独身者がマイホームを買うのはあり?購入のメリットとデメリットを徹底解説
マイホームを購入するタイミングとして結婚後しばらく生活が安定してきた時点で購入に踏みきることが一般的ですが、近年では、価値観の多様化や個々の諸事情などで結婚をしない人も増えています。
2017年9月5日付けの日本経済新聞夕刊の記事によると、「みずほ情報総研が2015年国勢調査などを基に推計したところ、50歳代の単身世帯数は、30年に15年実績の1.4倍の水準に高まる見込みだ。」としています。実際にデータを見てみると、2015年時点における30歳から34歳での未婚率は40%強となっており、1990年台の約30%より上昇傾向にあることがわかります。
ただし、独身として生活している場合、住宅を購入することについて考える機会がないため、賃貸で長く暮らしている方も多いかと思われます。今回は、独身の人がマイホームを購入することについて考えてみます。
独身者でも購入してもしなくてもどちらでも良い
冒頭でも述べましたが、独身者の数が増加している中で、今まではファミリー層が住宅の購入を検討することが一般的ではありましたが、独身者でも住宅の購入を検討している方も増えている傾向にあるようです。
今までは、社会人になれば結婚してマイホームを購入するというライフイベントが一般的とされており、ファミリー層に絞った物件が多く取り扱われていますが、近年では少人数家族や単身などをターゲットにした物件も徐々に出始めています。
独身者が住宅を購入することに対して、良いか悪いかという問についてはケースバイケースであり、その人の生活や経済的な状況、将来の目標などによって大きく異なり、どちらでも良いという曖昧な回答しかできないのが現状です。独身者が住宅を購入する・しないの目安については、別途記事にする予定ですが、まずは、購入することのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で購入検討をする必要があります。
独身者が購入するメリットとして老後の家賃負担の心配が不要である
住宅を購入する理由としてよく聞かれるのは、一生家賃を支払うより、住宅を購入した方が後々ローンの支払いが完了した後にローンの支払いが不要になることで、結果的に住宅に対する支払額を安く抑えられるという理由です。(一般的にはそのように言われているが必ずしもそうとは限らない)
住宅ローンの支払いが終われば、固定資産税やマンションの場合であれば管理費などの支払いだけで済みます。老後のことを考えると家賃の負担が減らせるメリットがあるといえます。これは独身者に限らずファミリー層でも同様です。
その他、気持ち的なことでは住宅を持つことで一生暮らせる家を手に入れたという安心感が得られます。
独身者が購入するデメリットはローンが重荷になる可能性も
一方で、独身者が住宅を購入するデメリットとして考えられるのは、住宅ローンを借りて購入する場合、ローンが重荷になるケースや生活上の何かしらの変化があった場合、身動きが取りづらい状況になると言えます。独身者で住宅の購入を検討している場合は、あらかじめ資金を豊富に用意しておくことや、将来の変化に対して、あらかじめ織り込んだ上で物件を選ぶ、ローンの返済プランを考えることが重要です。
独身者が借金をするのはリスクが高い
独身者が住宅を購入する上での大きなデメリットとして、住宅ローンを借りて購入する場合ローンの返済が重荷になる可能性が高いことです。
独身者の場合、多くの方が1つの仕事による収入源を頼りに生活をしている方が大半だと思われますが、ファミリー層が住宅を購入するのとは異なり、働ける人と収入源が1つしかないため、万が一、事故や病気で仕事が一時的にできなくなり収入が滞った場合、ローンの返済ができなくなってしまうことも考えられます。
そのため、独身者が住宅ローンを活用して購入する場合、借りすぎないことにつきます。出来る限り頭金を多めに用意しておき、ローンの返済中でもキャッシュフローを確保できる水準にとどめるのが望ましいといえます。ローンの返済でキャッシュフローがマイナスになるなど生活が厳しくなれば、将来的な資産形成が困難になり老後など将来の生活が厳しくなることも考えられます。
生活上の変化に柔軟に対応できない
独身者が住宅を購入するもう一つのデメリットとして、生活していく上で将来何かしらの変化があった場合、住宅を持っているが故に身動きがとれず柔軟な対応ができないことがあります。
例えば、「転勤辞令」や「結婚しないつもりだったが縁があり結婚することになった」、「ご自身の両親の介護が必要になった」、「年を取って若い頃と嗜好が代わり今の住宅には住みたくなくなった」など、他にも様々な変化が考えられます。
購入する時点では、一生ここに住むと考えても将来は何があるかわかりません。特に、住宅ローンを借り入れていた場合は特に身動きが取れにくくなります。そのため、独身者でどうしても購入したいのであれば、将来の生活の変化をあらかじめ織り込んだ上で物件を選ぶ、ローンの返済プランを考える必要があると言えそうです。
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