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固定金利と変動金利どっちを選ぶ?住宅ローン金利タイプの選び方

日本の金利は、長く続いた超低金利から「動く時代」へと変わりました。日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げており、住宅ローン金利にも影響が及んでいます。
だからこそ、固定金利と変動金利のどちらを選ぶかは、これまで以上に大切な判断になります。ここでは、2つの金利タイプの仕組みとメリット・デメリット、そして選び方の考え方を、はじめての方にもわかるように整理します。

契約時から変わらない固定金利

固定金利は契約した時点から返し終わるまでの間、金利が変わらず、経済情勢に関係なく安定した返済が可能です。変動金利に比べると、貸出利率は高く、若干割高感がありますが、景気が過熱してインフレが進んでいくと長期金利も同じように上がり、その時点で借りる人の金利は高くなっていきます。

固定金利であれば、契約時の金利から変わらないため世の中の金利がそれだけ上がったとしても、安心して返していけるところにメリットがあります。デメリットは、金利がこのまま横ばい、あるいは下がっていった場合に、変動金利より割高になってしまう点です。

なお、ひとくちに固定といっても2種類あります。返済終了まで金利が変わらない全期間固定型(フラット35など)と、「当初10年だけ固定」といった当初固定型(固定期間選択型)です。当初固定型は、固定期間が終わった後に金利が見直され、そのときの水準によっては返済額が大きく増えることがあります。「固定」という言葉だけで安心せず、固定が終わった後どうなるかを必ず確認しましょう。固定金利は主に長期金利(10年国債利回りなど)の動きに連動します。

景気に左右される変動金利

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変動金利の場合、固定金利よりも低い利率で借りることができるので、金利が上がらないまま推移すれば、返済総額を抑えて返し切れる可能性があります。

変動金利の利率が見直されるタイミングは金融機関によって異なりますが、年2回(半年ごと)が基準です。多くの銀行では4月1日と10月1日の基準金利をもとに見直し、その数か月後の返済分から新しい金利が適用されます。変動金利は主に短期プライムレートに連動するため、日本銀行の政策金利の動きがそのまま影響しやすい金利タイプです。

ここで知っておきたいのが、多くの金融機関が採用している「5年ルール」と「125%ルール」です。元利均等返済の変動金利では、金利が上がっても毎月の返済額は5年間据え置かれ、5年後に見直されるときもそれまでの返済額の1.25倍が上限になります。急に返済額が跳ね上がらない、家計を守る仕組みです。

ただし、これは「返済額が増えない=負担が増えない」ではありません。返済額が同じでも、金利が上がれば内訳のうち利息の割合が増え、元金の減りが遅くなります。極端に金利が上がると、返済額だけでは利息を払いきれない「未払利息」が生じることもあります。また、元金均等返済にはこれらのルールは適用されず、採用していない商品もありますので、申込前に商品説明書で必ず確認してください(三菱UFJ銀行「よくあるご質問」ほか各行公式)。

金利の上昇は株式や為替相場と違い、長いスパンでゆっくり動くのが一般的です。そのため、金利が上がりそうな局面では金利の低い時期に多めに返済していく自衛策が有効です。半年ごとに届く適用金利のお知らせは、必ず目を通しておきましょう。

金利が動く局面だからこそ慎重な選択を

かつての日本は「金利がとても低く、借りるには最適な環境」と言われていました。しかし2024年3月のマイナス金利政策の解除以降、政策金利は段階的に引き上げられ、2026年6月には約31年ぶりに1.0%程度となっています(日本銀行)。前提が変わった以上、「とりあえず金利の低い変動で」という選び方は、これまで以上に慎重に検討する必要があります

もっとも、変動が不利と決まったわけでもありません。短期金利の影響を受ける変動金利と、長期金利の影響を受ける固定金利は、同じ月でも動き方が違うからです。

参考までに、当編集部が2026年7月1日に14の金融機関・機関の公式住宅ローン金利ページを実際に開いて確認し、125件の適用金利を集計したところ、前月と比較できた113件のうち引き上げが13件、据え置きが31件、引き下げが69件でした(当編集部調べ)。金利タイプ別に見ると、変動金利は実測26件のうち21件が据え置き・4件が引き上げだったのに対し、固定10年は23件のうち12件が引き下げと、動きが分かれています(この集計は「銀行×商品×借入区分×金利タイプ×期間×融資率」の組み合わせ件数であり、銀行の数ではありません。またフラット35は同一の機構金利を取扱各社の行として計上しています)。

つまり、「金利が上がる局面=すべての金利が一斉に上がる」わけではないということです。大切なのは相場を当てることではなく、金利が上がっても返し続けられる計画になっているかを確かめること。安定志向で固定型を選ぶのも、金利差を活かして変動型で早めに元金を減らすのも、どちらも十分に合理的な選択です。判断に迷うときは、住宅ローン相談会や金融機関の窓口で、自分の家計をもとに試算してもらうことをおすすめします。

どちらが向いている?選び方の目安

どちらが正解かは、借入額や家計の余力によって変わります。次の表を、自分に当てはめて考えてみてください。

比較の観点 固定金利が向いている人 変動金利が向いている人
返済の考え方 返済額が一定で計画を立てたい 金利差のメリットを取りにいきたい
家計の余力 返済額が増えると家計が苦しい 返済額が増えても対応できる余力がある
借入額・期間 借入額が大きい/返済期間が長い 借入額が小さい/短期間で返す予定
繰上返済 まとまった繰上返済の予定はない 貯蓄から積極的に繰上返済できる
金利への向き合い方 金利の動きを気にせず暮らしたい 半年ごとの見直しを確認できる
注意点 金利が上がらなければ割高になる 上昇時は利息が増え元金が減りにくい

なお、固定と変動を組み合わせる(ミックスする)という選択肢もあります。取り扱いは金融機関によって異なるため、候補の銀行で相談してみてください。

よくある質問

Q. 途中で変動から固定に切り替えられますか?

多くの金融機関で金利タイプの変更に対応していますが、手数料や条件、切り替えできるタイミングは商品ごとに異なります。また、切り替える時点の固定金利が適用されるため、「金利が上がってから固定に逃げる」と、すでに高い固定金利になっている点には注意が必要です。

Q. 5年ルールがあれば、金利が上がっても大丈夫ですか?

5年間は毎月の返済額が変わらないという意味であり、利息の負担そのものが免除されるわけではありません。返済額のうち利息の割合が増え、元金の減りが遅くなります。金利上昇が続けば、5年後の見直しで返済額が上がり、最終回にまとまった残債が残ることもあります。

Q. 当初10年固定は「固定」だから安心ですか?

固定期間中は安心ですが、期間終了後はその時点の金利で見直され、優遇幅が変わる商品もあります。11年目以降の返済額がいくらになりそうか、申込前に試算してもらいましょう。

Q. これから金利は上がりますか?

将来の金利は誰にも断定できません。金融政策や物価の見通しは変わり得るため、予想に賭けるのではなく、金利が上がっても返せる借入額にしておくことが最大の対策です。最新の金利や見通しは、日本銀行や各金融機関の公式サイトでご確認ください。

住宅ローンの金利は、金融機関ごと・毎月変わります。この記事の金利水準は2026年7月時点の確認内容であり、最新の適用金利は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください

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