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40代でマイホーム購入は遅い?晩婚世帯の賢い住宅ローンの組み方

40代でマイホームを買うのは、決して遅くありません。住宅金融支援機構の2025年度【フラット35】利用者調査によると、利用者の平均年齢は43.3歳。40代前半での借り入れは、ごくふつうの選択です。

むしろ気をつけたいのは年齢そのものではなく、借りられる年数が短くなりやすいことです。返済期間が縮むぶん毎月の返済額は上がり、教育費のピークと重なると家計が苦しくなります。定年までの人生設計と、事前の情報収集をしっかり行っておくことが、40代の住宅ローンでは何より効きます。

ちなみに同じ調査では、平均年齢は前年度の44.5歳から1.2歳下がり、30歳代以下の割合が45.1%(前年度比+4.9ポイント)に増えました。年齢層は少し若返っているものの、40代の利用者が多数を占める状況は変わっていません。

物件情報収集のポイントは物件価格!でもどうやって物件価格を決めれば良い?

40代の方が物件情報を集める際に、最も重要なのが物件価格です。やみくもに探すのではなく、「いくらの家なら無理なく返せるか」から逆算するのがコツです。

まず、住宅ローンの借入想定額を導き出してみましょう。想定される生活費と子どもにかかる費用を見積もり、住宅ローンに充てられる毎月の返済額を算出して、借入想定額を導き出します-①。

次に、住宅購入に充てられる自己資金額を仮に決めます-②。

最後に、購入にかかる諸費用(物件価格の10〜15%)および引越し代・家具等の購入費用を算出します-③。

そして、①-②+③で出てきた金額が、目安となる物件価格です。この金額を基準にすると、効率の良い情報収集ができます。

順番を逆にして「気に入った物件の価格に、返済計画のほうを合わせる」進め方が、40代でいちばん危ういパターンです。年代ごとの考え方の違いはマイホーム購入は何歳が良い?20代〜50代の年代別 住宅ローン計画でも整理しています。

40代は「借りられる年数」に上限がある点に注意

40代の住宅ローンで意識しておきたいのが、完済時年齢の上限です。多くの金融機関では、完済時の年齢の上限を「80歳未満」に設定しています。これは、住宅ローンの条件となる団体信用生命保険(団信)の保障が、おおむね80歳までとされているためです。

完済時年齢が80歳未満ということは、35年の住宅ローンを組むには44〜45歳ごろまでに契約しておく必要があるということです。45歳を過ぎてから申し込むと、返済期間が35年より短くなり、その分だけ毎月の返済額は大きくなります。

健康状態によっては団信に加入しづらいケースもあります。40代は「いつまでに、何年で借りるか」を早めに考えておくと安心です。なお、年齢条件は金融機関によって異なるため、詳しくは各金融機関の公式サイトでご確認ください。

できるだけ早く完済すべきか、それとも毎月の返済を楽にすべきか?

先ほど定年までの人生設計に触れましたが、住宅ローンの完済年齢を定年時(60歳)にする場合、仮に40歳で購入するとなれば、完済までの20年ローンを組むことになります。

ローンの条件が、借入額2000万円、10年間固定金利1.2%とすると、毎月の返済額は9万3774円になります。

自己資金の額や返済額に対する感覚には個人差がありますが、年収の頭打ちや子どもの教育費の増加などを考慮すると、40歳でこの返済額では貯蓄も難しいかもしれません。

一方、定年後も働くことを前提に、同じ条件で完済年齢を65歳とした場合は、毎月の返済額が7万7198円となり、毎月1万6000円以上、10年間で約200万円もの違いが出てきます。

もちろん、固定金利期間後の金利条件が変わる可能性はありますが、10年間で200万円の差が出れば、その後の金利上昇に備えて貯蓄に回すこともできます。下の表で、2つの組み方の違いを整理しておきましょう。

組み方 毎月の返済額 考え方のポイント
60歳完済(20年ローン) 9万3774円 定年までに完済できる安心感。ただし月々の負担は重く、教育費期と重なると貯蓄が難しいことも
65歳完済(25年ローン) 7万7198円 月々の負担を抑えやすい。浮いた分(10年で約200万円)を繰上返済や貯蓄に回せる。定年後も働く前提が必要

※いずれも借入額2000万円・10年固定金利1.2%で試算した一例です。返済期間の違いによる差を見るための設定で、現在の金利水準とは異なります。実際の返済額は金利・借入額・返済期間で変わります。

近年は「定年=60歳でリタイア」とは限らず、65歳・70歳まで働き続けることを前提にする人も増えています(高年齢者雇用安定法では、70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務とされています)。

長く働ける見通しがあるなら返済期間を少し長めにとって月々の負担を抑え、余裕のあるときに繰上返済で完済を早める、という柔軟な組み方も現実的です。

「長く借りて、早く返す」を実行するための条件

返済期間を長めにとって繰上返済で追い上げる戦略は、40代と相性がよい一方で、実行できる環境を先に整えておかないと絵に描いた餅になります。借りる前に、次の3点を確かめておきましょう。

①繰上返済の手数料。1回ごとに手数料がかかると、こまめな繰上返済ができません。SBI新生銀行のように、インターネットバンキングからの一部繰上返済手数料が0円で、1円単位から何度でも返済できる銀行なら、ボーナスや臨時収入をそのつど元本に充てられます。

②繰上返済の方式。繰上返済には返済期間を縮める「期間短縮型」と、毎月の返済額を下げる「返済額軽減型」があります。利息を減らす効果が大きいのは期間短縮型で、定年までに完済したい40代の目的に合うのはこちらです。銀行によって扱う方式が異なる(SBI新生銀行は期間短縮型のみの取り扱い)ため、申し込む前に確認してください。

③繰上返済に回すお金の置き場所。教育費や急な出費に備える生活防衛資金まで返済に充ててしまうと、結局カードローンなどで借り直すことになりかねません。「返済に回してよいお金」と「残しておくお金」を分けておくことが、長く続けるコツです。

よくある質問(FAQ)

Q. 40代から住宅ローンを組むのは遅いですか?

A. 遅くはありません。2025年度のフラット35利用者調査では利用者の平均年齢が43.3歳で、40代での借り入れはごく一般的です。ただし完済時年齢の上限(多くは80歳未満)から逆算すると返済期間が短くなりやすいため、返済計画は若い世代以上に丁寧に立てましょう。

Q. 40代だと35年ローンは組めませんか?

A. 完済時年齢が80歳未満という一般的な条件で考えると、35年で借りるには44〜45歳ごろまでの契約が目安になります。それ以降は返済期間が短くなり、同じ借入額でも毎月の返済額が上がります。年齢条件は金融機関ごとに違うので、候補の銀行で個別に確認してください。

Q. 頭金(自己資金)はどのくらい用意すべきですか?

A. 明確な正解はありませんが、40代は返済期間が短くなりやすいぶん、頭金を多めに入れて借入額を抑えると毎月の負担を下げられます。ただし手元資金をすべて頭金に回すと教育費や急な出費に対応できません。生活防衛資金は残したうえで、無理のない範囲にしましょう。

Q. 返済が定年後に残りそうなときはどうすればよいですか?

A. 退職金での一括返済をあてにしすぎず、現役のうちから計画的に繰上返済をして残高を減らしておくのが基本です。繰上返済手数料が無料の金融機関を選び、ボーナスや余裕資金で少しずつ前倒しすれば、定年後の負担を軽くできます。

Q. 収入が不安定でも住宅ローンは組めますか?

A. 雇用形態によって審査の見られ方は変わりますが、正社員以外は借りられないということではありません。勤続年数や返済負担率など、収入の安定性をどう示すかが鍵になります。考え方は契約社員でも住宅ローンは組める?マイホーム購入の進め方で詳しく解説しています。

40代でマイホームを購入するなら、定年を意識しつつも、無理な返済に陥らない計画を立てることが何より大切です。せっかく手に入れたマイホームで、毎月の返済に頭を悩ませる生活では本末転倒。年齢に応じた借り方を知り、自分に合ったペースで「賢い住宅ローン術」を実践していきましょう。

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