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フラット35リノベとは?中古住宅×リフォームの金利引下げをやさしく解説

「新築は高すぎて手が届かない。中古住宅を買ってリフォームしようかな」——そんな方に知っておいてほしいのが、住宅金融支援機構の「【フラット35】リノベ」です。中古住宅の購入とあわせて一定のリフォームを行うと、全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」の借入金利が一定期間引き下げられる制度です。 もともとは2020年に、空き家問題の解決と中古住宅の流通拡大を目指して金利優遇を広げる方針が打ち出されたもので、その後の制度見直しを経て、現在は中古住宅の購入を後押しする代表的なメニューのひとつになっています。この記事では、フラット35リノベの現行制度と、あわせて知っておきたい住宅ローン控除の中古住宅の扱いをやさしく解説します。

フラット35リノベとは?中古購入+リフォームで金利を引き下げ

【フラット35】リノベは、中古住宅の購入とあわせて一定の要件を満たすリフォームを実施することで、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度です。利用の仕方は2つのタイプがあります。 ・リフォーム一体タイプ:自分で中古住宅を購入し、あわせて要件を満たすリフォームを行う場合 ・買取再販タイプ:住宅事業者がすでに要件を満たすリフォームを行った中古住宅を購入する場合 引下げ幅は、省エネ改修などの要件を満たすことで当初5年間・年0.500%、リフォーム後の住宅がより高い断熱・省エネ性能を満たす場合は当初5年間・年1.000%の引き下げが受けられます(国土交通省・住宅金融支援機構の公表内容。2026年7月時点)。全期間固定金利のフラット35で、返済負担が重くなりがちな当初期間の金利を抑えられるのは大きな魅力です。 利用には、フラット35本来の技術基準に加えて「一定の要件を満たすリフォームを行うこと」「中古住宅の維持保全に係る措置を行うこと」が必要です。また、中古住宅の購入時に使う制度のため、住宅の新築・新築住宅の購入・借り換えには利用できません。引下げ幅や要件は制度改正で変わることがあるため、最新の条件は住宅金融支援機構の公式サイトでご確認ください。 かつてのフラット35リノベは適用条件が厳しく利用件数が限られていましたが、国は中古住宅の流通拡大を目的に要件の見直しを重ねており、いまでは「中古を買ってリノベして住む」という選び方を金利面から後押しする制度に育っています。

住宅ローン控除も中古住宅に手厚くなっている

中古住宅の取得を考えるなら、金利優遇とあわせて住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)もチェックしておきましょう。仕組みの基本は住宅ローン控除の解説記事でも紹介していますが、制度はその後の税制改正で大きく変わっています。 現行の住宅ローン控除は、年末の住宅ローン残高(借入限度額まで)×0.7%を、所得税(引ききれない分は一部住民税)から控除できる制度です。2026年度(令和8年度)税制改正で適用期限が延長され、2030年末までの入居が対象になりました。 中古住宅(既存住宅)の主な扱いは次のとおりです(2026年7月時点)。
住宅の区分借入限度額控除期間
中古住宅(一般)2,000万円10年間
中古住宅(長期優良・低炭素・ZEH水準など省エネ性能が高い住宅)3,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は4,500万円)13年間
2026年からの見直しでは、省エネ性能の高い中古住宅について借入限度額が引き上げられ、控除期間も新築と同じ13年に拡充されました。「性能の良い中古住宅を買ってリノベーションする」選択が、税制面でも以前より有利になっています。 主な適用要件は、自ら居住すること、床面積が原則50平方メートル以上であること、住宅ローンの借入期間が10年以上であること、合計所得金額が2,000万円以下であることなど。中古住宅については、かつての「築20年(耐火建築物は25年)以内」という築年数要件が改められ、1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された住宅(新耐震基準適合とみなされる住宅)であれば対象になっています。詳細な要件は国税庁・国土交通省の公式情報でご確認ください。

背景にある空き家問題。2023年は900万戸と過去最多に

国が中古住宅の取得やリフォームをここまで後押しする背景には、深刻化する空き家問題があります。
空き家数の推移を示す棒グラフ。2013年820万戸、2018年849万戸、2023年900万戸と増加
空き家率は2013年13.5%→2018年13.6%→2023年13.8%と過去最高を更新
総務省が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」によると、2023年調査における全国の空き家は900万2千戸と過去最多を更新し、総住宅数に占める空き家率も13.8%と過去最高になりました。2018年調査(約849万戸・13.6%)からさらに51万戸あまり増えた計算です。 日本では住宅を取得する際に新築を選ぶ傾向が強く、住宅流通に占める中古住宅の割合は欧米に比べて小さいのが現状です。使われなくなった住宅が次々と空き家になっていく一方で、新築が建てられ続ける構図が、空き家の増加につながっています。 こうした現状を変えるため、フラット35リノベのような金利優遇や、省エネ性能の高い中古住宅への住宅ローン控除の拡充など、「中古住宅を買って、直して、長く使う」流れを後押しする制度が整えられてきています。マイホームの選択肢として、新築だけでなく「中古+リノベ」も検討してみる価値は十分にあるでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q. フラット35リノベは、いま住んでいる家のリフォームにも使えますか? A. 使えません。フラット35リノベは「中古住宅の購入」とあわせてリフォームを行う(またはリフォーム済み住宅を買う)場合の制度で、住宅の新築・新築購入・借り換えには利用できません。自宅のリフォーム資金には、住宅金融支援機構のリフォーム融資など別の制度があります。 Q. リフォーム費用も住宅ローンに含めて借りられますか? A. リフォーム一体タイプでは、中古住宅の購入資金とリフォーム資金をまとめてフラット35で借り入れることができます。資金計画を一本化できるのは大きなメリットです。取扱いの詳細は申し込む金融機関でご確認ください。 Q. フラット35リノベと住宅ローン控除は併用できますか? A. それぞれ要件を満たせば併用できます。金利の引き下げ(リノベ)と税金の控除(住宅ローン控除)は別の制度なので、両方の要件を確認しながら資金計画を立てましょう。判断に迷う場合は、取扱金融機関や税務署・税理士に相談すると安心です。

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