- 公開日: 2026.07.17
- 新築一戸建て・マンションの購入
古家の解体費用はいくら?相場・抑えるコツ・業者の見極め方

土地を購入して自分好みの注文住宅を建てるときは、建売住宅や中古住宅を買う場合とお金の流れが少し異なります。
まず、建築代金は着手金・中間金・最終金と3回に分けて支払うのが一般的です。さらに住宅ローンを利用する場合、着手金や中間金の段階では正式なローンがまだ実行されないため、「つなぎ融資」という一時的なローンの利息も必要になります。
そして、古家(ふるや)付きの土地を購入した場合は、その解体費用もかかります。今回は、資金計画で意外と見過ごされがちな「解体費用」について、やさしく解説していきます。
解体費用はなぜ高い?相場の目安
昔と違って、建設リサイクル法により廃材の分別解体が義務づけられ、人手による分別作業が増えたことも、解体費用が高くなっている理由のひとつです。近年は人件費や廃棄物の処分費も上がっており、費用は上昇傾向にあります。
解体費用は、おおまかに「坪単価 × 延床面積」で見積もることができます。構造別の坪単価の目安は次のとおりです(2026年時点の一般的な相場。建物の状態・立地・地域によって変わります)。
| 構造 | 坪単価の目安 | 30坪の総額目安 |
|---|---|---|
| 木造 | 3万〜5万円 | 約90万〜150万円 |
| 鉄骨造 | 5万〜7万円 | 約150万〜210万円 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 7万〜10万円 | 約210万〜300万円 |
ただし、この金額は建物本体を解体・撤去する費用の目安です。家財道具が残っている、庭木・庭石・ブロック塀・浄化槽などの特殊なものがある、重機が入りにくい狭い土地である、といった場合は「付帯工事費」として追加料金がかかります。
注意したいのは、この追加料金です。インターネットで解体費用の概算を調べたり見積もりを比較したりできるようになりましたが、それはあくまで住宅部分の目安であり、特殊なものは業者の言い値になりやすい部分です。事前にきちんと現地調査もせず、登記簿の建物面積だけで見積もりを出す業者もいまだに存在します。
また、ハウスメーカーに依頼しても、実際の作業はこうした解体業者が行い、メーカーの紹介料(手数料)が上乗せされることがあります。解体費用の見積もりが高くなりがちなのには、こうした事情があるのです。
きちんとした業者は、見積書の中身が違う
信頼できない業者の見積書には、数量の項目に「一式」という記載が多く並びがちです。
「一式いくら」といった大ざっぱな見積もりばかりの業者は、内訳が見えづらく、あとから追加費用を請求されるリスクもあります。
きちんとした業者であれば、「種別」「数量」「単価」「重機搬送費」「仮設費用」「諸経費」「消費税」などを明確に記載し、必要に応じて現場で一つひとつ説明してくれます。解体というとどんぶり勘定に思われがちですが、ていねいな会社は見積もりもていねいです。複数の業者から見積もりを取り、内訳まで比較することが失敗を防ぐポイントです。
きちんとした業者は、作業もていねい
解体作業では、建築工事と違って大きな音や振動が伴います。大型車両が出入りし、ホコリが舞うこともあります。
しかし最近の解体作業は、低騒音の重機や防塵シートの採用など、近隣への配慮(養生対策)がかなり進んでいます。また、作業開始の1週間〜数日前に近隣を訪問し、作業の時期・内容や、問題があった場合の連絡先を伝えるのが一般的です。
100%迷惑をかけないことは難しくても、影響を最小限に抑える努力を、きちんとした業者は行っています。近隣あいさつや養生の対応も、業者を見極めるひとつの目安になります。
解体費用を抑えるコツ(補助金・相見積もり)
解体費用は、いくつかの工夫で抑えられる可能性があります。
- 複数社で相見積もりを取る…同じ条件でも業者によって金額差が出ます。内訳まで比較しましょう。
- 自分でできる片付けは事前に…家財道具の処分などを済ませておくと、その分の費用を抑えられることがあります。
- 自治体の補助金を確認する…老朽化した空き家などの解体には、補助金制度を設けている自治体があります。金額は20万〜100万円超と幅があり、旧耐震基準の建物・一定の老朽度・空き家であることなど条件があります。全額補助ではなく、工事着手前の申請が必要な点にも注意しましょう(有無・条件・上限は自治体により異なります。お住まいの市区町村の窓口で確認を)。
なお、追加費用の要因としてアスベスト(石綿)にも注意が必要です。2023年以降、一定規模以上の解体では石綿の事前調査と報告が義務づけられており、含有が判明した場合は除去費用が別途かかります。古い建物ほど関係しやすいため、見積もり時に確認しておきましょう。
また、解体費用も住宅の資金計画に含めて考えることが大切です。金融機関によっては、解体費用を住宅ローンや諸費用ローン、つなぎ融資でまかなえる場合もあります。土地・建物・解体・諸費用まで含めた総額で無理のない計画を立て、住宅ローンも早めに比較検討しておくと安心です。
知っておきたい用語とよくある質問
- つなぎ融資…注文住宅で、住宅ローンの正式実行前に必要な着手金・中間金などを一時的に借りる融資。利息がかかります。
- 分別解体…建設リサイクル法に基づき、コンクリート・木材などを分けて解体・リサイクルすること。
- マニフェスト(産業廃棄物管理票)…解体で出た廃棄物が適正に処理されたことを確認する伝票。適正処理の証拠になります。
Q. 解体費用の見積もりは何社くらい取ればいい?
最低でも2〜3社から相見積もりを取るのがおすすめです。金額だけでなく、内訳が細かく書かれているか、現地調査をしてくれるか、廃棄物の処理方法を説明してくれるかも比べましょう。
Q. 解体業者はどう選べばいい?
解体工事は、解体工事業の登録を受けた会社、または建設業許可(解体工事業)を受けた会社に依頼する必要があります。あわせて産業廃棄物の収集運搬の許可があると、より安心です。契約前に許可・登録の有無を確認しましょう。
まとめ
解体費用は、木造で坪3万〜5万円程度が目安ですが、付帯工事やアスベスト、立地条件などで大きく変わります。だからこそ、複数社の見積もりを内訳まで比較し、資金計画に最初から組み込んでおくことが後悔しないコツです。専門的で面倒に思えるかもしれませんが、ポイントを押さえれば意外と難しくありません。土地から家づくりを考えている方は、解体費用も含めた総額で、住宅ローンとあわせて早めに検討していきましょう。
※費用相場・補助金・制度は変わることがあります。最新の情報や補助金の条件は、各業者の見積もりやお住まいの自治体・公式情報でご確認ください(2026年7月時点)。

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