HOME > すべての記事 > ゼロから学ぶ住宅ローン > 住宅ローンの借り換え相談が増えている理由|金利上昇局面の見直し方

住宅ローンの借り換え相談が増えている理由|金利上昇局面の見直し方

住宅ローンの借り換え相談が、いま増えています。ただし、その理由は以前とはまったく違います。 かつては「金利が下がったから、高いうちに借りたローンを見直したい」という相談が中心でした。ところが現在は逆で、金利が上がっているからこそ、見直しに来るという流れになっています。日本銀行の政策金利は2026年8月時点で年1.0%程度まで引き上げられ、変動金利の基準となる短期プライムレートも、三菱UFJ銀行やみずほ銀行などの主要行が2026年8月3日に年2.375%へ改定しました。 この記事では、いま何が起きているのかをデータで確かめたうえで、ご自身が借り換えを考えるべきかどうかを判断する手順を、順を追ってご説明します。

データで見る、いま金利に起きていること

当編集部では毎月、各金融機関の公式サイトの金利ページを実際に開いて、表示されている金利を記録しています。2026年8月分(確認日:2026年8月4日)は、14の金融機関・機関について127件の金利を集計しました(件数は「銀行×商品×借入区分×金利タイプ×期間×融資率」の組み合わせ数で、銀行の社数ではありません)。
2026年8月に当社が実測した127件のうち102件が引き上げ、23件が据え置き、2件が引き下げだったことを示す棒グラフ
2026年7月と8月の両方で実測できた127件の内訳です。件数は「銀行×商品×借入区分×金利タイプ×期間×融資率」の組み合わせ数で、銀行の社数ではありません。
7月と8月の両方で確認できた127件のうち、102件が引き上げ、23件が据え置き、引き下げはわずか2件でした。ただし、この動きは金利タイプによって大きく分かれます。
変動金利は27件中4件のみ引き上げ、固定金利やフラット35はほぼ全件が引き上げだったことを示す棒グラフ
同じ月でも、変動と固定ではまったく動きが違います。フラット35・50の38件は、機構が公表する同一の最頻金利を取扱各社の行として計上したものです。
見ていただくとわかるとおり、変動金利は27件のうち引き上げが4件で、大半は据え置き。これに対して固定10年は24件中22件、固定20年前後は20件すべて、【フラット35】【フラット50】は38件すべてが引き上げでした。

【用語ミニ解説】なぜ変動と固定で動きが違うの?
ものさしが違うからです。変動金利は短期プライムレート(政策金利の影響を受ける短期の金利)を、固定金利やフラット35は長期金利(10年国債の利回り)をもとに決められます。長期金利のほうが先に、そして大きく動くため、同じ月でも固定だけが上がる、ということが起こります。

全期間固定の代表格である【フラット35】は、2026年8月資金受取分で年3.290%(借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付き/住宅金融支援機構 公式)となっています。

※当編集部の実測はまだ3か月分の蓄積です。ここに書けるのは2026年7月から8月にかけての動きまでで、長期の傾向を語れるだけのデータはありません。長い目での推移は、住宅金融支援機構や日本銀行が公表している統計をご覧ください。

相談が増えている本当の理由

では、なぜ相談が増えているのでしょうか。理由は大きく2つあります。

①いま返済している金利そのものが上がってきたから
変動金利で借りている方は、金利が上がれば適用される金利も上がります。住宅ローン比較サービス「モゲチェック」(株式会社MFS)の集計では、借り換えを検討している人が現在返済中の金利は2026年7月時点で平均1.55%と、7か月連続で上昇して集計開始以来の最高水準になりました。

②この先さらに上がることへの不安があるから
同じ集計では、変動金利で返済中の人の47.3%が「固定金利への切り替え」を検討しているとされています。「いまは払えているけれど、あと0.5%上がったら家計がもたない」——そんな不安が、相談という行動につながっているわけです。

ただし注意点があります。これは「借り換えを検討している人」を対象にした民間サービスの集計であって、住宅ローンを借りている人全体の平均ではありません。金利が上がって困っている方ほど検討するのは当然ですから、数字は高めに出ます。「みんなが借り換えているらしい」と受け取らないでください。

返済額に反映されるのは、実はまだ先です。変動金利は、金利が上がってもすぐに毎月の返済額が変わるわけではありません。反映の時期は金融機関や契約タイプで異なり、たとえばみずほ銀行は「2026年9月30日までに年1.025%〜で借り入れた場合、2027年1月返済分から年1.275%〜が適用される」と公表しています。三菱UFJ銀行では、変動金利(毎月型)は2026年11月の約定返済分から、(年2回型)は2027年1月の約定返済分から適用されるとしています。ご自身の契約がいつ・どう変わるかは、返済予定表と借入先の公式サイトで必ず確認してください。

金利がわずかに違うだけでも返済額は変わる

「0.5%くらいなら大したことないのでは」と思われるかもしれません。実際に計算してみましょう。 残高2,000万円・残りの返済期間20年・元利均等返済・ボーナス返済なしという前提で、金利が年1.5%の場合と年1.0%の場合を比べると、次のようになります。
項目年1.5%の場合年1.0%の場合
毎月の返済額約96,509円約91,979円
総返済額(20年間)約2,316万円約2,207万円
差額毎月 約4,500円/総額 約109万円
毎月にすれば4,500円ほどですが、20年積み上がると100万円を超えます。金利差はわずかに見えても、期間の長さが効いてくる——これが住宅ローンの怖いところであり、見直す価値がある理由でもあります。

※上の金額は、一般的な元利均等返済の計算式で試算したです。特定の金融機関の商品を示すものではなく、借り換えにかかる諸費用は含んでいません。実際の返済額は、各金融機関のシミュレーションでご確認ください。

借り換えを行う際に注意すべきこと

住宅ローンの返済計画を見直すイメージ 借り換えは「金利が下がれば必ず得」というものではありません。気をつけたい点を整理します。

ただではできません。
新しい融資の事務手数料(借入額×2.20%〈税込〉の定率型が主流)、いまの銀行に払う全額繰上返済(完済)手数料、保証料、印紙税、抵当権の抹消と設定にかかる登録免許税と司法書士報酬——これらを合わせると、数十万円規模になることも珍しくありません。手数料を差し引いてもプラスになる状況でなければ、動く意味がありません。費目ごとの目安と抑え方は、借り換えの初期費用の抑え方で詳しくご説明しています。

残高と残り期間が小さいと、効果も小さくなります。
残高がわずかしかない場合や、残りの返済期間が短い場合は、減らせる利息そのものが小さく、費用に負けてしまいがちです。昔から「金利差1%以上・残高1,000万円以上・残り期間10年以上」という目安が語られてきましたが、これは語呂のよい目安にすぎません。手数料の水準は金融機関ごとに大きく違うので、最後はご自身の条件で試算してください。

審査をもう一度受け直します。
借り換えは新しく住宅ローンを借りる手続きですから、収入・勤務先・健康状態・物件の担保評価があらためて審査されます。転職直後や収入が下がった時期、健康状態が変わった場合は、いまと同じ条件で通るとは限りません。とくに団体信用生命保険(団信)に加入できないと、そもそも借り換えができないことがあります。

固定へ切り替えると、当面の返済額はふつう増えます。
「金利上昇が不安だから固定に」という選択は理にかなっていますが、代償があります。図でご覧いただいたとおり、いま固定金利は変動金利よりかなり高い水準です。切り替えた瞬間から毎月の返済額が上がることは、覚悟したうえで判断してください。これは「保険料」だと考えると納得しやすいかもしれません。

住宅ローン控除の扱いも確認を。
借り換え後のローンは、原則としては控除の対象外ですが、①当初のローンを返すためのものであることが明らかで、②返済期間が10年以上あるなどの要件を満たせば、引き続き控除を受けられます。ただし控除を受けられる年数は住み始めた年から数えるため、借り換えで延びることはありません(国税庁)。

相談の前に確かめておきたい4つの数字

相談窓口に行く前に、次の4つを手元に用意しておくと、話がぐっと具体的になります。返済予定表と、銀行のインターネットバンキングの画面があればすぐ分かります。
  1. いま適用されている金利……「借りたときの金利」ではなく「現在適用されている金利」です。変動金利の方はここを取り違えやすいのでご注意ください
  2. 借入残高……いくら残っているか
  3. 残りの返済期間……あと何年か
  4. 金利タイプと、次の見直し時期……変動か固定か。固定期間選択型なら、その期間がいつ終わるか
とくに固定期間選択型(当初10年固定など)で借りている方は、固定期間が終わる時期を必ず確認してください。期間終了後は、その時点の金利であらためて設定し直されるため、いまの水準が続けば返済額が大きく上がる可能性があります。期間が終わってから慌てるより、終わる前に選択肢を調べておくほうが落ち着いて判断できます。

どこに相談すればいいの?

相談先にはいくつか選択肢があり、それぞれ得意なことが違います。
相談先向いていること気をつけたいこと
いま借りている金融機関契約内容・金利の反映時期・完済手数料の確認他行の商品は比べてもらえません
借り換え先の候補となる金融機関その商品での試算・審査の見通し自社商品の案内が中心になります
ファイナンシャルプランナー等家計全体をふまえた判断相談料や、紹介先との関係を確認しましょう
返済が苦しいときの公的な窓口返済条件の変更など、借り換え以外の方法早めの相談ほど選択肢が残ります
まずは、いま借りている金融機関に「現在の適用金利と、いつ返済額に反映されるか」を確認するところから始めてみてください。そのうえで候補を2〜3社に絞り、金利・事務手数料・保証料・団信の内容まで含めた「総額」で比べます。 候補のひとつとして、SBI新生銀行のように保証料が0円で、一部繰上返済手数料もかからず、一般団信の保険料上乗せもない——費用のかたちが分かりやすい商品も見ておくとよいでしょう。ネットでの手続きと店舗での相談を両方選べるため、数字を人に確かめながら進めたい方にも向いています。 そして、もしいま返済そのものが苦しいのであれば、借り換えにこだわらないでください。返済期間の延長や一時的な返済額の減額など、いまの金融機関のなかで対応できる方法があることもあります。滞納してからでは選べる手が減ってしまいますので、早めにご相談を。 金利も手数料も毎月のように見直されます。実際に検討するときは、必ず各金融機関の公式サイトで最新の条件をご確認ください。

地方銀行との圧倒的な金利差!借入れ・借換えした後もお得♪

イオン銀行は、ネット申込と店頭相談の両方が可能なハイブリッド型!
金利以外のお得なサービスも充実しているため、生活費の節約もできます。

イオン銀行住宅ローンはここがお得!

  • 疾病保障付住宅ローンは2つの特約付きでさらに安心
  • 保証料0円!負担になる諸費用を大幅節約
  • 一部繰上げ返済手数料0円!借り入れ後もお得に返済

詳細&お申込みはこちら

ゼロから学ぶ住宅ローン関連記事