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避けたい立地条件とは?用途地域とハザードマップで失敗を防ぐ

マイホームの立地条件には、通勤・通学などの交通の便や、日当たりなどの環境面、買物・病院などの利便性などが挙げられます。

しかし、便利さには交通問題や騒音、住環境の悪化などの副作用が伴います。

今回は、住環境を重視する方にとっては、できれば避けたい立地条件についてお話していきます。あわせて、「気になる点を、契約前に自分で調べる方法」もご紹介します。物件の良し悪しは現地を歩けばある程度わかりますが、将来のことと、目に見えないリスクだけは調べないとわからないからです。

快適な生活を阻害しかねない施設

自宅から近いところにいろんな利便施設があれば、便利なのは言うまでもありませんが、それが目の前や隣にあるとちょっと困る施設というのもあります。

例えば、南側に高い建物があるとか、目の前にゴミ置き場があったりすると、快適さという面ではマイナスと言わざるを得ません。

また、南側が空き地や駐車場だったりすると、将来高層の建物が建つ可能性があるため注意が必要となってきます。

他にも、隣にコンビニエンスストアなどの店舗があったりすると、日中・深夜を問わず、車のアイドリング騒音が快適さを阻害することになります。

ですから、住環境を重視するなら、そのような施設にはある程度の距離があった方が良いということになります。

ひとつ足すなら「時間帯を変えて2回以上見に行く」こと

こうした点は、見学した時間帯によって印象が大きく変わります。休日の昼間は静かでも、平日の朝は通学路になって騒がしい。夜になると店舗の照明が寝室に差し込む——といったことは、その時間に行ってみないとわかりません。

気に入った土地・物件が見つかったら、平日と休日、昼と夜のように条件を変えて、できれば2回以上足を運んでみてください。遠回りに思えますが、何十年も暮らす場所を選ぶことを考えれば、これ以上に確実な調べ方はありません。

「南側の空き地に何が建つか」は、用途地域からある程度読めます

先ほど「南側が空き地だと将来高い建物が建つ可能性がある」と書きました。では、その可能性はどのくらいなのでしょうか。実は、その土地に建てられる建物の種類や高さは、都市計画法の「用途地域」でかなりの部分が決まっています

用途地域は住居系・商業系・工業系に分かれており、2018年4月に「田園住居地域」が追加されて現在は13種類あります。なかでも住環境を重視する方に関係が深いのが、次の点です。

第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・田園住居地域には、都市計画で定める10mまたは12mの「絶対高さ制限」があります。容積率に関係なくこの高さを超えられないため、実質的におおむね3階建てまでが限度になります。つまり、こうした地域であれば南側の空き地に高層マンションが建つ心配は基本的にいりません

反対に、近隣商業地域や商業地域では、高さの制限がゆるく、店舗や飲食店も建てられます。「いま静かだから」という理由だけで安心してしまうと、数年後に景色が一変することもあり得るわけです。

用途地域の調べ方

用途地域は、その土地がある市区町村のホームページで「都市計画情報」「都市計画図」などとして公開されていることがほとんどです。窓口(都市計画課など)でも確認できます。不動産会社に聞けば教えてもらえますが、自分で一度見ておくと、周囲一帯の性格までつかめるのでおすすめです。

快適さを阻害するのは近隣周辺の施設だけではない?

住環境の良さは近隣周辺だけとは限りません。マイホームの敷地内にも、快適さを阻害しかねない存在があるのです。

これは、住環境の一面を重視するあまり、総合的なマイナスを生じてしまう存在とも言えます。
最も顕著な例が「眺望」です。眺望が良いということは、高いところにあるということです。

マンションであれば上階、一戸建てであれば高台になるでしょう。高層のタワーマンションでは、住民からエレベーターのマイナス面が良く言われており、朝の通勤・通学時にはエレベーターが「各駅停車」状態になることもしばしばです。

また、高台の一戸建てですと、確かに眺望や日当たりは良いでしょうが、階段や坂を毎日のぼり下りしなければなりません。狭苦しくない広々としたロケーションは魅力ですが、毎日の快適な生活という意味では不向きなのではないかと思います。

「いまの自分」ではなく「20年後の自分」で考える

坂道や階段は、若く元気なうちは気になりません。ところが住宅ローンは20年、30年と続きます。ベビーカーを押す時期、大きな買い物を持ち帰る日、そして年齢を重ねてからの毎日を想像してみると、同じ坂道の見え方が変わってくるはずです。眺望を諦めるかどうかではなく、「毎日の負担として受け入れられるか」で判断するのがコツです。

見た目ではわからない立地リスク——水害と地盤は必ず確認を

騒音や日当たりは現地に立てばわかります。しかし水害のリスクだけは、晴れた日に見に行っても絶対にわかりません。ここは意識して調べる必要があります。

2020年から、水害ハザードマップの説明は不動産会社の義務です

国土交通省は宅地建物取引業法施行規則を改正し、2020年(令和2年)8月28日から、不動産取引の重要事項説明で「水防法にもとづく水害ハザードマップにおける対象物件の所在地」を説明することを義務化しました。対象となるのは洪水・雨水出水(内水)・高潮のハザードマップです。

つまり、いまは契約前に必ず「この物件はハザードマップ上のここです」と示してもらえるようになっています。もし説明がなければ、遠慮なく確認を求めてかまいません。

ただし重要事項説明は「契約の直前」です

ここが大事なところです。重要事項説明を受けるのは、多くの場合売買契約を結ぶ直前。気持ちも段取りもかなり固まってしまっている段階です。だからこそ、物件を絞り込む前の早い段階で、自分でハザードマップを見ておくことをおすすめします。

国土交通省のハザードマップポータルサイトhttps://disaportal.gsi.go.jp/)では、洪水・土砂災害・高潮・津波のリスクを地図に重ねて表示できる「重ねるハザードマップ」と、各市区町村が作成したマップを探せる「わがまちハザードマップ」が公開されています。住所を入れるだけなので、気になる土地が出てきたらその場で確認できます。

「リスクがある=買ってはいけない」ではありません

誤解してほしくないのですが、浸水が想定される区域だからといって、その土地がダメだという意味ではありません。大切なのは、リスクを知ったうえで選ぶことです。想定される浸水の深さがわかれば、敷地を高くする、電気設備を上階に置く、火災保険に水災の補償を付けるといった備え方も具体的に検討できます。

なお、火災保険は契約内容によって水災が補償の対象外になっていることがあります。補償されるかどうかは個別の契約次第ですので、必ず保険会社・代理店にご確認ください。

現地とネットで確認したいことを、表にまとめました

確認したいこと どこで調べる 見るポイント
騒音・においの発生源 現地(時間帯を変えて2回以上) 店舗の駐車場、ゴミ置き場、幹線道路、線路との距離
南側に将来建つ建物 市区町村の都市計画情報 用途地域と高さ制限(低層住居専用地域は10mまたは12m)
水害のリスク ハザードマップポータルサイト/重要事項説明 想定される浸水の深さ、内水氾濫の区域
土砂災害・地盤 ハザードマップポータルサイト、古い地形図 土砂災害警戒区域か、もとは何だった土地か
毎日の動線の負担 現地(実際に歩く) 駅・スーパーまでの坂と階段、雨の日の歩きやすさ

立地選びでよくいただく質問

Q.便利さと静かさ、どちらを優先すればよいですか?

正解はありませんが、判断の順番にはコツがあります。「あとから変えられないもの」を優先することです。日当たり、地盤、駅からの距離、坂道は、住み始めてからどうにもできません。一方、収納が足りない、内装が好みでないといった点は、リフォームや家具で調整できます。変えられない条件から先に決めると迷いが減ります。

Q.隣が空き地でした。何が建つか不動産会社に聞けば教えてもらえますか?

具体的な建築計画があれば教えてもらえることもありますが、計画がまだ無い場合は「わからない」が正直な答えです。そこで役に立つのが用途地域です。「何が建つか」は読めなくても、「どのくらいの高さ・どんな種類の建物までなら建ち得るか」は事前にわかります。最悪のケースを想定しておけば、あとで慌てずに済みます。

Q.ハザードマップで色が付いている土地は、住宅ローンの審査で不利になりますか?

ハザードマップの区域に入っていること自体を理由に、審査の可否や金利が一律に決まるわけではありません。審査の基準は金融機関ごとに異なり、公表されていないのが通常です。気になる場合は、申込みを検討している金融機関に直接ご相談ください。あわせて、火災保険の水災補償の要否と保険料も資金計画に含めて考えておくと安心です。

Q.高台の家は、やめたほうがよいのでしょうか?

そんなことはありません。眺望・日当たり・水害リスクの低さといった、はっきりした利点があります。この記事でお伝えしたいのは「良い面だけを見て決めないでください」ということです。坂道の負担を許容できて、車での移動が中心の暮らし方なら、高台はとても良い選択になり得ます。

立地は「良い・悪い」ではなく「自分たちに合うか」で決めましょう

マイホームは「夢」である以上に「生活の場」でなければなりません。くれぐれも営業マンの口ぐるまに乗せられず、快適で安心して暮らせる立地条件を選ぶようにしましょう。

そのために、この記事では3つの調べ方をご紹介しました。①時間帯を変えて2回以上現地に行く、②用途地域で将来建つ建物の上限を知る、③ハザードマップで見えないリスクを確かめる。どれも費用はかかりません。かかるのは少しの手間だけです。

そして、立地の見当がついたら、いよいよ資金計画です。住宅ローンは金利ばかりが注目されますが、実際には団信(団体信用生命保険)の保障範囲や、相談のしやすさも暮らしの安心に直結します。たとえばSBI新生銀行は、上乗せ0円で付けられる全疾病保障付団信を用意しており、店舗での対面相談とオンライン手続きの両方に対応しています。「立地の判断で迷ったら誰かに相談したい」という方にとって、対面で話せる窓口があるのは心強いポイントでしょう。SBIグループとしての安心感もあり、比較の候補に入れておいて損はありません。

商品内容・団信の保障範囲・適用条件は変更されることがありますので、申込みの前には必ず各金融機関の公式サイトで最新の情報をご確認ください。

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