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住宅ローンの連帯保証人の選び方と手続き|断られた場合の対処も解説

前回の記事では、住宅ローンを契約する際に、連帯保証人が必要なケースと不要なケースについて解説しました。複数人の収入を合算してローンを契約する場合、共有名義でローンを契約する場合、ペアローンを活用する場合は連帯保証人が必要となります。

今回は、連帯保証人が必要なケースにおいて、連帯保証人はどのように選ぶのか、また、連帯保証人になるためにはどのような手続きが必要になるのかを解説します。

連帯保証人が必要なケース

はじめに、連帯保証人が必要なケースについて簡単におさらいします。こちらの記事で詳しく解説していますが、住宅ローンで連帯保証人が必要になるのは、主に次の3つのパターンです。

1.複数人の収入を合算して単独名義で住宅ローンを契約する場合
2.他人名義の土地に住宅を建てる場合や、共有名義となる場合
3.夫婦などがペアでローンを組むペアローンを活用する場合

一方で、1人の収入でその本人名義のみで住宅ローンを契約する単独名義であれば、連帯保証人は原則不要です。多くの金融機関では保証会社の保証を利用する(または保証会社を使わない審査体系にしている)ため、借入金額が収入に見合っている場合など審査上問題がなければ、人的な連帯保証人を求められることは基本的にありません。

ここで用語をひとつだけ補足します。連帯保証人は、お金を借りた本人(債務者)が返済できなくなったときに本人と同じ重さの返済義務を負う人のことです。通常の保証人と違い、「まず本人に請求してほしい」(催告の抗弁権)や「先に本人の財産から回収してほしい」(検索の抗弁権)といった主張ができません。引き受ける側にとって非常に重い立場だということを、お願いする側も知っておきましょう。

連帯保証人はローンの返済に関与する人物から選ぶ

連帯保証人が必要なケースでは、住宅ローンの借り入れや返済に関与している方を連帯保証人に選ぶことになります。誰でもよいわけではなく、「そのローンと利害関係のある人」が引き受けるのが基本です。

わかりやすくお伝えすると、前章のパターン1で、夫婦の収入を合算して夫名義で住宅ローンを契約した場合、ローンの審査では夫の収入だけでなく妻の収入も考慮されています。つまり、住宅ローンの借り入れに妻も大きく関与していることになるため、妻が連帯保証人となります。

パターン2で、親名義の土地に住宅ローンを組んで家を建てる場合は、土地の名義人である親が連帯保証人となります。パターン3のペアローンであれば、夫婦それぞれが自分のローンを組み、お互いが相手のローンの連帯保証人になるのが一般的です。

あくまでも、ローンの借り入れや返済に強く関与している方が対象になるため、お願いする相手もその立場を理解していることが多く、まったくの第三者に頼むような気まずさはないはずです。ただし、連帯保証人は上で説明したとおり重い責任を負う立場ですから、状況によっては断られることもあります。契約手続きの直前ではなく、住宅購入の計画段階から事前によく話し合っておくことが大切です。

連帯保証人を断られた場合は保証会社を利用する

連帯保証人が必要なケースで、引き受けを断られてしまう場合も考えられます。その場合は、金融機関が指定する保証会社と保証委託契約を結び、保証会社に保証してもらう方法を検討することになります(利用できるかどうかは金融機関・商品や審査によります)。

保証委託契約を締結する場合は、保証料を支払う必要があります。保証料の支払い方法には、借り入れ時にローン期間分の保証料を一括で支払う「外枠方式」と、返済時に金利に上乗せして支払う「内枠方式」の2つがあります。

保証料の金額は金融機関や借入額・期間によって異なりますが、外枠方式であれば数十万円から数百万円、内枠方式であれば金利に0.2%程度の上乗せとなることが多いです。契約する金融機関で保証会社との契約内容をしっかり確認し、納得したうえで保証委託契約を結ぶことが重要です。

なお、最近はネット銀行を中心に保証会社を利用せず保証料0円とする住宅ローンも増えています。たとえばSBI新生銀行は保証料0円・一部繰上返済手数料0円で、諸費用は借入金額×2.20%(税込)の事務取扱手数料に一本化されており、費用の見通しが立てやすいのが特徴です。保証料の負担が気になる方は、こうした保証料不要型の住宅ローンも選択肢に入れて比較してみるとよいでしょう。

手続きは金融機関で連帯保証人と一緒に行う

連帯保証人になることを承諾してもらったら、金融機関に一緒に出向いて窓口で手続きを行います。連帯保証人が不在だと、金融機関から連帯保証人本人へ重要事項の説明ができず、必要書類への署名・捺印もできないため、必ず同行してもらう必要があります(金融機関によっては電子契約などの手続き方法もあるため、事前に確認しましょう)。

連帯保証人になる場合の必要書類は、「印鑑証明書」「本人確認書類」「収入証明書」の3点が基本です。印鑑証明書は市区町村の役所で、収入証明書(所得証明書など)も役所や勤務先で取得できますので、窓口での手続きの前に準備しておきましょう。

金融機関の窓口では、金銭消費貸借契約と呼ばれる契約手続きを行います。金銭消費貸借契約とは、借りたもの(お金)を消費することを前提に、将来同じ種類・同じ数量のものを返すことを約束する契約です。住宅ローンの場合、借りたお金は住宅の購入や建築に使い、将来的に利息を付けて金銭で返済していくことになります。

連帯保証人は、この金銭消費貸借契約書の連帯保証人欄に署名・捺印します。一度署名すれば、簡単には外れられない重い契約です。金融機関から説明される内容をしっかり確認し、不明な点を解消して、納得したうえで手続きを行うことが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 連帯保証人と連帯債務者はどう違うのですか?

A. 連帯保証人は「本人が返せなくなったときに代わりに返す義務を負う人」、連帯債務者は「最初から本人と一緒に全額の返済義務を負う人」です。収入合算のしかたが「連帯保証型」か「連帯債務型」かは金融機関・商品によって異なり、たとえば【フラット35】の収入合算では合算者が連帯債務者になります。住宅ローン控除や団信の扱いにも関わるため、どちらの型なのかを契約前に必ず確認しましょう。

Q. 連帯保証人を頼める人がいない場合はどうすればいいですか?

A. 保証会社の利用を金融機関に相談するのが第一です。あわせて、収入合算をやめて単独名義で借りられる金額に計画を見直す、頭金を増やすといった方法でも、連帯保証人が不要になる場合があります。借入額を抑えることは返済の安全度を高めることにもつながります。

Q. 連帯保証人も団体信用生命保険(団信)に入れますか?

A. 一般的に、団信に加入できるのは債務者本人で、収入合算の連帯保証人は団信の対象外となることが多いです(ペアローンは夫婦それぞれが債務者となるため、それぞれ団信に加入します)。連帯保証人に万一のことがあっても住宅ローンは残るため、必要に応じて生命保険などで備えることも検討しましょう。取り扱いは商品により異なるため、詳細は各金融機関でご確認ください。


連帯保証人は、住宅ローンの中でも特に「人間関係」と「お金」が重なるデリケートなテーマです。①誰が連帯保証人になるべきかを早めに整理する、②重い責任を伴うことをお互いに理解する、③断られたら保証会社や計画の見直しで対応するという順番で、落ち着いて準備を進めてください。

※連帯保証人・保証会社の取り扱いは金融機関や商品によって異なります。最新の条件は必ず各金融機関の公式サイト・窓口でご確認ください。

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