住宅ローン返済中に失業に備える保険はあるのか?「失業保障」について解説
前回の記事では、住宅ローン返済中に失業した場合など返済が難しくなった際の対処方法について解説しました。ご自身で出来ることとしてはある程度貯蓄を確保しておくことや両親からお金を借りる、金融機関に相談するといった方法でしかなく、根本的に備えることは難しいのが現状です。
ただ、これまで日本において不景気が長引いたこともあり、住宅ローン返済中の失業に備える保険も登場しています。今回は失業保障について解説します。
住宅ローン返済中に失業した場合には現状各自で対策が必要
住宅ローン返済中に失業した場合、2019年2月11日の記事でも解説しましたが、原則としてご自身の貯蓄を切り崩して返済するか、両親からお金を借りる、アルバイトなど他の収入を確保するなどして、ご自身で返済出来るように対策することが重要です。
そのため、住宅ローンを借り入れる前に予めご自身の収入に基づいて、返済割合をしっかりと設定し無理のない返済金額にすることが重要で、万が一に備えて、収支をしっかりと確保し貯蓄を蓄えておくといったことがご自身でできる対策となります。
ただ、これらの対策だけでは、限界があるのが現状で、失業が長期化した場合などはますます返済が厳しくなり、最終的には購入した住宅を手放すことになります。
住宅ローンの大きなリスクとして失業が上げらますが、最近では万が一失業した場合においても住宅ローンの返済を保障する「失業保障」が登場しています。
保険金で住宅ローンの返済が可能な「失業保障」
失業保障は、お勤め先の企業が倒産するなどして失業した場合の他、業績低迷やその他会社都合による失業や希望退職、退職勧奨など非自発的に失業した場合において、これまで支払った保険金にて住宅ローンの返済を行う保険サービスです。
そのため、失業して退職してから再就職までの間、収入が減少しても住宅ローンの支払いを保険が変わりに行ってくれますので、ご自身はお金の心配することなく再就職のための活動に注力することができます。
金融機関3社の失業保障保険
現時点において失業保障を用意している金融機関は限られていますが、ネット銀行や地方銀行などで取り扱いが増えています。今回は、楽天銀行とARUHI住宅ローン、イオン銀行の失業保障について紹介します。
楽天銀行
楽天銀行では、失業保障として失業保障特約を用意しています。お勤め先の企業が倒産するなどして失業した場合の他、業績低迷やその他会社都合による失業や希望退職、退職勧奨など非自発的に失業した場合において、最長6ヶ月に渡り、住宅ローンの返済を保障します。
また、楽天銀行の特徴としては、会社員や公務員だけではなく、雇用保険に加入していない会社経営者や役員、自営業者も加入出来る点です。そのため、ご自身が経営している企業の売上が減少し、事業が継続できなくなりご自身の生活も不安定になった場合でも心強い保険となります。
また、関連して入院保障特約も付帯しており、入院により働けなくなった場合1回についき最長6ヶ月間住宅ローンの返済を保障します。
保障が受けられるのは、住宅ローンの契約をした3ヶ月後に有効となり、借入期間内で通算して36ヶ月の保障となります。保険料は借入額100万円につき800円に設定されています。
ARUHI住宅ローン
ARUHI住宅ローンでは、ARUHIの住宅ローン加入対象者向けに「失業保障特約三ツ星くん」特約を用意しています。こちらも非自発的な失業において最長6ヶ月間、借入期間通算して36ヶ月間住宅ローンの返済を保障します。
ARUHIの場合は、雇用保険に加入している会社員のみが対象となっており、会社経営者や役員、自営業者など経営層の方は加入できませんので注意が必要です。
こちらも、毎月の保険料は、借入額100万円につき800円に設定されています。
イオン銀行
イオン銀行では、同行の住宅ローン契約者を対象に「失業信用費用保険」という名称で失業保障特約を用意しています。非自発的な失業において、1回につき最長6ヶ月に渡り保険金より住宅ローンの返済を行います。こちらも、借入期間内であれば、通算して36ヶ月の保障となります。ただし、1ヶ月以上失業状態が続いた場合に限ります。
イオン銀行では、会社員と公務員の他、会社経営者、役員、自営業者の加入が可能となっています。
保障が受けられるのは住宅ローンを契約して3ヶ月後となります。イオン銀行の場合は、返済時の金利に0.3%を上乗せした金額が保険料となります。
- 2019.02.14
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