- 公開日: 2026.09.04
- 新築一戸建て・マンションの購入
タワーマンションのメリットとは?構造・災害・税の基本を解説

都市部を中心に高層マンションの人気が続いています。市街地に近く利便性が良いこと、眺望が良いことなどが憧れの理由ですが、イメージだけで購入すると後悔のもとにもなります。
今回は高層マンションの購入を検討している方に向けて、客観的な視点から見たメリットとデメリットを2回に分けて紹介します。今回はメリット編です。あわせて、住宅ローンを組んで買う場合に知っておきたいランニングコストや税金の仕組みにも触れていきます。
高層マンションに住む最大のメリットとして挙げられるのは、立地の利便性が高いということです。
高層マンションは、主要駅に隣接して建てられていることも多く、鉄道でのアクセスが良好です。普段の通勤だけでなく、用事で都心部へ出かける場合も自宅からすぐに移動できます。
すべての高層マンションに当てはまるわけではありませんが、鉄道駅と直接つながっている場合は、雨に濡れずに駅まで行くことも可能です。
また、近隣に商業施設があることも多く、日常の買い物に不便することは少ないと言えます。自宅を出てすぐ買い物ができるほか、家族での外食も徒歩圏内で済ませられます。
ただし「駅前だから静か」とは限りません。幹線道路や線路に面していれば騒音があり、風の通り方も高さによって変わります。現地は必ず、平日と休日、昼と夜の両方で確認しましょう。
高層マンションは住戸数が多いことから、共用設備も充実している傾向があります。
たとえば、外部の人が容易に出入りできないオートロック式の出入口、不在時でも荷物を受け取れる宅配ボックス、24時間利用可能なゴミステーション、来客時に使えるゲストルーム、コンシェルジュサービス、ライブラリー、共用ラウンジなどが設けられています。
マンションによっては、共用の温泉施設、フィットネスやプールなどの運動施設、シアタールーム、保育施設、行政の出張窓口などがある場合もあります。
そのため、忙しい毎日を送っている方にとっては、これらの共用設備を活用することで時間を節約でき、快適な生活が送りやすくなります。
一方で覚えておきたいのが、共用設備が充実しているほど、その維持管理には費用がかかるという点です。管理費や修繕積立金は、住戸を購入したあとも毎月ずっと支払い続けるお金で、住宅ローンの返済とは別に必要になります。「使う予定のない設備の維持費まで負担することにならないか」という視点で、重要事項説明書や長期修繕計画に目を通しておくと安心です。
高層マンションは、セキュリティが高いことも生活するうえで安心できるポイントだと言えます。
一般的なマンションでも導入されていますが、オートロック式の出入口のほか、有人の管理・警備が導入されているケースが多くあります。コンシェルジュサービスを導入しているマンションであれば、訪問者があった場合に代わりに対応し、住人に取り次ぐ方式が採られています。
そのほか、防犯カメラが設置されていて人の出入りを把握できるほか、エレベーターに乗る際もカードキーをかざして認証しないと操作できないなど、細かなセキュリティ設備も整えられています。
セキュリティのレベルはマンションごとに大きく異なります。管理員が常駐なのか日勤なのか、警備は24時間なのかといった点は、物件ごとに必ず確認しておきましょう。
高層マンションのすべてが免震構造というわけではありません。採用されている構造は物件ごとに異なるので、パンフレットや重要事項説明書で「耐震・制振・免震のどれなのか」を必ず確認してください。
また、「地震が来ても壊れない」と言い切れる建物は存在しません。建築基準法が求めているのは、極めてまれに起こる大地震に対して倒壊・崩壊せず、人命を守るという水準です。実際、高層の建物はゆっくりと大きく長く揺れる「長周期地震動」の影響を受けやすく、上層階ほど揺れ幅が大きくなりやすいという特性があります。家具の固定や転倒防止は、高層階ほど重要だと考えておきましょう。

一棟全体の税額は変わらず、高層階と低層階のあいだで配分が調整されます。平成30年度から新たに課税されることとなるものが対象です。
具体的には、各住戸の税額を計算するときに使う専有床面積に「階層別専有床面積補正率」(1階を100として、1階上がるごとに10/39ずつ加算)を掛けます。1階を100とすると、40階では110、50階では約112.6です。一棟全体の税額は変わらず、高層階と低層階のあいだで配分が調整される仕組みで、高層階はやや高く、低層階はやや低くなります。
なお、この見直しが適用されるのは平成30年度から新たに課税されることとなるもの(平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含むものを除く)です。つまりそれ以前から建っているマンションは対象外です。不動産取得税にも同じ考え方が反映されています。
③ 借入額は「今の年収」ではなく「これからの支出」で決める
高層マンションは価格が高くなりやすいため、借入額も大きくなりがちです。管理費・修繕積立金・固定資産税・駐車場代まで含めた毎月の住居費の総額で考えましょう。なお、住宅ローンには床面積などの要件が設けられていることがあります。商品によって条件が異なるので、コンパクトな住戸を検討している場合は各金融機関の公式サイトで対象になるかを確認してください。
高層マンションとは?
近年、都市部を中心にタワーマンションや超高層マンションの人気が高まっています。高層マンションは、建物の高さが高いマンションのことで、主にタワーマンションや超高層マンションとも呼ばれます。 「タワーマンションは20階以上」といった言い方をよく見かけますが、これは俗称であって法律上の定義ではありません。法律で線が引かれているのは高さのほうで、建築基準法では、高さが60メートルを超える建築物について、通常とは異なる高度な構造計算(時刻歴応答解析など)を行い、国土交通大臣の認定を受けることが求められています。おおよそ20階建て前後で60メートルに達するため、「20階以上=タワーマンション」という言い方と結果的に近くなっているわけです。本記事では、これらをまとめて「高層マンション」として記載します。 これまでは都市の郊外に一戸建て住宅を購入することが一般的でしたが、近年は都市部へ人が集まる傾向があります。背景には、自治体によるコンパクトシティを前提としたまちづくりが進められていること、職場の近くに住みたいというニーズの増加、高齢化によって買い物などの用事も近隣で済ませたいというニーズが増えていることなどがあります。 一方で、利便性の高さや眺望の良さから購入価格が高くなりやすく、日本では「高層マンションに住む=お金を持っている」というイメージも定着しつつあります。 優雅なイメージのある高層マンションですが、実際に住むとなると話は別です。まずは住む場合のメリットから考えていきましょう。駅や商業施設に近く利便性が高い
高層マンションに住む最大のメリットとして挙げられるのは、立地の利便性が高いということです。
高層マンションは、主要駅に隣接して建てられていることも多く、鉄道でのアクセスが良好です。普段の通勤だけでなく、用事で都心部へ出かける場合も自宅からすぐに移動できます。
すべての高層マンションに当てはまるわけではありませんが、鉄道駅と直接つながっている場合は、雨に濡れずに駅まで行くことも可能です。
また、近隣に商業施設があることも多く、日常の買い物に不便することは少ないと言えます。自宅を出てすぐ買い物ができるほか、家族での外食も徒歩圏内で済ませられます。
ただし「駅前だから静か」とは限りません。幹線道路や線路に面していれば騒音があり、風の通り方も高さによって変わります。現地は必ず、平日と休日、昼と夜の両方で確認しましょう。
マンションの共有設備が充実している
高層マンションは住戸数が多いことから、共用設備も充実している傾向があります。
たとえば、外部の人が容易に出入りできないオートロック式の出入口、不在時でも荷物を受け取れる宅配ボックス、24時間利用可能なゴミステーション、来客時に使えるゲストルーム、コンシェルジュサービス、ライブラリー、共用ラウンジなどが設けられています。
マンションによっては、共用の温泉施設、フィットネスやプールなどの運動施設、シアタールーム、保育施設、行政の出張窓口などがある場合もあります。
そのため、忙しい毎日を送っている方にとっては、これらの共用設備を活用することで時間を節約でき、快適な生活が送りやすくなります。
一方で覚えておきたいのが、共用設備が充実しているほど、その維持管理には費用がかかるという点です。管理費や修繕積立金は、住戸を購入したあとも毎月ずっと支払い続けるお金で、住宅ローンの返済とは別に必要になります。「使う予定のない設備の維持費まで負担することにならないか」という視点で、重要事項説明書や長期修繕計画に目を通しておくと安心です。
マンション共有部のセキュリティが高い
高層マンションは、セキュリティが高いことも生活するうえで安心できるポイントだと言えます。
一般的なマンションでも導入されていますが、オートロック式の出入口のほか、有人の管理・警備が導入されているケースが多くあります。コンシェルジュサービスを導入しているマンションであれば、訪問者があった場合に代わりに対応し、住人に取り次ぐ方式が採られています。
そのほか、防犯カメラが設置されていて人の出入りを把握できるほか、エレベーターに乗る際もカードキーをかざして認証しないと操作できないなど、細かなセキュリティ設備も整えられています。
セキュリティのレベルはマンションごとに大きく異なります。管理員が常駐なのか日勤なのか、警備は24時間なのかといった点は、物件ごとに必ず確認しておきましょう。
地震に備えた構造で建設されている
地震が多い日本では、高層マンションは大きな地震に備えた構造で設計されています。前述のとおり、高さ60メートルを超える建築物は、通常の構造計算ではなく、地震の揺れを時間の経過に沿って詳細に計算する手法などによって安全性を確かめ、国土交通大臣の認定を受けることが求められています。新耐震基準を満たしているのはもちろん、それに加えて高度な検証を経て建てられている、ということです。 ここで用語を整理しておきましょう。よく混同されますが、3つは別のものです。| 構造 | 考え方 | 揺れ方の特徴 |
|---|---|---|
| 耐震構造 | 建物自体を強くして、地震の力に耐える | 揺れは建物にそのまま伝わる |
| 制振(制震)構造 | 建物内部のダンパーなどで揺れのエネルギーを吸収する | 揺れの大きさや揺れが続く時間を抑える |
| 免震構造 | 建物と地盤の間に免震装置を入れ、揺れを直接伝えない | 建物に伝わる揺れそのものを小さくする |
台風・浸水への備えは制度面でも進んでいる
自然災害のリスクとして、電気・水道・ガスなどの供給が止まった場合、水が出ない、お湯が使えない、エレベーターが止まってしまうといったリスクは大いにあります。高層マンションは、こうしたインフラの有無で快適さが大きく左右されやすく、供給が途絶えた場合の対処が課題となってきました。 この課題は、実際の被害をきっかけに制度面での対応が進みました。2019年(令和元年)の東日本台風(台風第19号)では、内水氾濫によって高層マンションの地下に設置されていた受変電設備が冠水し、停電によってエレベーターや給水設備が一定期間使えなくなる被害が発生しました。 これを受けて国土交通省と経済産業省は検討会を設置し、2020年(令和2年)6月に「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」をとりまとめました。洪水などが起きたときにも機能を継続できるよう、マンションやオフィスビル、病院などの電気設備について、対策の考え方と具体事例が示されています。新築・既存の建築物のどちらも参考にできる内容です。 購入を検討する際は、次の点を確認しておくと安心です。- ハザードマップで、その土地の浸水想定や高潮・土砂災害の想定を確認する
- 受変電設備や非常用発電機がどこに設置されているか(地下か、上層階か)
- 停電時にエレベーターや給水ポンプが動くか(非常用電源の対象範囲)
- 備蓄倉庫や防災訓練など、管理組合の備え
住宅ローンで買うなら知っておきたいお金の話
高層マンションを住宅ローンで購入する場合、毎月の返済額だけを見て判断しないことが大切です。押さえておきたいのは次の3点です。 ① 管理費・修繕積立金は返済とは別にかかる 共用設備が多い分、管理費は高くなりやすい傾向があります。また修繕積立金は、築年数の経過とともに段階的に引き上げられる計画になっていることが一般的です。購入時の金額がずっと続くわけではないので、長期修繕計画で「何年後にいくらになる予定か」を確認しておきましょう。 ② 固定資産税は階数によって調整されている かつては、同じ床面積なら高層階でも低層階でも固定資産税額は同じでした。しかし平成29年度の税制改正により、いわゆるタワーマンション(居住用超高層建築物)については、実際の取引価格の傾向を踏まえて按分方法が見直されました。
高層マンションのよくある質問
Q. 高層階と低層階では、どちらが住みやすいですか? A. どちらが良いとは一概に言えません。高層階は眺望と日当たりに優れ、低層階はエレベーターの待ち時間が短く、停電時にも階段で移動しやすいという利点があります。価格・固定資産税・災害時の動きやすさまで含めて、ご自身の暮らし方に合うほうを選びましょう。 Q. エレベーターの混雑は実際どうですか? A. 住戸数に対してエレベーターが何基あるかで大きく変わります。朝の通勤・通学時間帯は待ち時間が長くなりやすいので、可能であればその時間帯に内見して実際に体感するのがおすすめです。 Q. 管理費や修繕積立金は将来上がりますか? A. マンションによりますが、修繕積立金は段階的に引き上げる計画になっていることが多いです。長期修繕計画書と、直近の管理組合の総会議事録を確認しましょう。大規模修繕の実施時期と積立金の残高は特に重要なポイントです。 Q. 将来売りやすいでしょうか? A. 立地や管理状態によって大きく異なるため、「タワーマンションだから売りやすい」と一般化することはできません。将来の相場は誰にも予測できないので、売却前提ではなく「自分が住み続けられるか」を基準に検討することをおすすめします。まとめ:メリットは大きいが、確認すべき項目も多い
高層マンションには、利便性・共用設備・セキュリティ・構造面の安心といった、はっきりとしたメリットがあります。一方で、管理費や修繕積立金といったランニングコスト、災害時のインフラ、階数による税額の違いなど、購入前に確認しておきたい項目も多い住まいです。 住宅ローンを検討する際は、金利だけでなく、諸費用や団信まで含めた「総額」で比べるのがおすすめです。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは、保証料と一部繰上返済手数料が0円で、一般団信の上乗せ金利もかからないため、物件以外にかかるお金の見通しを立てやすいのが特徴です。オンライン手続きと店舗相談の両方に対応しているので、はじめての住宅購入で相談しながら進めたい方にも向いています。金利や手数料、団信の内容は改定されることがありますので、最新の条件は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。 次回は、高層マンションに住むうえでのデメリットについて考えていきます。メリットとデメリットの両方を見比べたうえで、ご自身とご家族に合った住まいかどうかを判断していきましょう。
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