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耐震リフォームの所得税減税とは?控除額25万円の条件と期限

1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた自宅を、今の耐震基準に合うように改修すると、所得税が最大25万円安くなります。

この住宅耐震改修特別控除は、2026年度(令和8年度)の税制改正で3年延長され、2028年(令和10年)12月31日までに行った工事が対象です。

ローンを組まずに自己資金で工事をしても使えて、工事をした年の分の確定申告で受け取ります。

住宅耐震改修特別控除は、工事費の10%を所得税から引く制度

住宅耐震改修特別控除とは、古い耐震基準で建てられた自宅を今の耐震基準に合わせる工事をしたときに、工事費に応じて所得税を軽くする制度のことです。国が耐震性の低い住宅を減らすために設けています。

住宅ローン控除はローンの残高をもとに計算しますが、この控除は工事にかかった費用をもとに計算します。そのため、現金で工事代金を払った場合でも対象になります。

適用期限は、2026年度の税制改正で2026年1月1日から2028年12月31日までに3年延長されました。期限の判定に使うのは住み始めた日ではなく、耐震改修をした日です。

【用語ミニ解説】標準的な費用の額とは?
実際に払った金額ではなく、工事の内容ごとに国が決めた単価で計算した費用のことです。工事の証明書を発行する建築士などが計算します。

対象は1981年5月31日以前に建てた自宅

耐震改修を検討する住宅のイメージ

この控除を受けるには、家と工事の内容が次の条件をすべて満たす必要があります。

家についての条件
  • 自分が住んでいる家であること(賃貸に出している家や別荘は対象外)
  • 1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた家であること
  • 改修する前の状態では、今の耐震基準を満たしていないこと
工事についての条件
  • 今の耐震基準に合わせるための耐震改修工事であること
  • 2028年12月31日までに工事をすること

判定に使うのは築年数ではなく、建てた時期です。1981年6月1日に新しい耐震基準が始まったため、1981年6月1日以降に建てた家は、原則としてこの控除の対象になりません。

建てた日は、家の登記事項証明書(法務局で取れる、家の記録の写し)で確かめられます。どちらに当たるか分からないときは、市区町村の耐震化の相談窓口でも教えてもらえます。

控除額は最大25万円、計算は工事費の10%

耐震改修の減税額を計算するイメージ

2026年10月時点の控除の内容は、下の表のようになっています。

項目 内容 備考
控除の対象 耐震改修の標準的な費用の額 補助金を受けた場合はその金額を差し引く
控除率 10% ー
控除対象の上限 250万円 2022年1月1日以後に改修した場合
最大控除額 25万円 250万円×10%
控除を受ける年 工事をした年の分(1年だけ) 確定申告で申請

控除額は、標準的な費用の額から補助金を引いた金額と、250万円の少ないほうに10%をかけて計算します。

例えば、標準的な費用が300万円で、市区町村から100万円の補助金を受けたとします。

補助金を引いた200万円は250万円より少ないので、控除額は200万円の10%で20万円です。補助金がなければ250万円が上限になり、控除額は25万円です。

このほか、250万円を超えた分や、耐震改修とあわせて行ったほかの工事の費用にも、一定の範囲で5%の控除が上乗せされる場合があります。

こちらは自分が持っている家であることや、その年の合計所得金額が2,000万円以下であることなどが条件です。

確定申告で受け取る、必要な書類

この控除は年末調整では受けられないので、会社員の方も確定申告が必要です。工事をした年の翌年の確定申告の時期に、次の書類を添えて税務署に出します。

  • 住宅耐震改修特別控除額の計算明細書(国税庁のホームページで入手できます)
  • 建築士などが発行する増改築等工事証明書、または市区町村が発行する住宅耐震改修証明書
  • 家が1981年5月31日以前に建てられたことが分かる登記事項証明書など

証明書は工事が終わってから頼むと発行までに時間がかかることがあります。工事を頼むときに、証明書の発行まで任せられるかを施工会社に聞いておいてください。

住宅ローンを使って工事をした場合は、住宅ローン控除と両方使えることがあります。

ただし、条件によってはどちらか一方しか選べないケースもあると国税庁は案内しています(国税庁 No.1222 耐震改修工事をした場合)。借入を考えている方は、申告の前に税務署で確認してください。

固定資産税の減額や、ほかのリフォーム減税との関係

耐震改修をすると、所得税とは別に固定資産税も減額される場合があります。1982年(昭和57年)1月1日以前からある住宅で一定の耐震改修をすると、工事の翌年度の固定資産税が2分の1になります。

この特例も2026年度の税制改正で延長され、2031年(令和13年)3月31日までの工事が対象です。

固定資産税の減額は、工事が終わってから3か月以内に市区町村へ申告するのが原則です。所得税の控除とは申告先が違うので、両方の手続きを忘れずに進めてください。

耐震のほかに、バリアフリーや省エネ、三世代同居、長期優良住宅化などの改修にも、所得税の減税があります。

耐震とあわせて工事をする場合は、省エネリフォームの控除額の計算と条件やバリアフリーリフォームの所得税控除と固定資産税の要件もあわせて読んでおくと、どの制度を組み合わせられるかが分かります。

家族の命を守る耐震改修は、工事費が数百万円になることも珍しくありません。市区町村の補助金と、この控除を両方使えるかを、工事の契約前に調べておいてください。

控除額や期限、対象になる工事は税制改正で変わることがあるので、工事を決める前に国税庁や市区町村の窓口で最新の内容を確かめてください。

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