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カードローン完済後に住宅ローンの審査は通る?信用情報の残る期間

「昔カードローンを使っていたけれど、住宅ローンの審査に響くのだろうか」——これは、家の購入を考えはじめた方からとても多く寄せられる不安です。

先に結論からお伝えします。カードローンを完済していれば、それだけを理由に住宅ローンが借りられなくなることはありません。ただし、審査で見られるポイントはいくつかあり、「完済」と「解約」「記録の消滅」はそれぞれ別の話です。ここを整理しておけば、必要以上に不安になることも、逆に油断して申込に失敗することもなくなります。

そもそもカードローンとはどんなローン?

カードローンは、申し込むと返済能力に応じた利用限度額が設定され、その範囲内なら繰り返し借りられる個人向けローンです。住宅ローンやマイカーローン、教育ローンと違い、お金の使い道が原則として自由という特徴があります。

急な出費に対応できる手軽さがある一方、返済は毎月決められた額を支払う方式のため、使い過ぎると残高がなかなか減らないという側面もあります。住宅ローンを視野に入れているなら、今いくら借りているかを把握し、計画的に減らしていくことが第一歩になります。

完済したカードローンは審査にどう影響する?

住宅ローンの審査と借入れの関係を考えるイメージ
住宅ローンの審査で重要な指標のひとつが総返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)です。

ここで見落とされがちなのが、この「年間返済額」には住宅ローン以外の借入れも含まれるという点です。全期間固定金利の【フラット35】では、対象となる借入れとして次のものが明記されています(2026年4月1日現在)。

  • 【フラット35】以外の住宅ローン
  • 自動車ローン、教育ローン
  • カードローン(クレジットカードによるキャッシング、商品の分割払いやリボ払いによる購入を含む)
  • 賃貸予定・賃貸中の住宅に係る借入金

なお、収入合算者がいる場合は、その方の借入れも合算されます。基準となる総返済負担率は、年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下です。

つまり、カードローンの残高があると、その返済額の分だけ住宅ローンに回せる枠が減るということ。逆にいえば、完済していれば返済負担率の計算からは外れます。「借金経験があるから通らない」のではなく、「今、返済中の借入れがいくらあるか」が効いてくる、と理解しておけば大丈夫です。

とはいえ、残るものもあります。それが次にお話しする個人信用情報です。

個人信用情報には何が、いつまで残るのか

ローンやクレジットカードの契約・返済の記録は、個人信用情報機関に登録されます。日本には次の3つがあり、住宅ローンの審査では銀行系のKSCが中心になりますが、機関どうしで一定の情報を交流する仕組みもあります。

機関 主な加盟先 契約内容・返済状況の登録期間 申込・照会の記録
KSC(全国銀行個人信用情報センター) 銀行、信用保証協会など 契約期間中および契約終了日(完済していない場合は完済日)から5年を超えない期間 本人開示の対象は1年以内、会員への提供は6か月以内
CIC クレジットカード会社、信販会社など 契約期間中および契約終了後5年以内 申込情報は照会日より6か月間
JICC(日本信用情報機構) 消費者金融会社など 契約継続中および契約終了後5年以内 申込情報は照会日から6か月以内

登録期間を過ぎた情報は自動的に削除されます。手続きをしなくても消えますし、逆に期間内の正しい記録を消してもらうことはできません。

ここで覚えておきたいのが、記録は「完済したら即消える」わけではないということです。契約が終わってからおおむね5年は、契約内容と返済状況が残ります。ただし、期限内にきちんと返し終えた記録は、マイナス評価ではありません。「約束どおり返済できる人だ」という実績として読まれる情報です。過度に心配する必要はないのです。

なお、CICでは2024年からクレジット・ガイダンスという仕組みも始まっています。属性情報を除いた客観的な取引事実をもとに信用状態を指数化したもので、こちらも契約期間中および契約終了後5年以内の保有期間とされています。

「異動」の記録があるとどうなる?

注意が必要なのは、返済が滞ったときの記録です。CICでは「異動」として、延滞・保証履行(代位弁済)・破産の有無、異動発生日、延滞解消日が登録されます。KSCでも取引情報のなかに、入金の有無に加えて延滞・代位弁済・強制回収手続などの事実が含まれます。

さらにKSCでは、官報に公告された破産・民事再生手続開始決定が、決定日から7年を超えない期間、登録されます。

これらの記録が残っている間は、審査に影響する可能性があります。ただし「1日うっかり遅れたら一発でアウト」というものではありません。金融機関がどう判断するかは、遅れの回数・期間・その後の返済状況などを総合して決まり、基準は各社で異なります。心当たりがある方は、次にご説明する本人開示で事実を確認してから動くのがいちばん確実です。

申込前に、自分の信用情報を確かめる方法

3つの機関はいずれも、本人が自分の登録内容を確認できる「本人開示」を受け付けています。インターネットからの申込に対応しており、契約の内容や返済状況、異動の有無などを自分の目で確かめられます。

住宅ローンを申し込む前に開示しておくと、次のようなメリットがあります。

  • 覚えのない契約や、家族・同姓同名の別人の情報が混ざっていないか確認できる
  • 過去の延滞がいつ登録され、いつ消えるのかを把握できる
  • 完済したはずの契約が残高ありのままになっていないか気づける

自分が開示した記録は、金融機関には回答されません(KSCは公式にそう明記しています)。開示したこと自体が審査で不利になる心配はありません。手数料や申込方法は変更されることがあるため、各機関の公式サイトで最新の案内をご確認ください。

住宅ローンの申込前にやっておきたい5つのこと

  1. カードローン・キャッシングの残高をゼロにする——返済負担率の計算から外れ、借入可能額に余裕が生まれます。
  2. リボ払い・分割払いも確認する——スマートフォンの分割払いなど、借入れという意識が薄いものも対象になります。
  3. 使っていないカードローン契約を見直す——契約が残っている場合、申込時に申告を求められることがあります。取扱いは金融機関により異なるため、事前にご確認ください。
  4. 短期間に何社も申し込まない——申込・照会の記録は各機関に一定期間残ります。まずは1〜2社に絞りましょう。
  5. 本人開示で現状を把握する——不安なまま申し込むより、事実を確認してから進めたほうが精神的にも楽です。

ちなみに、以前は「その銀行のカードローンを契約していると住宅ローンの金利が優遇される」といった案内も見られました。取引状況に応じた金利の優遇制度がある金融機関は今もありますが、その条件は金融機関ごとに大きく異なります。優遇目当てで不要な契約を増やすのは本末転倒になりかねませんので、条件は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 完済してから何年待てば申し込めますか?
A. 「何年待たなければならない」という決まりはありません。延滞などの問題なく完済したのであれば、待つ必要はなく、残高がゼロになった時点で返済負担率の計算からは外れます。

Q. 完済したら解約もしたほうがよいですか?
A. 解約は必須ではありませんが、契約が残っていると申込時に申告を求められることがあります。使う予定がないなら整理しておくと手続きがすっきりします。判断に迷うときは、申込先の金融機関に確認するのが確実です。

Q. スマートフォンの分割払いが残っています。関係ありますか?
A. 【フラット35】では、商品の分割払いやリボ払いによる購入も総返済負担率の対象と明記されています。金額が小さくても計算には入りますので、把握しておきましょう。

Q. 数年前に一度だけ延滞しました。もう無理でしょうか?
A. 一度の遅れで必ず否決になるわけではありません。ただし記録が残っている可能性はあるため、まず本人開示で「異動」の登録があるかを確認してください。事実がわかれば、申し込む時期の見通しも立てられます。

Q. 家族に借入れがあります。私の審査に影響しますか?
A. 個人信用情報はご本人ごとに登録されるため、家族の借入れがそのまま反映されることはありません。ただし収入合算やペアローンを利用する場合は、合算する方の借入れも返済負担率の計算に含まれます。

まとめ:不安の正体は「わからないこと」です

カードローンの利用経験そのものが住宅ローンを閉ざすわけではありません。大切なのは次の3点です。

  • 残高は完済しておく(返済負担率の枠が空きます)
  • 記録はおおむね5年残るが、きちんと返した記録はマイナスではない
  • 心配なら本人開示で事実を確認してから申し込む

なお、審査の進め方は金融機関によって異なります。たとえばSBI新生銀行は、原則として事前審査(仮審査)を行わず本審査のみで完結する方式をとっています。他行と併願する場合は、先に他行の事前審査を済ませておくなど、進め方に合わせた準備をしておくと動きやすくなります(申込の流れや必要書類は公式サイトでご確認ください)。

わからないまま不安を抱え続けるより、事実を確認して、順番に整えていく——それがマイホームへのいちばん近い道です。審査基準や取扱いは金融機関ごとに異なり、変更されることもありますので、最新の内容は各金融機関・各信用情報機関の公式サイトでご確認ください。

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