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新築の値引き交渉はできる?建売とマンションで違う価格の決まり方

マイホームは人生でいちばん大きな買い物です。「少しでも安く買えないだろうか」と考えるのは自然なことですが、そもそも新築物件は値引き交渉ができるのか、できるとしたらどんなタイミングなのか、気になりますよね。
ここでは、新築マンションと建売住宅で価格の決まり方がどう違うのか、そして交渉の前に知っておきたい保証と住宅ローンの話まで、順番に整理していきます。

新築物件の金額交渉は可能なのか?

新築物件にはマンションと、建売住宅などの一戸建てがあり、金額交渉はどちらも可能でしょう。
ただし、値引額を重視するのであれば、建売住宅の方が値引額の幅は大きいと言えます。
なぜなら、販売手法がマンションと建売では異なるからです。

もっとも、値引きに応じてもらえるかどうかは、物件・時期・売主の事情によってまったく異なります。「必ず下がるもの」と思って臨むと、話がこじれてしまうこともあります。まずは価格がどう決まっているのかを知るところから始めましょう。仕組みが分かると、交渉できる場面とそうでない場面の区別がつくようになります。

新築マンションと建売住宅の販売価格

新築マンションは1㎡あたりの単価に専有面積を掛けて販売価格を算出します。
ですから、同じ階数で床面積が同等であれば、販売価格も角部屋などを除けば同等になります。

一方の建売住宅は、土地と床面積が同等でも、間取りや立地条件によっては数十〜数百万円の価格差があったりします。

ハウスメーカーなど建売住宅の売主は、売りづらい建物の値段を低く設定し、売れやすい建物に価格を転嫁して販売しています。通常、条件の悪い建物は価格が安くても売れ残るものです。
その建物の完成時に「新価格、限定1棟、家具付き」という広告が出た時が最大のチャンスなのです。

比較の観点 新築マンション 建売住宅(一戸建て)
価格の決まり方 1㎡あたりの単価×専有面積が基本 間取り・立地・区画ごとに個別に設定
同条件での価格差 同じ階・同じ面積なら基本的に同水準 条件が近くても数十〜数百万円の差が出ることがある
値引きの表に出やすさ 他の購入者との公平性から表に出にくい 「新価格」など広告として出ることがある
交渉しやすい場面 完成後に売れ残っている住戸 完成済みで残り棟数が少なくなったとき

安く購入するポイント

もともと金額が低く設定されていた物件が、さらに新価格(事実上の値引価格)に家具付きとなれば、多少条件が悪くても「買い」と言えるでしょう。
また、更なる交渉として、家具分を値引きに換えてもらうのです。うまく運べば、販売開始時点の価格と比べてまとまった金額を抑えられることもあります。ただし、いくら下がるかは物件ごとにまったく違います。金額の目安を先に決めつけず、その物件の販売状況を見ながら判断してください。

マンションの場合、「限定1棟、家具付き」などの広告を出せば、ほぼ間違いなく他の買主から「自分も同等の条件にしてくれ」という苦情が発生するでしょう。

売れ残ったマンションの値引き交渉は、完成後の問合せ客や来場客に対し、秘密裏に提示しているのが現実で、そういう状況下でなら大幅な値引も可能でしょう。

初めての方がつまずきやすいのは、「安くなったこと」自体が目的になってしまうことです。日当たり、間取り、通勤動線、周辺環境——住み始めてから毎日つきあうのはそちらの方です。値引きは、その物件を選ぶ理由がそろったうえでの「もうひと押し」と考えるくらいがちょうどよいでしょう。

建築条件付き宅地分譲

他に、「建築条件付き宅地分譲」と言って、指定の住宅メーカーで注文住宅を建てることを条件とした宅地販売のスタイルがありますが、このケースでの大幅な値引きは少々危険と言えます。

なぜなら、まだ建築を開始していない状況で無理な値引き交渉をすると、建具や壁クロス、設備機器などを安価な仕様に変更される恐れがあるからです。

このタイプで見ておきたいのは、値引き幅よりも「どこまでが標準仕様か」です。同じ坪単価でも、キッチンや浴室のグレード、外構やカーテンレールが含まれるかどうかで最終的な支払額は大きく変わります。標準仕様と追加費用の範囲を、必ず書面で示してもらいましょう。

ちょっと余談ですが、注文住宅と建売住宅では「契約の形態」が異なります。建売は土地建物を売買する「不動産売買契約」であり、宅地建物取引業法という「買主を保護することを目的とした法律」に基づく契約です。

一方の注文住宅は、建築を注文する側と受ける側が結ぶ「建築請負契約」です。契約の性質が違うため、確認すべき書類や進め方も変わってきます。ただし、「請負契約だから買主が守られない」ということではありません。次の項で見るように、新築住宅の保証は売買・請負のどちらにも共通して定められています。

値段より先に確かめたい「新築住宅の10年保証」

価格の話に夢中になると忘れがちですが、新築住宅には法律で定められた保証があります。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)により、新築住宅の「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」については、引き渡しから10年間の瑕疵担保責任が義務づけられています。基礎・柱・壁・屋根など建物を支える部分と、雨漏りに関わる部分が対象で、この10年という期間を契約で短くすることはできません。

さらに住宅瑕疵担保履行法により、売主となる宅地建物取引業者や、工事を請け負う建設業者には、保険への加入または保証金の供託という資力確保措置が義務づけられています。万一その事業者が倒産などで責任を果たせなくなっても、買主が保険金の支払いを請求したり、供託金から還付を受けたりできる仕組みです。

大切なのは、この保証は建売住宅(売買)でも注文住宅(請負)でも共通だという点です。値引き交渉に入る前に、どの保険法人の保険が付くのか、保証書はいつ受け取れるのかを確認しておくと安心です。

値引きが決まったあと、住宅ローンで気をつけたいこと

価格が決まってからが、住宅ローンの本番です。初めての方が「聞いていなかった」となりやすい点を挙げておきます。

値引きされるのは物件価格だけ
登記費用、火災保険料、住宅ローンの事務手数料といった諸費用は、値引き交渉の対象にはなりません。物件価格が下がっても、諸費用は別に用意する必要があります。

手付金は契約時に必要になる
売買契約を結ぶ時点で手付金を支払うのが一般的で、住宅ローンの融資が実行されるのは通常もっと後の引き渡し時です。つまり手付金は自己資金で準備しておく必要があります。金額や取り扱いは契約ごとに違うので、契約書と重要事項説明書で必ず確認してください。

「ローン特約」の内容を読む
売買契約には、住宅ローンの審査が通らなかった場合の取り扱いを定める「ローン特約(融資利用の特約)」が設けられることがあります。どの条件で、いつまでに、どうなるのかは契約書ごとに違います。ここは読み飛ばさず、分からなければその場で質問しましょう。

借入先の候補は、価格交渉と並行して見ておく
借入額は値引き後の価格をもとに決まりますが、どこで借りるかは早めに考えておいて損はありません。金融機関によって諸費用の考え方も違います。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは保証会社を使わないため保証料・保証事務手数料が0円、団体信用生命保険料も0円で、事務手数料は借入金額×2.20%(税込)という設計です(同行公式サイト・2025年11月17日現在の記載)。金利だけでなく、こうした費用の組み立ての違いも見比べておきましょう。

大幅な値引きの前提は「完成済み」、さらに建売住宅なら「新価格」「家具付き等のインセンティブ」と覚えておきましょう。そのうえで、保証の中身と資金の段取りまでそろえられれば、価格交渉は落ち着いて進められます。

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