2019年より住宅ローンの金利が低下傾向に!約一年ぶりにマイナス
住宅ローンの金利が再び低下傾向になっています。2019年2月15日時点における長期金利(10年)の金利はマイナス0.025%となっており、約1年ぶりにマイナスで推移しています。
住宅ローンを利用する場合は、金利は低い状況であることにことしたことはありませんが、現在の金利状況と今後の金利動向について解説するとともに、現在は住宅ローンを借りる上で最適なタイミングであるのかについても検証していきます。
長期金利(10年)がマイナスになっている要因
日本では、2016年2月に日銀がマイナス金利政策を発動して以降、金利は低下傾向に有りましたが、2017年より金利は上昇傾向に有りました。
国内において、金利の動向の指標として用いられる10年ものの国債を購入して得られる利回りの指標である長期金利(10年)は、2019年2月15日時点においてマイナス0.025%で推移しています。
国内では、景気回復傾向にあったことなどから資金ぶりも改善しつつある状況であったことから、長期金利(10年)は0.01%前後で推移していました。ところが、2018年にはいって、米国と中国との間で貿易摩擦が激化、さらに、米FRBによる利上げ問題などを受けて、株式市場や債券市場をはじめ金融市場が大きく混乱しました。
2018年12月25日に世界で株式市場が大幅に下落した一方で、長期金利も2019年1月4日に一時マイナス0.005%を記録しました。ただ、国内では日銀の政策変更はなく大きく金利が変動する要因はなかったものの、米中貿易摩擦や米政府閉鎖により米国債(10年)の利回りが急低下したことで、国内においてもそれが波紋した形となりました。
住宅ローンを借りる好機が再来、米国債の動向に注意
日本の金利は2017年以降僅かではありますが、上昇傾向にあったことから、こらから金利はどんどん上昇すると考えていた方も多いようですが、外的要因によって、再びマイナスとなってしまいました。
つまり、このマイナス金利のタイミングでお金を貸した場合、利回りが得られず逆に損をしてしまうことになります。逆に、お金を借りる場合、逆にお金が得られる状況であることがわかります。ただし、これは表面上のお話であり、住宅ローンを借りる場合は、そのようなことになりませんので注意が必要です。
ただし、金利がマイナスに推移しているということは、住宅ローンを借りる場合においても金利が低くなることを意味しており、これから住宅ローンを利用して住宅を購入したいと考えてる場合にとっては、住宅購入の好機であると言えます。
2016年にはマイナス金利によって、住宅ローンの金利も大きく下がったことも記憶に新しいですが、再び金利がマイナスになったことで、住宅ローンを契約するタイミングが再度訪れたと言えます。
前述したとおり、長期金利(10年)は、米国債の金利の動向に連動していることから、今後の動向については、米国債の金利動向も着目しておく必要がありそうです。
銀行各社の住宅ローン金利動向と今後の金利の推移
金利が下落していることから銀行各社の住宅ローン金利にもそれを反映する動きが出始めています。
全体としては、急激に金利が下がったということはありませんが、変動金利を中心に徐々に金利の引き下げが目立っています。借り換えの場合おける金利としては、ネット銀行の住信SBIネット銀行では、通期引き下げプランにおいて変動金利が2019年1月と2月には0.428%となっており、前年度と比較して0.011%低下しています。
固定金利については、大きな変動は見られないものの2月に入ってわずかに減少しています。イオン銀行の5年固定金利(借り換え時)は0.700%に設定されており、前年度と比較して0.1%減少しています。
今後については、米FRBが金融正常化を先送りしたことや、米国株式市場の回復に伴い、債券が売られていることなどから、金利の大幅上昇はあまり期待できないと言えます。そのため、暫くはこの金利状況が続くものと考えられます。ただし、米中貿易摩擦を発端とした景気減速懸念は、景気回復の踊り場であることを考えると、今後の景気回復が強まれば、金利上昇は避けられない状況となりますので、金利動向はもちろん、経済動向にも日頃から着目しておくことが重要であると言えそうです。
- 2019.02.18
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