現在の住まいを買換えるなら、3つの特例を使って税金を安くできます!
転勤や家族構成の変化、建物が古くなったなどの理由から、今の自宅を売却して新しく買換えるという方もいらっしゃるでしょう。
自宅など居住用不動産を買換える場合は、一定の条件を満たす事により、税金が軽減される制度があります。
その制度のなかでも最もポピュラーな“3つの特例”について説明して行きます。
3000万円の特別控除の特例
この制度は、現在の自宅を売却した金額から3000万円を差引いて税額が計算される制度で、特例を利用するには3つの条件があります。
1つ目は、自分が所有していて、過去に居住していた物件であることです。
2つ目は、物件の売主と買主が、身内(親子や夫婦の関係)以外である事です。
そして3つ目は、今回の売却の2年前までに、3000万円控除の特例や譲渡損失の特例などを利用していない事です。また、この制度には所有期間に関する条件はありませんので、所有期間が短期であっても一定の条件を満たせば利用できます。
所有期間10年以上の居住用財産の軽減税率の特例
これは、その名の通り、10年以上所有していた居住用の不動産を売却する場合、売却によって得られた利益に対する税率が軽減される制度です。
この制度については、前述の「3,000万円の特別控除の特例」との併用が可能になります。
特定の居住用財産の買換え特例
この制度は、一定期間内において、自らが所有する不動産の売却と居住用不動産の購入あった場合、売却益に対する所得税が軽減される制度です。
大前提として、売却金額よりも購入金額の方が大きい時は、所得税は非課税になります。
実際に、この制度を受けるためには、売却不動産と買換え不動産のそれぞれにおいて、一定の条件をクリアする必要があります。その条件を列記します。
1.売却不動産(旧居)
○売却した年の1月1日時点で所有期間が10年以上経過している。
○過去に10年以上居住用として使用していたことがある。
○売却金額が1億円以下である。
2.買換え不動産(新居)
○住宅の床面積が50㎡以上である。
○住宅の築年数が25年以内かもしくは耐震性能を満たした住宅である。
○敷地の面積が500㎡以下である。
○新居購入の時期が旧居売却の前年から翌年の間(3年間)であった。
○新居購入の方が先になった場合は、旧居売却の翌年の12月31日までに、もしくは旧居売却の方が先になった場合は、新居購入の翌年の12月31日までに住んでいた。
まとめ
「3000万円の特別控除の特例」と「所有期間10年以上の居住用財産の軽減税率の特例」は併用できますが、「特定の居住用財産の買換え特例」を利用する場合は、「3000万円の特別控除の特例」や「所有期間が10年以上の場合の軽減税率の特例」との併用ができませんので注意しましょう。
- 2015.08.23
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