- 公開日: 2026.08.22
- 更新日: 2026.09.26
- 新規借入の方へ
頭金0で住宅ローンは組める?必要な自己資金と注意点をやさしく解説

昔から、住宅を購入するときは2割程度を頭金で支払うのが一般的だと言われてきました。
とはいえ、日々の生活に追われて貯金がなかなかできないという方は多いでしょう。時代は変わり、いまは頭金がないという方でも、住宅ローンを組んでマイホームを持つことができるようになっています。
住宅ローンには頭金がないとだめなの?
頭金とは、住宅にかかる金額のうち、ローンで借りずに貯金から出す部分のことです(残りをローンで借ります)。ただし、必ずしも頭金がなくてはならないというわけではありません。
最近では頭金0でも住宅ローンを組む事ができます。
頭金を用意するのが難しいという方にとっては嬉しいことですね。
しかし、頭金0の場合、それだけローンの金額が増えるわけですから支払う利息も多くなり、たくさんお金を返していかなくてはならないという事になります。
例えば、頭金0で3,000万円を借りる場合と、頭金500万円を出して2,500万円を借りる場合を比べると、500万円を頭金として出したほうがその分借入残高が少なくなるので、同じ金利・同じ返済期間なら利息も返済額も少なくなります。その分、負担が減るということですね。
また、住宅ローンを組む際にはその他に手続きなどで費用がかかりますし、引越し代や家電など新しい生活に必要なものの購入費なども必要です。
頭金が0で大丈夫だからと言って、貯金がなくても大丈夫というわけではないため、ある程度の貯金はしておく必要があります。
また、借り入れ金額によっても条件は異なりますので、事前に返済シミュレーションしておく事をおすすめします。
頭金を用意するメリットと頭金ゼロのデメリット

頭金を用意した場合とない場合のメリット・デメリットを再確認しましょう。
<頭金がある場合>
・借入額が減るため、総返済額が減る
・同じ返済期間なら、月々の支払い額が減る
・同じ月々の返済額で組むなら、返済期間を短くできる
・金融機関によっては、自己資金の割合に応じて金利が優遇される場合がある
・返済負担率に余裕が生まれ、審査に通りやすくなる場合がある
<頭金0の場合(ある場合と比較)>
・借入額が増えるため、総返済額が多くなる
・同じ返済期間なら、月々の支払い額が増える
・月々の返済額を抑えようとすると、返済期間が長くなりやすい
・返済負担率が上がるため、住宅ローンの審査が厳しくなることがある
・事務手数料が「借入金額×〇%」の定率型の場合、借入額が増えるぶん手数料の金額も増える
特に、頭金があることで月々の支払い額が減るというのは大変重要です。
生活にゆとりが出ますし、その分貯金をして繰り上げ返済をすることもできますね。
「金利が低いうちに」という前提は、いま見直す必要があります
この記事をはじめてお読みになる方に、ひとつ大切なお知らせがあります。かつてはよく「金利が低い今のうちに買ってしまおう」と言われました。しかし、ここ数年で金利をとりまく状況は変わりました。
日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合で、政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げることを決定しました(1995年以来、約31年ぶりの水準です)。続く7月30日・31日の会合では1.0%程度に据え置きとなっています。これを受けて、メガバンク3行は変動金利の目安となる短期プライムレートを引き上げ、普通預金金利も2026年8月3日から年0.400%に引き上げられました。
ここで、初めての方がつまずきやすい点を整理しておきます。
変動金利の目安になるのは「短期プライムレート」で、政策金利の動きを受けて見直されます。
固定金利・【フラット35】の目安になるのは「長期金利(10年物国債の利回り)」で、こちらは日々の市場の動きで上下します。
この2つは動く理由も時期も違います。ニュースで「金利が上がった」と聞いても、それが変動と固定のどちらの話なのかで意味がまったく変わってきます。
大事なのは、「急いで買うべき」でも「待つべき」でもなく、金利が動く前提で資金計画を立てることです。とくに頭金0で借りる場合は借入額が大きくなるため、金利が動いたときの返済額の変化も大きくなります。変動金利を選ぶなら、金利が上がった場合の返済額も試算しておくと安心です。最新の適用金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
とはいえ、貯金はないけれど理想の物件があるからすぐ購入したい、と考えることもあるでしょう。
頭金0で住宅ローンを組む場合には、しっかり資金計画を立てるようにしましょう。
これなら毎月払えるかも・・・と曖昧な状況なのであれば、頭金を貯めてから住宅ローンを申し込んだ方がいいですね。
頭金はいくら貯めるとよい?その他にかかる費用は?
貯金がない方にとっては、頭金はいくら貯めればいいのか知りたいのでは?
実際の平均額を知りたいときに役立つのが、住宅金融支援機構が毎年度公表している「フラット35利用者調査」です。土地付注文住宅・建売住宅・マンション・中古住宅といった融資区分ごとに、手持金(自己資金)の平均額を確認できます。金額は年度によって動きますので、最新の数値は機構の公式サイトでご確認ください。
ただし平均額はあくまで目安です。物件価格などの条件によって違いがありますから、もっと少ない頭金で無理のない返済をしているご家庭もあります。
住宅の購入には、頭金以外にもさまざまな費用がかかります。まずはその分から貯金を始めましょう。この貯金がないと、頭金0でもマイホームを手に入れることはできません。
例えば、手付金・不動産取得税などの税金関係・登記費用・引越し費用・家具代などが必要です。マンションなどは、修繕積立基金なども発生します。
「いつ」「何に」お金が要るのかを、順番で押さえておきましょう
| タイミング | 主な費用 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 売買契約のとき | 手付金、印紙税、仲介手数料の一部 | 手付金は原則として現金。住宅ローンより前に必要になります |
| 住宅ローン契約・引渡しのとき | 融資事務手数料、保証料、登記費用、火災保険料、仲介手数料の残り | 諸費用ローンで借りられる場合もありますが、金利や条件は要確認 |
| 入居のとき | 引越し費用、家具・家電、カーテン・照明 | 意外と大きな金額に。最初から予算に入れておきましょう |
| 入居後の毎年 | 固定資産税・都市計画税、管理費・修繕積立金(マンション) | 住宅ローンの返済とは別に、毎年・毎月かかり続けます |
| 10〜15年後 | 外壁・屋根などの修繕費(一戸建て) | まとまった額になるため、早めの積み立てが安心です |
とくに見落としがちなのが手付金です。契約の段階で必要になるため、「住宅ローンで全額借りるから貯金はゼロでいい」というわけにはいきません。
そして、住宅を購入したあとには、固定資産税や管理費&修繕積立金(マンションの場合)なども、今までの生活費にプラスして支払うことになります。
一戸建ての場合には、10~15年ぐらいたてば、外壁など修繕する必要が出てきますので、こういう費用も考慮して住宅ローンを検討しましょう。
【フラット35】は頭金の有無で金利が変わります
「頭金があると金利が優遇されることがある」と書きましたが、それがはっきり制度になっているのが全期間固定金利の【フラット35】です。
住宅金融支援機構の公式サイトによれば、【フラット35】は「融資率」が9割以下か9割超かによって借入金利が変わります。融資率とは、建設費・購入価額に対して借入額が占める割合のこと(土地取得費の借り入れを希望する場合はその費用も含みます)。
つまり、物件価格の1割以上を自己資金でまかなえば「融資率9割以下」となり、有利な金利が適用されるという仕組みです。逆に頭金0で全額を借りると融資率は10割となり、9割超の金利が適用されます。
なお、借換融資の場合は、融資率が9割以下か9割超かで借入金利が変わることはありません(機構の公式FAQに明記されています)。また借入金利は取扱金融機関ごとに決められており、借入期間や加入する団信の種類によっても変わります。具体的な金利は、必ず【フラット35】の公式サイトと各取扱金融機関でご確認ください。
「あと少しで1割に届く」という場合は、頭金を少し足すだけで金利の区分が変わる可能性があるわけです。ここは頑張りどころかもしれません。
頭金0で申し込む前に確かめたいこと
頭金0という選択そのものが悪いわけではありません。頭金を貯めているあいだも家賃を払い続けるのですから、早く買ったほうが結果的に有利になるケースもあります。判断の前に、次の5つだけ確かめてみてください。
1.手付金と諸費用の現金は用意できていますか(住宅ローンより先に必要です)
2.生活防衛資金は手元に残りますか(病気・失業に備え、生活費の半年分程度が目安とされます)
3.金利が上がった場合の返済額を試算しましたか(変動金利を選ぶ場合はとくに)
4.返済とは別にかかるお金を家計に組み込みましたか(固定資産税・修繕費・管理費など)
5.教育費や車の買い替えなど、将来の大きな支出と重なりませんか
このうち1と2は、ここが崩れると生活が回らなくなるという意味でとくに重要です。逆に言えば、この5つに答えが出せているなら、頭金0は十分に検討できる選択肢です。
頭金についてよくある質問
Q.頭金0で申し込むと、審査に落ちやすくなりますか?
自己資金がゼロであること自体が、ただちに否決の理由になるわけではありません。ただし借入額が増えると年収に対する返済額の割合(返済負担率)が上がるため、結果として審査が厳しくなることはあります。審査の基準は金融機関ごとに異なり、公表されていないのが通常ですので、気になる場合は事前審査を受けて確かめてみるのが確実です。
Q.親から資金援助を受けたら、それは頭金にできますか?
自己資金として使えますが、贈与税の課税対象になる場合があります。住宅取得のための資金贈与には特例が設けられていますが、適用の要件や期限は税制改正で見直されます。金額が大きくなりやすいところですので、必ず国税庁の情報を確認するか、税務署・税理士にご相談ください。
Q.頭金を入れるより、手元に現金を残したほうがよいのでは?
考え方としてはあり得ます。住宅ローンは他の借入に比べて金利が低く、返済期間も長いためです。ただし【フラット35】のように融資率で金利が変わる商品では、1割を入れるかどうかで条件が変わります。「手元に残す安心」と「金利・総返済額の差」を並べて比べるのが正解で、どちらか一方が常に正しいということはありません。
Q.諸費用もローンで借りれば、本当に貯金ゼロで買えますか?
諸費用ローンを扱う金融機関はありますが、手付金は売買契約の時点で必要になるため、多くの場合は現金で用意することになります。また借入額が増えれば返済も重くなります。「借りられる」と「無理なく返せる」は別の話だと考えておいてください。
大切なのは、頭金の額より「返し続けられるか」です
頭金がなくても家が持てると安易な気持ちで購入してしまうと、将来厳しい生活になってしまう可能性があります。不動産会社などの住宅のプロに相談して、具体的にかかる費用も確認しておくことをおすすめします。
そのうえで押さえておきたいのが、頭金0で借りるということは、それだけ大きな借入額を長い期間かけて返していくということだという点です。返済期間中には、病気やケガで働けなくなる可能性もあります。だからこそ、借入額が大きくなる人ほど、団信(団体信用生命保険)の保障内容をよく見ておいてほしいのです。
たとえばSBI新生銀行は、上乗せ0円で加入できる一般団信に加えて、全疾病保障付団信も上乗せ0円で用意しています(2026年3月開始)。保証料0円・一部繰上返済手数料0円といった費用面の分かりやすさもあり、店舗での相談とオンライン手続きの両方に対応しているので、はじめての方でも相談しながら進めやすい一行です。SBIグループとしての安心感もあり、比較の候補に入れておく価値があります。
金利・手数料・団信の内容や適用条件は変更されることがありますので、申込みの前には必ず各金融機関の公式サイトで最新の情報をご確認ください。まずは、「毎月いくらまでなら、20年後も30年後も払い続けられるか」——その一点から資金計画を始めてみましょう。

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