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住宅ローン控除2年目以降の年末調整|必要書類と書き方をやさしく解説

住宅ローン控除を受けているサラリーマンの方は、2年目以降も忘れずに年末調整に必要な書類を会社に提出しましょう。
うっかり忘れると、その年の還付をその場で受けることができなくなります。

住宅ローン控除による税金の還付について

自宅を購入して住宅ローンを組むと「住宅ローン控除」という所得税の還付を受けることができます。自宅を買う時に不動産業者が何度も住宅ローン控除のメリットを強調していたはずですので、全く聞いたことが無いという方は少ないと思われます。

住宅ローン控除を受けるためには初回だけ確定申告する必要があるのですが、これを不動産業者の提携している税理士さんにお任せする方も多いようです。

サラリーマンが住宅ローン控除を受けると2年目からは会社で年末調整をして還付してもらうことになりますのでいくつかの書類を会社に提出する必要がありますが、「何をどのように記載して提出すればよいか分からない」「国税庁のHPを見てみたが専門用語ばかりで理解できない」といった方は多いようです。

なお、控除の中身そのものは何度か改正されています。令和4年(2022年)以降に入居した場合は、控除率が年末残高の0.7%で、新築や買取再販住宅は原則13年間、中古住宅は10年間が控除期間です。適用を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であることも要件のひとつで、住宅の省エネ性能や入居した年によって借入限度額も変わります(国税庁タックスアンサーNo.1211-1)。ご自身の条件は、初年度の確定申告書や税務署から届く証明書で確認しておきましょう。

2年目以降の年末調整に必要な書類

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では2年目以降の年末調整ではどのような書類を準備して会社に提出すればよいでしょうか。基本は下記の2つです。

(1)税務署長が発行した「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 兼 (特定増改築等)住宅借入金等特別控除計算明細書」:初年度の確定申告を行うと、減税対象となる残りの年数分がまとめて税務署から郵送されてきます。この書類は大切に保管し、毎年の年末調整の時にその年分を記載して会社に提出します。枚数が多いですが無くさないように気を付けましょう。用紙の下半分は「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」として税務署の側で印字済みになっており、自分で書くのは上半分だけです。

(2)金融機関等が発行した「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」:住宅ローンを組んでいる金融機関(複数の金融機関から借りている場合はその分だけ)が発行したこの書類が年末までに手元に届いているはずですので、これをそのまま会社に提出します。借入金の償還表と間違えやすいので注意しましょう。

【重要】残高証明書が要らないケースが増えています

令和4年度の税制改正で、金融機関が税務署へ「年末残高等調書」を提出し、国税当局から本人へ年末残高情報が提供される「調書方式」が導入されました。法令上は居住開始が令和5年(2023年)1月1日以後の人が、令和6年(2024年)1月1日以後に行う確定申告・年末調整から対象ですが、金融機関のシステム対応の都合で経過措置が設けられており、実際に移行しているかは借入先によって異なります(国税庁「住宅ローン控除の適用に係る手続(年末残高調書を用いた方式)に関するよくある質問」)。

借入先が調書方式に移行していれば、紙の年末残高証明書は発行されず、勤務先への提出も不要になります(申告書そのものは、これまでどおり勤務先へ提出します)。一方、移行していない金融機関から借りている場合は、従来どおり証明書方式です。対応済みの金融機関は国税庁ホームページの一覧で公表されているので、「今年から証明書が届かない」と慌てる前に確認してみてください。

年末調整に必要な書類の書き方

「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」自分で記載して会社に提出する必要があります。この書き方は次の通りです。

まず、用紙のいちばん上の「令和◯年分」が、その年の年末調整の年分と合っているかを確認します。1枚=1年分なので、まとめて届いた束から違う年の用紙を出してしまうミスが起きやすい部分です。

新築又は購入に係る借入金等の年末残高:金融機関から送付された年末残高証明書の金額をここに転記します(調書方式の場合は、国税当局から提供される年末残高情報の金額を使います)。夫婦や親子の連帯債務・ペアローンの場合は、自分の負担割合に応じた金額になる点に注意しましょう。

家屋又は土地等の取得対価の額:下半分に印字されている金額をそのまま転記します。

家屋の総床面積又は土地等の総面積のうち居住用部分の床面積又は面積の占める割合:店舗兼住宅などでなければ100%と記載します。

住宅借入金等特別控除額:記載されている計算式の通りに計算します。
100円未満の端数は切り捨てます。

年間所得の見積額:収入ではなく所得ですので注意が必要です。
不明な場合は社内の給与課の方に確認しましょう。

なお、年末調整の電子化が進んでおり、勤務先によってはこの申告書を紙ではなくデータで提出する運用になっていることがあります。自社の締切と提出方法は、早めに確認しておくと安心です。

こんなときどうする?(紛失・間に合わない・出し忘れ)

申告書をなくしてしまった……税務署に申請すれば再交付を受けられます。手続きの方法や必要なものは、所轄の税務署に問い合わせて確認しましょう。年末調整の直前は混み合うので、気づいた時点で早めに動くのが安全です。

残高証明書が年末調整に間に合わない……年の途中で借り換えた場合などは、証明書の到着が遅れることがあります。この場合は確定申告で控除を受ける方法が用意されています(国税庁タックスアンサーNo.1211-1のQ&A参照)。

会社に出し忘れた/年末調整で控除されていなかった……あきらめる必要はありません。自分で確定申告(還付申告)をすれば控除を受けられます。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間行うことができます。過去の分に気づいたときも、まずは税務署に相談してみましょう。

よくある質問

Q. 2年目以降も確定申告が必要ですか?

会社員(給与所得者)で、勤務先が年末調整をしてくれるなら不要です。ただし、その年に医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)などで確定申告をするときは、住宅ローン控除もあわせて申告することになります。

Q. 年末残高証明書が届きません。手続きを忘れているのでしょうか?

借入先が「調書方式」に移行していると、そもそも紙の証明書は送られてきません。まずは国税庁ホームページの対応金融機関一覧や、借入先の案内を確認してください。移行していないのに届かない場合は、金融機関に再発行を依頼しましょう。

Q. 繰上返済をしたら控除はどうなりますか?

控除額は年末時点のローン残高をもとに計算されるため、繰上返済をすると翌年以降の控除額は小さくなります。また、繰上返済で返済期間が10年未満になると、以後は控除の対象外になります。返済期間を短くするタイプの繰上返済をするときは、控除への影響もあわせて確認しましょう。

Q. 住宅ローンを借り換えたら控除は続きますか?

要件を満たせば継続できます。ただし、新しいローンの残高や返済期間によって取り扱いが変わるため、借り換えを実行する前に国税庁のタックスアンサー(No.1233 住宅ローン等の借換えをしたとき)や税務署で確認しておくと安心です。

Q. 転勤で家族だけ残して単身赴任になったら?

一定の条件を満たせば控除を継続できる場合があります。逆に本人・家族とも住まなくなる場合は取り扱いが変わるため、こちらも国税庁の案内(No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等)で確認しましょう。

住宅ローン控除は、書類さえそろえば毎年の年末調整で自動的に還付が受けられる、家計にとって心強い制度です。制度や手続きは改正されることがあるため、その年の取り扱いは国税庁ホームページや所轄の税務署で最新の情報をご確認ください。

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