賃貸併用住宅とは何か?一般的な戸建て住宅との違いなどを徹底解説
個人が住宅ローンを組んで住宅を購入する場合、一般的に想定されるのが、ご自身やその家族が居住する目的で購入します。しかしながら、近年では、住宅の一部を賃貸として人に貸し出す賃貸併用住宅の注目が集まっています。
日本では不況が長引いてしまったことから、給与収入だけでは住宅ローンの返済が困難になるリスクに備えたり、老後の生活費などの確保を目的に、収益確保の手段としても検討する方も増えています。
今回は、賃貸併用住宅の概要について解説します。
賃貸併用住宅とは?
賃貸併用住宅とは、同一の建物においてご自身やその家族が居住するスペースと賃貸用のスペースを分けることで、ご自身やその家族が居住する住宅と、人に貸す賃貸住宅を併用する住宅です。
住宅を購入する場合、一般的にご自身やその家族が居住する目的で住宅を購入しますが、住宅ローンを契約して購入した場合、給与収入などから返済していく必要があります。
ただし、賃貸併用住宅であれば、賃貸用スペースの入居者が毎月支払う賃貸料金が収入として入ってきますので、そこから、住宅ローンを支払うことも可能になります。
賃貸併用住宅の特徴
賃貸併用住宅の特徴として毎月返済する住宅ローンの負担額が軽減できるなど、一般的な戸建て住宅を購入する時と比べて金銭的なメリットがあります。
1.毎月返済する住宅ローンの負担額が軽減可能
賃貸併用住宅の大きな特徴としては、毎月返済する住宅ローンの負担額が軽減できることにあります。
賃貸併用住宅は、賃貸部分から得られる家賃収入を住宅ローンの返済に充てることができます。物件等によっては家賃収入だけで住宅ローンの返済が賄える場合もありますが、家賃収入とご自身の給与収入もしくは事業収入などを組み合わせて返済することで、返済負担額が軽くなることに加え、住宅ローンの返済スピードが早まることにもつながります。
2.一般的な住宅ローンとして借入も可能
人に貸し出す目的で賃貸住宅をローンを契約して購入する場合、一般的な住宅ローンではなく、あくまでも賃貸業という事業になりますので、事業用ローンとして契約する必要があります。
ただし、賃貸併用住宅であれば、一般的な住宅ローンとして借入も可能です。また、一般的な住宅ローンとは異なり借入額が多くなることに加え、金利が低く返済期間が長めに設定することも可能です。
3.住宅ローン控除も適用可能
賃貸併用住宅で、住宅ローンを利用した場合においても住宅ローン控除の適用が可能です。
賃貸住宅としてローンを組んだ場合、基本的に住宅ローン控除の適用ができませんが、賃貸併用住宅であれば、一定の条件を満たすことで住宅ローン控除が認められます。
そのため、節税効果も期待できると言えます。
賃貸併用住宅のリスクやデメリット
賃貸併用住宅は、家賃収入が入ってくるなど金銭的な負担が軽減されるメリットがありますが、これは入居者が常に居て、賃貸料をきちんと支払っている場合に限ります。そのため、賃貸併用住宅を建てたとしても入居者が入らなければ家賃収入が入らず、返済が厳しくなることも考えられます。
1.空室リスク
賃貸併用住宅の最も大きなリスクとして考えられるのが「空室リスク」です。賃貸併用住宅を立てたのは良いが、入居者が中々集まらず、空室の期間が続いてしまい、家賃収入が得られない状態です。
家賃収入が得られなくなると、ご自身の給与収入などから支払う必要があり、返済負担額が高くなります。賃貸併用住宅の場合、一般的な一戸建て住宅と比べて、購入額が高めになりますので、ご自身の収入だけでは返済が困難になることも考えられます。
できるだけ空室リスクを抑えるには、駅からの距離や利便性といった立地を考慮して住宅を立てることが重要であると言えます。マイホームとは異なり、賃貸併用住宅を立てるには経営の視点を持って借り手の需要がある地域など様々なデータを入手してあらかじめ調査を行うことが重要です。
2.賃貸併用住宅の管理
賃貸併用住宅は、入居者が快適に生活できるように清掃や設備のメンテナンスといった建物の管理を行う必要があります。そのため、一般的な一戸建て住宅に比べて、多くの労力が必要になる場合があります。また、昼間に会社勤めをしていた場合、土日などの休日を利用して行う必要があります。
ただし、建物の管理を外部業者に委託することも可能です。もちろん、支出が多くなってしまうデメリットがありますが、常に入居者に快適に長く入居して頂き、安定的に家賃収入が得られるためにも、プロの力を借りることも重要です。
賃貸併用住宅を立てて安定的な家賃収入を得るためには、一戸建ての様に単純に自分たちが住むことだけを考えるのではなく、ご自身が経営者となって、市場の需要と供給を考えた上で最適な行動できるかが、リスクを減らすポイントとなると言えるでしょう。
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