フラット35の新制度“ダブルフラット”のメリットとデメリットとは?
長期間固定金利の住宅ローンとして多くの方が利用されているフラット35ですが、返済期間が短く金利が低いフラット15・20・25というローン商品も用意されています。
2015年4月、これらの異なる条件を組み合わせて利用できる「ダブルフラット」という制度が誕生しました。
ダブルフラットなら、予想される生活形態の変動に合わせた組み合わせが可能!
返済期間の異なるローンを組み合わせることで、さまざまな家計の変動に対応することができます。
例えば、フラット35と15を併用し、子供の学費負担が増える中学・高校就学時に備えることができます。
また、フラット20と35を併用し、定年後の返済を軽減することもできます。さらに、短期間の方をボーナス併用払いにして、長期の方は毎月均等払いにすることもできますし、一方を元利金等返済で組み、もう一方は元金均等返済で組むなど、予想される家計の変動や家族構成の変化にも対応が可能になります。
返済面でも大きなメリットが得られる!
現在の超低金利状態では、35年間単独のローンでもその恩恵は十分享受できますが、ダブルフラットを利用すると、年数の短縮によって利息を減らすことができるため、さらなる負担軽減につながります。
ちょっと事例を挙げてみましょう。
〔条件〕2015年7月時点
・借入額:3,000万円
・フラット35金利:1.61%
・フラット20金利:1.38%
・元利金等返済
・ボーナスなし
①フラット35単独での返済
フラット35:毎月返済額93,480円 総返済額39,261,757円
②フラット35を2,000万円、20を1,000万円での返済
フラット35:毎月返済額62,320円 総返済額26,174,505円
フラット20:毎月返済額47,704円 総返済額11,449,127円
当初20年間の返済額:毎月返済額110,024円 総返済額37,623,632円
当初20年間は、上記①よりも②の方が毎月返済額は増えることになりますが、21年目以降は62,320円だけになり、約31,000円の軽減になります。
さらに、総返済額は約164万円が軽減できることになります。
デメリットは併用期間中の返済と諸費用
ダブルフラットは住宅ローンを2本組む形態になるため、契約書に貼付する印紙代や登記費用などの諸費用が、1本単独で組む場合よりも多くなります。
返済額においても、前述の事例では、当初20年間の返済額は約16,000円増えることになります。
また、この制度を取り扱っていない金融機関もありますので、それぞれ注意が必要になります。
まとめ
短期間併用中の返済額が大きくなったり、諸費用を多く用意しなければならないなど、負担増も抱えるダブルフラットですが、「将来の生活形態の変動に備えたい」、「総返済額を軽減して定年後に備えたい」と考える方も少なからずいらっしゃると思います。
ぜひ選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
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