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新築と中古で住宅ローンはどう違う?審査・期間・控除を比較

マイホームを手に入れる方法として、まずは新築物件を思い浮かべる方が多いでしょう。けれども中古物件にもよいものはたくさんありますので、どちらにするか判断に悩むところです。

どちらを選んでも、多くの場合は住宅ローンを利用することになります。では、物件が新しいことと中古であることで、ローンに何か違いはあるのでしょうか。ここを知っておくと、物件選びの段階で資金計画のつまずきを避けられます

基本的にサービスは一緒

金融機関が提供している住宅ローンは、新築物件でも中古物件でも、同じ商品を利用できるのが大半です。「中古だから住宅ローンが使えない」ということはありません。

中古物件を買ってリフォームしたい場合、かつてはリフォームローンを住宅ローンとは別に組むしかなく、そのぶん金利が高くついてしまうことがありました。今はリフォーム費用を住宅ローンに含められる「リフォーム一体型」の商品が広く用意されていますので、中古物件を購入するときはそちらを検討するのがおすすめです。

一方、新築物件であればリフォームは不要ですので、住宅ローンだけを考えれば十分です。この点は中古より話がシンプルだといえます。

中古は審査が厳しくなることも

新築物件と中古物件の住宅ローンの違いを考えるイメージ

新築にも中古にも住宅ローンは利用できます。ただし、中古物件で住宅ローンを利用しようとすると、審査が新築物件よりもやや厳しくなることがあります。物件が古いために、担保評価が低くなりやすいのが理由です。

担保評価とは、住宅ローンを利用中の方が返済を続けられなくなったときに、その物件を売って資金を回収できるかどうかを金融機関が判断する指標のことです。

担保評価の低い中古物件では、希望した金額を借りられない可能性がありますので注意が必要です。新築物件であればまだ新しい建物ですので、売却時に評価が下がるリスクが小さく、担保評価が高くなり、多めの金額を借りやすいというメリットがあります。

とはいえ、これは「中古だから通らない」という話ではありません。マンションか戸建てか、鉄筋コンクリート造か木造か、管理状態はどうかによって評価は大きく変わります。気になる物件があれば、申し込み前に金融機関へ「この物件でいくらまで借りられるか」を相談しておくのが確実です。

返済期間に差はあるの?

「中古は返済期間が短くなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。実際、かつては中古なら25年までという商品が少なくありませんでした。

しかし今は事情が変わっています。全期間固定のフラット35では、新築・中古の区別なく返済期間は15年以上35年以内(申込みご本人または連帯債務者が満60歳以上の場合は10年以上)と定められており、上限は「80歳-申込時の年齢」と35年のうち短いほうです。中古だからという理由だけで期間が短くなることはありません。民間の住宅ローンでも、中古住宅を最長35年で扱う商品は一般的になっています。

ただし、建物の構造や築年数によっては、金融機関の判断で期間が短く設定されることがあるのも事実です。とくに木造で築年数が経っている物件は、金融機関ごとに扱いが分かれます。

実際に組まれている返済期間の平均については、新築のほうが借入額が大きくなりやすく、そのぶん期間も長くなる傾向があります。ただし平均値は調査や年度によって変わりますので、特定の年数を鵜呑みにしないでください。統計を確かめたい方は、国土交通省の「住宅市場動向調査」(令和7年度分は令和8年7月公表)などの公的資料をご覧ください。

返済期間が長くなるほど支払う利息の総額は大きくなります。「何年で返すか」は物件の新旧ではなく、ご自身の年齢と家計の余裕から決めるものだと考えてください。

住宅ローン控除の違いは要チェック

かつては「住宅ローン減税が適用されやすいのは新築」といわれていました。しかし現在は中古住宅もしっかり対象になっており、2026年入居分からは中古に有利な改正も入っています

まず共通のルールから。控除率は年末のローン残高の0.7%、合計所得金額2,000万円以下、返済期間10年以上といった条件は新築も中古も同じです。令和8年度税制改正でこの制度は5年間延長され、2026年1月1日から2030年12月31日までの入居が対象になりました。

そのうえで、新築と中古では次の点が違います。

  • 借入限度額……長期優良住宅・低炭素住宅の場合、新築は4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)、中古は3,500万円(同4,500万円)。ZEH水準省エネ住宅と省エネ基準適合住宅は、新築・中古とも同額です
  • 控除期間……以前は中古(既存住宅)は10年でしたが、2026年入居分からは省エネ性能を満たす中古住宅の控除期間が13年に拡充されました。省エネ性能の基準に当てはまらない「その他住宅」は新築・中古とも10年です
  • 築年数の要件……中古住宅は1982年1月1日以後に建築されたものが対象です。それより古い住宅でも、耐震基準適合証明書などで現行の耐震基準を満たすことを証明できれば対象になります
  • 取得先の制限……中古住宅では、生計を一にする親族から買った場合や、贈与で取得した場合は対象外です
  • 床面積……2026年入居分からは、新築・中古ともに40㎡以上に緩和されました(合計所得金額1,000万円超の方と、子育て世帯等の上乗せを使う方は50㎡以上)

つまり「中古は控除で不利」という前提はもう当てはまりません。むしろ省エネ性能の高い中古住宅は、今回の改正でいちばん恩恵を受けた区分だといえます。物件を選ぶ段階で省エネ性能を証明する書類が出せるかどうかを売主や仲介会社に確認しておきましょう。

中古ならではの費用と手続き

中古物件では、新築にはない費用と手続きが発生します。資金計画の段階で見落としがちなポイントです。

1つめは仲介手数料です。中古住宅は不動産会社の仲介を通して買うことが多く、その場合は仲介手数料がかかります。上限は宅地建物取引業法で定められており、売買価格が400万円を超える場合は「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた額です。3,000万円の物件なら100万円を超えますので、頭金とは別に用意しておく必要があります

2つめは建物の消費税です。土地には消費税がかかりませんが、建物には課税されます。ただし売主が個人である中古住宅は、建物にも消費税がかからないのが原則です。新築や不動産会社が売主の物件とは、この点が違います。

3つめは物件そのものの確認です。フラット35を利用する場合、中古住宅は住宅金融支援機構の技術基準に適合していることを示す適合証明書が必要になります。基準を満たすために検査や補修が必要になることもありますので、購入を決める前に「フラット35に対応できる物件か」を確かめておきましょう。

新築と中古の違いを一覧で

ここまでの内容を整理します。

比較の観点 新築物件 中古物件
使える住宅ローン ほぼすべての商品 ほぼすべての商品(リフォーム一体型も選べる)
担保評価 高くなりやすい 築年数・構造・管理状態で下がることがある
返済期間 最長35年が中心 フラット35は新築と同じ。民間は物件により短くなることも
住宅ローン控除の借入限度額(長期優良・低炭素) 4,500万円(子育て世帯等は5,000万円) 3,500万円(同4,500万円)
住宅ローン控除の期間 最長13年 2026年入居分から省エネ性能を満たせば最長13年
築年数の要件 なし 1982年1月1日以後の建築(それ以前は耐震の証明が必要)
仲介手数料 不要なことが多い かかることが多い(400万円超は売買価格×3%+6万円+消費税が上限)
建物の消費税 かかる 売主が個人ならかからない
フラット35の手続き 適合証明が必要 適合証明が必要(基準を満たす確認が要る)

※住宅ローン控除の金額・期間は2026年(令和8年)に入居する場合のもので、国土交通省「住宅ローン減税」(2026年8月時点)によります。制度は改正されることがありますので、最新の内容は国土交通省・国税庁の案内をご確認ください。

よくある質問

Q. 築40年のマンションでも住宅ローンは組めますか?
A. 組める可能性は十分あります。鉄筋コンクリート造のマンションは戸建てより担保評価が保たれやすく、管理状態がよければ長期の借入れも認められることがあります。ただし住宅ローン控除は1982年1月1日以後の建築であることが要件なので、それより前の建物では耐震基準適合証明書などが必要になります。築年数が古い物件は、「借りられるか」と「控除を受けられるか」を分けて確認してください。

Q. 中古を買ってリフォームします。ローンは分けたほうがよいですか?
A. 一般に、リフォーム費用を住宅ローンに含められる商品のほうが金利面で有利です。リフォームローンは無担保のものが多く、住宅ローンより金利が高めに設定されるためです。ただし工事の見積書を購入と同じタイミングで用意する必要があるなど、段取りに条件がつきます。物件を探し始めた段階で金融機関に相談しておきましょう。

Q. 中古住宅を親から買う場合も住宅ローン控除は受けられますか?
A. 生計を一にする親族から取得した場合や、贈与で取得した場合は対象外です。「親の家を安く譲ってもらう」というケースは当てはまらないことが多いので、事前に税務署へ確認してください。

Q. 結局、新築と中古はどちらが得なのでしょうか?
A. ひとことでは決められません。新築は担保評価が高く借入額を確保しやすい一方、同じ立地なら中古のほうが価格を抑えられます。中古は仲介手数料などの諸費用がかかりますが、建物の消費税がかからない場合があります。「物件価格+諸費用+リフォーム費用」の総額と、借りられる金額・受けられる控除額をセットで比べるのが、判断を誤らないコツです。

まとめ

新築と中古で住宅ローンの仕組みそのものが変わるわけではありませんが、担保評価・返済期間の扱い・控除の限度額・諸費用には確かな違いがあります。

とくに押さえておきたいのは、2026年入居分から省エネ性能を満たす中古住宅の控除期間が13年に拡充されたという点。「控除は新築が有利」という古い前提のまま物件を選ぶと、選択肢をせまく見積もってしまいます。

これから借入先を選ぶ方は、中古物件の取り扱いや、リフォーム費用を含められるかどうかもあわせて確認しておくと安心です。相談しながら進めたい方には、SBI新生銀行のようにオンライン手続きと店舗相談の両方に対応し、保証料や一部繰上返済手数料が0円で諸費用が分かりやすい銀行も選択肢になるでしょう。

住宅ローンの条件も税制も見直されることがあります。実際に検討する際は、各金融機関と国土交通省・国税庁の最新の案内を必ずご確認ください。

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