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住宅ローンと火災保険|加入は必須?保険料の払い方と確認ポイント

住宅ローンを借りるとき、火災保険への加入はほとんどの金融機関で必須条件になっています。火事で家を失っても住宅ローンの残債は消えないため、建物を守る保険とローンはセットで考える必要があるからです。ただし「銀行にすすめられた保険にそのまま入る」必要はなく、補償の中身は自分で選べます。ここでは、住宅ローンと火災保険の関係、保険料の払い方(ローンに含められるのか)、契約前に確認しておきたいポイントを、はじめての方にも分かるように整理します。

住宅ローンを契約する場合は基本的に火災保険の加入は必須

住宅をローンで購入する場合、基本的には金融機関で「火災保険」への加入が必須条件となっています。【フラット35】でも、返済が終わるまでの間、対象住宅について火災保険(損害保険会社等の火災保険または法律の規定による火災共済)に加入することが利用条件として定められています(住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件/2026年9月確認)。

火災保険とは、建物が火事などの損害を受けた場合に保険金が支払われ、損害による負担を軽減できる保険です。金融機関が加入を必須としているのは、ローン返済中に建物が焼失した場合でも、担保価値を保全しリスクヘッジするためという側面があります。借りる側にとっても、家を失ったうえに返済だけが残る事態を避けるための備えという点では目的は同じです。

なお、金融機関で紹介された火災保険にそのまま加入する必要はなく、ご自身で保険会社を選んで契約してもかまいません。複数社の見積もりを取って、補償内容と保険料を比べるのがおすすめです。住宅ローン選びでも金利以外に見るべき点は多く、そのあたりは金利だけじゃない!住宅ローンの比較ポイント7つをやさしく解説にまとめています。

保険料は建物構造や場所など条件によって異なる

火災保険の保険料は、建物の構造・所在地・補償内容などの条件によって変わります。たとえば木造と鉄筋コンクリート造では火災時の損害リスクが異なるため、一般に木造の方が保険料は高くなります。

近年の変更点として、押さえておきたいのが次の2つです。

①契約できる期間は最長5年
火災保険の契約期間は、かつては最長10年の長期契約ができましたが、2022年10月以降に始まる新規契約では最長5年となっています。長期一括払いの方が1年あたりの保険料を抑えやすいので、契約時に何年でかけるかを検討してみましょう。

②水災の保険料が地域のリスクに応じて5段階に
これまで全国一律だった水災部分の保険料率は、2023年6月の参考純率改定を受けて「水災等地」1〜5の5区分に細分化され、多くの保険会社が2024年10月以降の契約に反映しています。水災リスクが高い地域ほど水災補償の保険料が高くなる仕組みで、自分の市区町村がどの区分かは損害保険料率算出機構「水災等地検索」で確認できます(2026年9月確認)。

「保険料を抑えたいから水災補償を外す」と決める前に、ハザードマップで洪水と内水の両方を確認するのがおすすめです。市街地の道路冠水や下水の逆流(内水氾濫)は、川の氾濫を想定した洪水ハザードマップだけでは読み切れません。

火事以外の被害も補償可能(ただし地震は対象外)

火災保険は、火事だけではなく以下のような被害に対しても補償を付けることができます(契約プランによります)。

1.落雷による被害
2.台風(風災)による被害
3.雹(ひょう)や雪による被害
4.洪水など水災による被害
5.水漏れによる被害
6.落下や飛来、衝突による被害
7.騒じょうによる被害
8.家財の破損による損害
9.爆発や破裂による被害
10.盗難による被害

幅広いリスクに対応できる一方、地震・噴火・津波による損害は火災保険では補償されません。地震による火災も対象外です。地震への備えは、火災保険に上乗せして加入する地震保険で行います。地震で建物が倒壊したときに住宅ローンがどう扱われるかは、地震で住宅が倒壊したら住宅ローンはどうなる?残債と備えを解説でくわしく説明しています。

損害程度によって支払われる補償額が異なる

火事になった場合に支払われる保険金は、建物の損害程度によって変わりますが、現在の火災保険の多くは、同等の建物を新たに建て直す・買い直すのに必要な金額(再調達価額)を基準に補償額を設定します。

一方、古い契約では建てた当時の価格から経年分を差し引いた「時価」を基準とする契約もあります。時価基準では、保険金だけでは元どおりに再建できない不足が生じやすいため、古い火災保険を続けている方は、補償の基準が「再調達価額」か「時価」かを一度確認しておきましょう。証券の「保険金額の設定方法」や「評価方法」といった欄に記載があります。

また、補償内容によっては、一部の損害で損害額が所定の基準を下回ると保険金が支払われない場合もあります。契約前に支払条件をしっかり確認することが重要です。

家財も補償適用範囲に設定されているかを確認すること

火災保険を契約する際に特に確認したいのが、「家財」が補償の対象に入っているかです。建物と家財は別々に金額を設定するもので、建物だけで契約している方は少なくありません。

住宅ローン返済中に火事で全焼した場合、建物の保険金の多くは住宅ローンの残債の清算に充てられることになります。家財の補償を付けていないと、生活を立て直すための資金がほとんど手元に残らない事態になりかねません。家具・家電・衣類などを買い直す費用を考えると、家財補償の有無は生活再建のスピードを大きく左右します。

火災保険料は住宅ローンに含めて払える?

「火災保険料をまとめて用意できない」という不安から、住宅ローンに含めて払えないかと考える方は多いはずです。結論としては、火災保険料は本来お客さま負担の諸費用ですが、借入額に含められる場合があります。【フラット35】の公式サイトでも、融資手数料・物件検査手数料・火災保険料などについて「お客さま負担となります(借入額に含めることができる場合があります。)」と案内されています(住宅金融支援機構【フラット35】S/2026年9月確認)。民間の銀行でも、諸費用を借入額に上乗せできる商品や諸費用ローンを用意しているところがあります。

ただし、含められるかどうかと条件は金融機関ごとに違います。判断するときは次の3点を押さえておきましょう。

確認すること 見るポイント 備考
そもそも含められるか 諸費用を借入額に含められる商品か、別途の諸費用ローンか 取扱いは金融機関ごとに異なる。申込前に確認を
利息の負担 保険料もローン金利がかかり、長期間にわたって利息を払うことになる 手元資金に余裕があるなら現金払いの方が総額は軽い
質権設定の有無 火災保険金請求権に質権が設定されるか 設定されると保険金は先に金融機関へ支払われる。【フラット35】でも取扱金融機関により必要な場合がある

保険料の払込方法(一括払いか年払いか)も取扱金融機関によって異なります。「入るのが条件だから」と流されず、金額と払い方まで含めて相談するのが、あとで慌てないコツです。

Q. 火災保険は銀行が指定した保険会社で契約しないといけませんか?

A. いいえ。加入そのものは条件でも、保険会社は自分で選べるのが一般的です。紹介されたプランと他社の見積もりを比べ、補償の範囲と保険料の両方で判断しましょう。

Q. 火事で家が全焼したら、住宅ローンはなくなりますか?

A. 自動的にはなくなりません。火災保険の保険金を残債の返済に充てる形になります。保険金が残債に足りなければ差額は残り、逆に家財補償がないと生活再建の資金が手元に残りません。

Q. 火災保険料はいつ払うのですか?

A. 多くは融資実行(引き渡し)に合わせて契約し、契約時にまとめて払います。一括で用意しにくい場合は、借入額に含められるか、年払いにできるかを金融機関と保険会社に相談してみてください。

Q. 地震保険にも入るべきですか?

A. 地震・噴火・津波による損害は火災保険では補償されないため、備えたい場合は地震保険が必要です。火災保険とセットで契約するもので、すでに火災保険に入っている場合は契約期間の途中からでも追加できます。補償額の考え方は住宅購入時の火災保険の選び方4つのポイント|地震保険・補償額も解説で整理しています。


火災保険は「金融機関に言われたから入るもの」ではなく、万が一のときにご自身と家族の生活を守る大切な備えです。補償の基準(再調達価額か時価か)・家財補償の有無・水災補償の要否・地震保険の上乗せ・保険料の払い方をチェックして、納得のいく内容で契約しましょう。

あわせて、住宅ローン自体の諸費用や団信を見直すことも家計の防御力を高めます。たとえばSBI新生銀行は保証料0円・一般団信の上乗せ0円で、もしもの備えと毎月の負担のバランスを取りやすい選択肢の一つです。

※火災保険の商品内容・保険料や、諸費用の取扱いは各社で異なり、改定されることもあります。最新の条件は各保険会社・各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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