フラット35で繰り上げ返済はできる？その手続方法を解説

住宅金融支援機構が提供しているフラット35は、長期固定型で低金利であるなど多くの方にとって住宅が購入しやすいように設計された住宅ローン商品です。住宅ローンを返済する場合、余裕資金ができた場合や返済期間をできるだけ短縮したいなどで繰り上げ返済を考える方も多いかと思います。

今回はフラット35で繰り上げ返済が可能なのか、また、その場合における手続方法を解説します。

フラット35は手数料なしで繰り上げ返済が可能！

住宅金融支援機構が提供しているフラット35は、結論からお伝えすると融資額の全額もしくは一部を手数料なしで繰り上げ返済することが可能です。

通常の金融機関が提供している住宅ローンの場合、繰り上げ返済を行うとなると所定の手数料が発生する場合がありますが、住宅金融支援機構の場合は繰り上げ返済の方法を問わず無料となりますので、返済期間を短縮したい場合などは気軽に繰り上げ返済が行えるといえます。

手続きについては、後述していますが金融機関の窓口の他、インターネットでも手続きが可能ですので、繰り上げ返済の金額やご自身の状況に応じて繰り上げ返済の方法を選ぶこともできます。

フラット35の繰り上げ返済は返済期間短縮型と返済額減少型の2つから選択可能

フラット35ににおいて、繰り上げ返済を行う場合の方法としては、返済期間短縮型と返済額減少型の2通りから選ぶことができます。

1.返済期間短縮型

返済期間短縮型は、月々の返済額はそのままで、トータルの返済期間を短縮する方法です。例えば、子供が独立して働くようになったため毎月の収支に余裕ができたが老後生活も近いため返済期間を短縮したい場合などに活用できます。

2.返済額減少型

返済額減少型は、トータルの返済期間は変更せずに、毎月の返済額を減らす方法です。例えば、定年退職で退職金が入ったが、年金生活となるため収入が減少するため、毎月の返済額を減らしたい場合は返済額減少型を利用できます。

フラット35の繰り上げ返済は金融機関窓口またはインターネットで可能

フラット35の繰り上げ返済を行う場合、フラット35を契約した金融機関の窓口の他、フラット35の会員向け専用インターネットサイトである「住･My Note」を利用して繰り上げ返済を行うことができます。

1.金融機関の窓口で繰り上げ返済を行う

金融機関の窓口で繰り上げ返済を行う場合は、まずは返済中の金融機関に対して、繰り上げ返済を行う1ヶ月前に繰り上げ返済を行いたい旨を相談します。窓口で繰り上げ返済の手続きを行う場合は、100万円以上で繰り上げ返済が可能となります。

一方で、ボーナス返済を利用している場合において返済期間を短縮する場合、ボーナス返済月が変わらないように、ボーナス返済分を含めた6が月単位で入金する必要がありますので注意が必要です。

また、住宅ローン控除を利用している場合、繰り上げ返済によって返済期間が10年未満となった場合、住宅ローン控除が打ち切りとなってしまいますので、その点も十分に考慮した上で検討することが重要です。

2.会員向け専用インターネットサイト「住･My Note」を利用して繰り上げ返済を行う

フラット35の会員向け専用インターネットサイト「住･My Note」を利用して繰り上げ返済を行う場合は、あらかじめ設定しておいたIDとパスワードでログインを行い繰り上げ返済の手続きを行うことができます。

インターネットで繰り上げ返済を行う場合は、10万円以上で繰り上げ返済が可能となりますので、少額で繰り上げ返済を考えている場合は窓口よりインターネットを利用すると良いでしょう。一方で、全額繰り上げ返済を考えている場合は、インターネットでの手続きはできず返済中の金融機関の窓口に出向いて手続きを行う必要がありますので注意が必要です。

インターネットも同様に、ボーナス返済を行っている場合において、返済期間を短縮する場合、ボーナス返済月が変わらないように、ボーナス返済分を含めた6が月単位で入金する必要があります。住宅ローン控除についても返済期間が短縮され10年未満となった場合、控除が打ち切りになりますので、事前にしっかりと検討したうえで手続きを行うことが重要です。