の良いものと悪いものでは、相当な違いがあるものなのです。
まとめ
欠陥のある建物を購入するリスク(補修費用の負担や交渉の手間など)は小さくありません。
できれば多少の費用は発生しますが、第三者の専門家による住宅診断(ホームインスペクション)を受けておくと、後々の問題回避にもつながると思います。
後半の2項目(売買契約書と資金計画の確認)については、次項その2でお話ししていきます。
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