フラット35「ダブルフラット」とは?メリット・デメリットをやさしく解説

長期固定金利の住宅ローンとして多くの方に利用されているフラット35ですが、フラット35は借入期間によって金利が分かれており、借入期間15年以上20年以下のものはとくに「フラット20」と呼ばれ、期間が短いぶん金利が割安に設定されています。
この返済期間の異なるフラット35を2本組み合わせて利用できる仕組みが「ダブルフラット」です。2015年に始まった仕組みで、現在も利用できます(取り扱いは一部の金融機関に限られます)。この記事では、ダブルフラットのメリット・デメリットを、はじめての方にもわかりやすく解説します。
ダブルフラットなら、将来の家計の変化に合わせた組み合わせが可能!
返済期間の異なるローンを組み合わせることで、さまざまな家計の変動に対応できます。
たとえば、フラット20とフラット35を併用し、返済期間が短いフラット20を早めに返し終えることで、定年後の返済負担を軽くするといった使い方ができます。さらに、一方をボーナス併用払い・もう一方を毎月均等払いにしたり、一方を元利均等返済・もう一方を元金均等返済で組んだりと、予想される家計の変化や家族構成の変化に合わせて柔軟に設計できます。
返済面でも大きなメリットが得られる!
借入期間が短いフラット20は金利が割安なため、ダブルフラットを利用すると、期間の短縮によって利息を減らせる場合があり、総返済額の軽減につながります。
仕組みをイメージしやすいように、当時の金利を使った試算例を挙げてみましょう。
※下記は2015年7月時点の金利を使った、仕組み理解のための試算例です。金利は時期によって変わり、2026年6月時点ではフラット35(買取型)の最頻金利は年3.21%と当時より大きく上昇しています。実際の返済額・総返済額は、最新の金利で必ずご確認ください(フラット35公式サイト)。
〔条件〕2015年7月時点
・借入額:3,000万円
・フラット35金利:1.61%
・フラット20金利:1.38%
・元利均等返済
・ボーナスなし
①フラット35単独での返済
フラット35:毎月返済額93,480円 総返済額39,261,757円
②フラット35を2,000万円、フラット20を1,000万円で併用
フラット35:毎月返済額62,320円 総返済額26,174,505円
フラット20:毎月返済額47,704円 総返済額11,449,127円
当初20年間の返済額:毎月返済額110,024円 総返済額37,623,632円
当初20年間は、①よりも②の方が毎月返済額は増えますが、21年目以降はフラット35分の62,320円だけになり、月あたり約31,000円の軽減になります。さらに、総返済額では約164万円の軽減になる計算です(あくまで当時の金利での例)。
デメリットは併用期間中の返済額と諸費用
ダブルフラットは住宅ローンを2本組む形になるため、契約書に貼る印紙代や登記費用などの諸費用が、1本だけで組む場合よりも多くかかります。
返済額についても、前述の例では当初20年間の毎月返済額が約16,000円増えることになります。短期のローンを早く返す分、当初の負担は重くなる点に注意しましょう。
また、ダブルフラットはすべての金融機関が取り扱っているわけではありません。利用したい場合は、事前に金融機関へ取り扱いの有無を確認しましょう(住宅金融支援機構のフラット35サイトに取扱金融機関の一覧があります)。
利用するための主な条件
ダブルフラットを利用する際の主な条件は次のとおりです(最新の条件は公式でご確認ください)。
- 1本あたりの借入金額は100万円以上
- 2本の合計借入金額は8,000万円以内、かつ住宅の建設費または購入価額以内
- 取り扱う金融機関が限られるため、事前に確認が必要
よくある質問(FAQ)
Q. ダブルフラットはどんな人に向いていますか?
A. 「総返済額を抑えたい」「短期のローンを早めに返し終えて、定年後の返済負担を軽くしたい」と考える方に向いています。当初の返済額が増えても対応できる、返済余力のある方に向いた仕組みです。
Q. どの金融機関でも利用できますか?
A. いいえ。ダブルフラットを取り扱う金融機関は限られています。利用を希望する場合は、フラット35サイトの取扱金融機関一覧で確認し、事前に問い合わせましょう。
Q. 諸費用は2本分かかりますか?
A. ローンを2本組む形になるため、印紙代や登記費用などの諸費用が1本のときより多くなる傾向があります。メリット(総返済額の軽減)と諸費用の増加を比べて検討しましょう。
まとめ
ダブルフラットは、当初の返済額や諸費用が増えるという負担はあるものの、「将来の家計の変化に備えたい」「総返済額を抑えて定年後に備えたい」という方にとって有力な選択肢です。フラット35を検討する際は、ぜひ選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
※参考サイト:住宅金融支援機構 フラット35
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