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住宅ローンの金利の選び方|変動・固定と繰り上げ返済・借り換え

住宅ローンを検討するとき、いちばん気になるのが金利ではないでしょうか。金利の差によって、返済の総額は大きく変わってきます。 返済額を抑えるためにできることは、大きく分けて3つです。①金利の低い金融機関を選ぶこと、②自分に合った金利タイプを選ぶこと、③借りたあとに繰り上げ返済や借り換えを上手に使うこと。ここでは、この3つをはじめての方にもわかるように順番に見ていきます。

金利の種類と選び方

金利とはローンを組んだ際に支払う利息ですが、金利が低いほど総支払額を抑える事が出来ます。そのため、多くの金融機関を比較しながら金利の低い金融機関を選ぶことが大切です。 比較する際に知っておきたい知識として金利の種類があります。住宅ローンの金利タイプは、大きく次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
  • 変動金利型……金利情勢に応じて、借入期間中に適用金利が見直されるタイプ。3つの中でいちばん低い金利が適用されるのが一般的ですが、金利が上がれば返済額も増えます
  • 固定金利期間選択型……「当初10年間は固定」のように、決めた期間だけ金利を固定するタイプ。期間が終わったら、その時点の金利であらためて選び直します
  • 全期間固定金利型……借入時に完済までの金利が確定するタイプ。【フラット35】が代表的です
原文で「変動金利タイプ」とひとまとめにされることの多い固定金利選択型は、固定期間が終わったあとは金利が変わる可能性がある点に注意が必要です。「10年固定だから10年後も安心」ではなく、10年後にどうするかを決めておく必要があるタイプだと考えてください。 参考までに、全期間固定型の代表である【フラット35】の水準を見てみましょう。住宅金融支援機構によると、2026年8月に資金を受け取る場合の借入金利(新機構団信付き・返済期間21年以上35年以下)は、融資率9割以下で最も多い金利が年3.290%、9割超で年3.400%となっています。返済期間20年以下の【フラット20】は9割以下で年2.970%です。
フラット35の2026年8月の最も多い借入金利を返済期間と融資率ごとに比較した棒グラフ
新機構団信付き・2026年8月資金受取分。返済期間と融資率で金利が変わります
このように、同じ全期間固定でも「返済期間」と「融資率(頭金をどれだけ入れるか)」で金利が変わります。金利を比べるときは、条件をそろえて見ることが大切です。 変動金利タイプがこの先の金利情勢次第で変わっていくため、どの金利がお得なのか事前に判断することはできません。したがって、自分のライフプランを考え、それに合った金利を選ぶようにします。

変動金利は「いつ」「どう」変わるのでしょうか

変動金利を選ぶうえで、いちばん誤解されやすいのが「金利が上がったら、翌月から返済額がいきなり増えるのでは?」という点です。実際の仕組みは少し違います。 多くの銀行の変動金利(元利均等返済)には、次の2つのルールがあります。
  • 5年ルール……金利が変わっても、一定期間(5年)は毎月の返済額を変えない。その代わり、返済額の中の「元金分」と「利息分」の割合で調整する
  • 125%ルール……返済額を見直すときも、新しい返済額は前回の返済額の125%が上限
みずほ銀行の説明によると、同行では金利に変動があってもお借入日から10月1日を5回経過するまで返済額は変わらず、以降は10月1日を5回経過するごとに再計算されます。ただし返済額が変わらなくても、金利が上がれば利息の割合が増えるため総返済額は増えます。また125%ルールで返済額が抑えられた結果、返済期間の終了後に未払利息が残る場合は一括で返済が必要になる、とも案内されています。「返済額が変わらない=負担が増えない」ではないという点は、必ず押さえておきましょう。 さらに大事なのが、この5年ルール・125%ルールは元利均等返済に適用されるもので、元金均等返済には適用されないという点です。三菱UFJ銀行も、元金均等返済の場合は5年ルール・125%ルールはないと明記しています。 見直しのタイミングも銀行によって異なります。たとえばみずほ銀行では、借入中の方の金利見直しは4月・10月で、見直された金利は3ヵ月後の返済(7月・1月)から適用されると案内されています。三菱UFJ銀行は2026年6月16日発表の短期プライムレート引き上げに伴い、2026年9月1日より変動金利の基準金利を見直し、以降は毎月1日を基準日とすると公表しています(2026年9月の基準金利は2026年8月31日に発表予定)。すでに借入中の方は、変動金利(毎月型)なら2026年11月の約定返済分から、変動金利(年2回型)なら2027年1月の約定返済分から新しい利率が反映されるとされています。 つまり、「いつ」「どの返済分から」反映されるかは、銀行と契約している金利の種類によって数か月ずれます。ご自身の契約がどちらなのかは、返済予定表や「ご返済のお知らせ」、各行の公式サイトで確認してください。 なお金利の前提となる政策金利について、日本銀行は2026年7月30・31日の金融政策決定会合で「1.0%程度」の据え置きを決めています。次回の金融政策決定会合は2026年9月17日・18日に予定されています。2026年8月14日にはロイターが「日銀は早ければ9月の会合で1.25%への引き上げを想定している」と関係者の話として報じましたが、これは報道であって日銀の公式発表ではありません。将来の金利がどうなるかを言い当てることはできないので、「上がったときに耐えられるか」で選ぶのが安全な考え方です。

繰り上げ返済と借り換え返済で金額を効率良く減らす

住宅ローンの返済金額を効率良く減らす方法として繰り上げ返済というシステムがあります。これは、ある一定のまとまった資金が出来た時、返済に充てて元金を減らす方法です。その事で、住宅ローン残高が一気に減らせます。 繰り上げ返済には2つの方式があり、目的によって使い分けます。
  • 期間短縮型……返済期間を短くする方式。同じ金額を入れたときの利息の軽減効果は、一般に期間短縮型のほうが大きくなります
  • 返済額軽減型……毎月の返済額を下げる方式。教育費など、これから支出が増える時期の家計を楽にしたいときに向きます
繰り上げ返済を行うためにも、金利の低い金融機関選びが重要になりますね。その分、返済資金の預金に充てられるためです。手数料も要チェックです。インターネットバンキングでの一部繰り上げ返済を無料にしている銀行が増えており、少額から何度でも返済できるところもあります。 また、借り換えをする方法もあります。住宅ローンの借り換えとは、他の銀行に乗り換えるという意味合いになります。 残っている住宅ローンの残高分を他の銀行で借り入れ、元々の住宅ローンを完済するというこですね。低い金利のローンを組み直すことで、返済額を減らせる可能性があります。ただし借り換えには諸費用がかかるため、「金利が下がる分」と「かかる費用」を必ず見比べてください(次の項目で詳しく説明します)。

侮れない!金利の差による違い

具体的に、金利の差による返済金額を見てみましょう。例えは3,000万円の住宅ローンを30年で組んだ場合。金利が2%であれば利息はおよそ1,000万円程度。 対して金利が1.6%ですとおよそ800万円程度の利息となります。この違いは、0.4%と言えども侮る事は出来ません。
借入3000万円・30年で金利2.0%と1.6%の場合の利息の概算を比較した棒グラフ
元利均等返済・ボーナス返済なし・期間中の金利が変わらないと仮定した概算です
住宅ローンは長期に渡る大きな借り入れですから、金利が少し変わっただけで返済額は大きく違います。 ※この試算は元利均等返済・ボーナス返済なし・借入期間中の金利が変わらないものと仮定した概算です。実際の返済額や利息は、返済方式・借入時期・繰り上げ返済の有無などで変わります。正確な金額は各金融機関のシミュレーションでご確認ください。

借り換えにかかる諸費用も確認しましょう

そして、住宅ローンの借り換えをお考えの方!乗り換える時は、今の銀行への全額繰上返済(完済)手数料、新しい借入先の融資事務手数料、契約書に貼る印紙税、抵当権の抹消・設定にかかる費用(登録免許税と司法書士報酬)が必要となります。 金額のイメージをつかむために、2,000万円を借り換える場合で考えてみましょう。融資事務手数料が借入額×2.20%(税込)の定率型なら、それだけで44万円です。ここに印紙税・登記関係の費用などが加わるため、諸費用は50万円前後になることがあります。 ただし、この金額は借入先によって大きく変わります。融資事務手数料には数万円程度の「定額型」を採用している銀行もあり、その場合の諸費用の合計はもっと小さくなります。逆に、保証料が別途かかる商品もあります。「金利が下がる分の効果」と「諸費用の合計」を並べて比べる——これが借り換えを判断するときの基本です。 借り換えを検討するときは、次の3点を先に確認しておくとスムーズです。
  1. 今のローンの残高・残り年数・適用金利(返済予定表で確認できます)
  2. 今の銀行の全額繰上返済手数料(借り換え時にかかります)
  3. 新しい借入先の金利・融資事務手数料・保証料の3点セット

金利タイプ選びのチェックポイント

どの金利タイプが自分に合うのか。判断の軸を表に整理しました。
金利タイプ向いている考え方気をつけたいこと
変動金利型当初の返済額を抑えたい。金利が上がっても対応できる余裕がある返済額が変わらない期間があっても、利息の負担は増えている場合がある
固定金利期間選択型教育費がかかる時期など、一定期間だけ返済額を確定させたい固定期間の終了後に金利が変わる。終了時にどうするかを考えておく
全期間固定金利型完済までの返済額を確定させ、家計の見通しを最優先したい当初の金利は3タイプの中で高めになりやすい

よくある質問

Q. 変動金利は、金利が上がったらすぐ返済額も上がりますか? 元利均等返済で5年ルールがある銀行なら、一定期間は毎月の返済額は変わりません。ただし返済額の中の利息の割合が増えるため、総返済額は増えます。また元金均等返済にはこのルールがないため、返済額が変わります。ご契約の返済方式を確認しておきましょう。 Q. 繰り上げ返済は、期間短縮型と返済額軽減型のどちらを選べばよいですか? 利息を減らす効果を優先するなら期間短縮型、毎月の家計を楽にしたいなら返済額軽減型が一般的な考え方です。ただし手元の現金を使いすぎないことが大前提です。教育費や急な出費に備えるお金まで返済に回さないようにしましょう。 Q. 借り換えは、どのくらい金利が下がれば得になりますか? 「◯%下がれば必ず得」と言い切れる基準はありません。残高が大きいほど、残り期間が長いほど、金利差の効果は大きくなります。逆に残りわずかであれば、諸費用のほうが上回ることもあります。金融機関のシミュレーションで、諸費用まで含めた総額を比べてみてください。 Q. 金利タイプは、借りたあとに変更できますか? 銀行によっては、インターネットで金利タイプを変更できるところもあります(変動から固定への切り替えなど)。取扱いや手数料は銀行ごとに異なるため、契約している金融機関に確認してください。

まとめ

金利選びは「どれがいちばん得か」を当てにいく作業ではありません。将来の金利は誰にも分かりませんから、「自分のライフプランに合うか」「金利が上がっても返し続けられるか」という視点で選ぶのが、いちばん確実な進め方です。 そのうえで、繰り上げ返済や借り換えといった「借りたあとにできること」を知っておくと、状況が変わっても打つ手があります。繰り上げ返済の手数料や、保証料・事務手数料の考え方は銀行によってかなり違うので、金利と一緒に比べておきましょう。 たとえばSBI新生銀行のパワースマート住宅ローンは、保証料0円・一部繰上返済手数料0円(インターネットバンキングでいつでも何度でも利用可)で、繰り上げ返済を積極的に使いたい方には検討しやすい設計になっています。事務取扱手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型です。店舗での相談とオンライン手続きの両方に対応している点も、はじめて住宅ローンを組む方には心強いところでしょう。 なお金利や手数料、金利見直しのルールは変更されることがあります。最新の内容は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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