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中古住宅・建売の間取りを気に入る方法|工夫とリフォーム資金の考え方

中古住宅や建売住宅など、すでに間取りが決まっている住宅の場合、住宅に対する考え方や好み、家族構成などの問題から、気に入るものがなかなか見つからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本当は注文住宅を建てたいが、予算が合わずにやむなく中古や建売を選ぶしかない。だから妥協するしかない……と。でも、せっかくのマイホームですから、ネガティブさなんか払拭して、気分良く住みたいものです。

では、どんな方法があるでしょうか?

はじめに整理。「変えられるところ」と「変えられないところ」

工夫の話に入る前に、この線引きを知っておくと迷いが減ります。

比較的変えやすいのは、壁紙(クロス)・床材・照明器具・カーテン・建具や収納などの内装まわりです。一方で簡単には動かせないのが、建物を支えている柱・梁・筋交い・耐力壁、そして配管や換気ダクトの位置です。

木造の在来工法は柱と筋交いで支える構造、いわゆるツーバイフォー(枠組壁工法)は壁そのもので支える構造、というように、工法によって「抜ける壁」「抜けない壁」は変わります。マンションでも、コンクリートの構造壁は動かせません。

大切なのは、気になる壁があったら自己判断せず、設計士やリフォーム会社に「この壁は構造に関係しますか」と確認すること。ここさえ押さえておけば、あとは自由に発想して大丈夫です。

できるだけコストを掛けずに済ませるには?

建物が動かせないなら、雰囲気で見た目に変化をつけ、内装のアレンジへとつなげてみるのはいかがでしょう? ちょっとした工夫で、家の雰囲気が変わり、内覧の時とは見違えるくらいに変身させることもできたりします。

例えば、壁クロスや照明器具を変えて、暗かったり古かったりする配色から雰囲気を一新させるのです。照明は「色」を変えるだけでも印象が大きく動きます。くつろぐ部屋は温かみのある電球色、作業する場所は白っぽい昼白色、というように使い分けてみてください。

他にも、カーテンやラグマットを明るい色調にしたり、食器棚を背の低いものにして天井を高く見せることもできます。背の高い家具を壁の一面にまとめ、視線が抜ける方向には低い家具を置く——これだけで部屋は広く感じられます。ちょっとした工夫で“化ける”家は結構多いんです。

既存住宅の「狭い」「収納が少ない」「使いづらい」などの不満をどう解消するか?

柱や筋交い、梁(はり)など構造上の理由から間取りの変更ができない場合があります。この場合、部屋が狭い、収納が少ない、続き部屋のために個室として使用できないなどの制約が出てしまいます。

ではどうするか。まず、部屋が狭いという場合は、収納に着目します。部屋の中に家財道具が少なければ、その分部屋は広く使うことができます。ということで、可動式のクローゼットなどが考えられます。

また、収納スペースをベッド下に配した「ロフトベッド」なども有効でしょう。オフィスなどでよく使用されている手法ですが、壁に窓からの風景を描いた大き目の絵画や写真を貼り付けるのも一案です。これにより、狭くても開放感を醸しだすことができます。

次に、収納が少ないという場合は、先の方法はもちろんですが、収納スペースを共有化してしまうのです。家中すべての部屋が狭いということはあまりないでしょう。

それなら、8帖など広めの部屋の中に納戸スペースを造作し、共同で使えるようにするのです。既設の押入などは撤去して、その部分も納戸にしてしまいましょう。

間取りの関係でできないなら、板の間にして、納戸設置で狭くなった分の代替スペースにするのも良いでしょう。続き部屋の場合は、そこを大きな1部屋と考え、家具や簡易な間仕切り壁で部屋を分割するといった方法が有効でしょう。

一方の部屋が暗くなってしまう場合は、アクリルボードなどの光を通す素材を部分的に配置することで解消できます。

それでも間取りを変えたい。費用はどうやって用意する?

工夫では届かず、やはり壁を抜きたい・水回りを移したい——というときに知っておきたいのが、リフォーム費用を住宅ローンと一緒に借りる方法です。中古住宅は「買ってから直す」ことが前提になりやすいので、購入前に資金の道筋を確認しておくと選択肢がぐっと広がります。

なかでも中古住宅を検討する方に関係が深いのが、住宅金融支援機構の【フラット35】の金利引下げメニューです。2026年8月2日時点の公式サイトによると、次のような制度が用意されています。

【フラット35】リノベ……中古住宅の購入とあわせて一定の要件を満たすリフォームを行うと、借入金利が一定期間引き下げられる制度。「購入後に自らリフォームを行う場合(リフォーム一体タイプ)」と「住宅事業者がリフォーム済みの中古住宅を購入する場合(買取再販タイプ)」があります。
【フラット35】中古プラス……一定の基準を満たした中古住宅を購入する際に、借入金利が一定期間引き下げられる制度。
【フラット35】維持保全型……長期優良住宅や安心R住宅、インスペクション実施住宅(劣化事象等がないこと)、既存住宅売買瑕疵保険付保住宅などが対象。

これらの金利引下げは、家族構成・住宅性能・維持管理・地域連携の4つのカテゴリーで獲得したポイント数に応じて引下げ幅が決まる仕組みになっています(一部、組み合わせられないメニューもあります)。引下げ幅や適用の要件は改定されることがあるため、具体的な条件と金利は必ず公式サイトと取扱金融機関でご確認ください

費用の借り方 向いているケース 確認しておきたい点
住宅ローンにリフォーム費用も含めて借りる(リフォーム一体型) 購入と同時に工事内容が決まっている 取り扱いの有無は金融機関ごとに異なる。工事の見積書が必要になるのが一般的
【フラット35】リノベ/中古プラス/維持保全型 中古住宅を買ってリフォームしたい/質の確かな中古を選びたい 要件を満たすか、引下げ幅は何年分か。適合証明などの手続きも必要
リフォームローン(無担保) 入居後に部分的な工事を追加したい 一般に住宅ローンより金利は高め・借入期間は短めの傾向。条件は各社公式で確認を

「あとで気が向いたら直そう」と考えていると、購入時なら一体で借りられたはずの費用を、あとから別のローンで用意することになりがちです。内覧の段階で「ここは直したい」と思った箇所は、金額の目安だけでもリフォーム会社に聞いておくと、資金計画がぐっと現実的になります。

買う前にできる「間取りの見極め」チェック

内覧のときに次の点を見ておくと、住み始めてからの「しまった」を減らせます。

1. 家具を置く壁があるか……窓とドアばかりの部屋は、広くても家具が置けません。
2. コンセントとスイッチの位置……あとから増設するには工事が必要です。
3. 収納の「量」より「位置」……使う場所の近くにあるかどうかで、暮らしやすさが変わります。
4. 水回りの位置関係……配管の関係で移動しにくいため、動線に納得できるかが重要です。
5. 抜けそうな壁かどうか……気になる壁があれば、その場で「構造に関係しますか」と質問を。

よくある質問

Q. 壁紙の張り替えや照明の交換くらいなら、自分でやっても大丈夫ですか?
内装の範囲であれば取り組んでいる方も多くいます。ただし照明器具でも配線工事を伴うものや、電気・ガス・水道の工事は資格が必要です。無理をせず専門業者に依頼してください。

Q. 買ってすぐリフォームするのと、しばらく住んでからでは、どちらがよいですか?
費用面では、購入時に住宅ローンと一体で借りられる可能性がある分、同時のほうが有利になることがあります。一方で、実際に住んでみないと分からない不便もあるため、「水回りなど大がかりなものは購入時、暮らしの工夫で済むものはあとから」と分けて考えるのが現実的です。

Q. 建売住宅でも引渡し前に間取りを変えてもらえますか?
すでに完成している建売住宅では難しいことが多く、建築中であっても変更できる範囲・期限は物件ごとに決まっています。希望があれば早い段階で不動産会社に相談してみましょう。

Q. 「リノベーション済み」と書かれた中古住宅は安心ですか?
見た目がきれいでも、どこまで手が入っているか(表面だけか、配管や断熱まで含むか)は物件によって大きく違います。工事の範囲が分かる資料を見せてもらい、必要に応じて建物状況調査(インスペクション)の結果も確認しましょう。

まとめ

今回の着目点は、「物件に生活を合わせる」ということです。

家に文句を付けてもしょうがありません。家財道具を家に合わせたり、収納の増設・撤去によって変えられない間取りにアレンジを加えるなど、できることは結構あるものです。

また最近では、DIYや家具工場などを利用して家財道具をアレンジする方も増えてきています。

家をまるごと変身させるリノベーションが人気を博していますが、そこまでコストを掛けずとも、ちょっとした工夫とアイディアで、気に入った家に変身させることができるのです。そして、どうしても工事が必要になったときのために、購入時の資金計画に少し余裕を持たせておくこと——これが、中古や建売を「妥協」で終わらせないコツだと思います。

なお、返済期間の取り方で毎月の負担は大きく変わります。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは、変動金利(半年型)で新規に住宅を購入する場合、借入期間を最長50年まで選べます(35年超は当初借入金利に年0.100%上乗せ。2026年8月時点)。一部繰上返済手数料は無料なので、余裕ができたときに前倒しで返す使い方もしやすい設計です。団信も一般団信のほか、上乗せ金利なしの全疾病保障付団信を選べます。条件は変わることがありますので、最新の内容は公式サイトでご確認ください。

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