- 公開日: 2026.08.16
- 金利について
住宅ローンの優遇金利とは?基準金利との違いと注意点をやさしく解説

住宅ローンの金利には、いろいろな種類や呼び方があって、はじめてだと「どれを見ればいいの?」と迷ってしまいますよね。でも金利は、住宅ローンを選ぶうえでいちばん大切なポイントです。ここだけは落ち着いて整理しておきましょう。
今回はその中でも、とくに混乱しやすい「優遇金利」について、やさしく説明します。
A.優遇金利を大きく打ち出していない住宅ローンもありますが、優遇金利に相当する数字は、たいてい自分で計算できます。
たとえば「店頭金利より年0.500%引き下げます」と書いてあれば、この年0.500%が優遇金利(引き下げ幅)ということになります。
また、基準金利と適用金利の両方が載っていれば、その差が優遇金利です。金利にはいろいろな呼び方がありますが、次の関係さえ覚えておけば読み解けます。
基準金利(店頭金利・表面金利)-優遇金利=適用金利(実行金利・表示金利)
実際の金利表でも、この形で書かれています。たとえばみずほ銀行の住宅ローンの金利一覧には、変動金利のプランごとに「-1.65%~-2.10%適用時」といった引き下げ幅そのものが明記されています(2026年8月時点・公式サイトにて確認)。
一方で、ネット系の住宅ローンでは基準金利をあまり前面に出さず、最初から「実際に借りられる金利(適用金利)」を表示しているところも多くあります。この場合は引き算をする必要がなく、そのまま比べられます。
ただし注意したいのは、計算できたからといって、必ずその金利で借りられるわけではないということ。引き下げ幅は誰でも一律ではないためです(くわしくは次の次の項目で説明します)。優遇金利は、あくまでローンを比べるときの目安と考えておきましょう。
どちらが得かは、借入額・返済期間・繰り上げ返済の予定によって変わります。「当初の金利の低さ」だけで決めず、期間が終わったあとの金利まで含めて比べてみてください。

みずほ銀行が公式サイトで示している例(変動金利の下限)。引き下げ幅は変わらなくても、基準金利の改定によって実際に払う金利は変わります。
ここでもうひとつ知っておきたいのが、「5年ルール」と「125%ルール」です。元利均等返済の場合、金利が上がってもすぐには毎月の返済額が変わらず(5年ルール)、見直し後の返済額も前回の125%までしか上がらない(125%ルール)という仕組みを設けている金融機関が多くあります。
ただし、これは返済額の上昇をゆるやかにする仕組みであって、利息が免除されるわけではありません。返済額が据え置かれている間は利息の支払いが優先されるため、元金の減りが遅くなり、総返済額は増えます。また元金均等返済ではこれらのルールは適用されませんし、そもそも採用していない金融機関もあります。
自分の契約がどのタイプで、いつ見直されるのかは、返済予定表や借入先の公式サイトで確認しておきましょう。金利は各行が随時見直すため、最新の適用金利や見直し時期は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。
Q.住宅ローンの優遇金利とはどんなもの?
A.住宅ローンには、金融機関が「もともとの金利」として定めている基準金利(店頭金利)があります。そして、金融機関が決めた条件を満たすと、定められた期間、そこから一定の幅だけ金利を引き下げてもらえます。この引き下げ幅(引き下げ率)のことを優遇金利と呼びます。 基準金利-優遇金利=適用金利となるわけです。 つまり優遇金利は「値引き額」のようなもので、実際に自分が払う金利は、値引き後の適用金利のほうです。 なお、優遇金利という言葉は少しあいまいに使われていて、引き下げた後の金利のことを優遇金利と呼ぶ人もいます。「優遇金利=適用金利」という使い方ですね。 いろいろなサイトを見比べていると混乱してしまうので、こういう違う使われ方があることだけ知っておくと安心です。基本的には「優遇金利=引き下げ幅のこと」と思っておけば大丈夫です。Q.どこの住宅ローンでも受けられるものなのか?
A.優遇金利を大きく打ち出していない住宅ローンもありますが、優遇金利に相当する数字は、たいてい自分で計算できます。
たとえば「店頭金利より年0.500%引き下げます」と書いてあれば、この年0.500%が優遇金利(引き下げ幅)ということになります。
また、基準金利と適用金利の両方が載っていれば、その差が優遇金利です。金利にはいろいろな呼び方がありますが、次の関係さえ覚えておけば読み解けます。
基準金利(店頭金利・表面金利)-優遇金利=適用金利(実行金利・表示金利)
実際の金利表でも、この形で書かれています。たとえばみずほ銀行の住宅ローンの金利一覧には、変動金利のプランごとに「-1.65%~-2.10%適用時」といった引き下げ幅そのものが明記されています(2026年8月時点・公式サイトにて確認)。
一方で、ネット系の住宅ローンでは基準金利をあまり前面に出さず、最初から「実際に借りられる金利(適用金利)」を表示しているところも多くあります。この場合は引き算をする必要がなく、そのまま比べられます。
ただし注意したいのは、計算できたからといって、必ずその金利で借りられるわけではないということ。引き下げ幅は誰でも一律ではないためです(くわしくは次の次の項目で説明します)。優遇金利は、あくまでローンを比べるときの目安と考えておきましょう。
Q.優遇金利で注意することはあるのか?
A.優遇金利は、適用される期間によって大きく2種類に分かれます。ここは金利を比べるうえでとても重要なポイントなので、しっかり押さえておきましょう。 <当初期間優遇金利(当初期間引き下げ型)> 返済期間のうち、はじめの一定期間だけ引き下げ幅が大きく、その期間が終わると引き下げ幅が小さくなるタイプです。「はじめの5年間は年1.300%の引き下げ、その後は年0.600%の引き下げ」というように、期間も幅も商品によって変わります。 当初の負担を抑えられるのがメリットで、早めに繰り上げ返済して完済したい方には向いています。 ただし気をつけたいのが、当初期間が終わると、基準金利が変わっていなくても適用金利が上がるという点です。引き下げ幅が縮まるぶん、その差がそのまま金利の上昇になります。当初固定金利タイプは、この形になっているのが一般的です。 <全期間優遇金利(全期間引き下げ型)> 完済までずっと同じ引き下げ幅が続くタイプです。途中で引き下げ幅が縮まらないので、返済の見通しを立てやすいのがメリットです。変動金利タイプは、この全期間一定の形が一般的とされています。 長い期間をかけてコツコツ返していきたい方や、毎月の負担を安定させたい方に向いています。| 比較の観点 | 当初期間優遇(当初期間引き下げ型) | 全期間優遇(全期間引き下げ型) |
|---|---|---|
| 引き下げ幅 | 当初の一定期間は大きく、期間終了後は小さくなるのが一般的 | 完済まで同じ幅が続くのが一般的 |
| 当初の返済額 | 抑えやすい | 当初期間優遇より高くなる場合がある |
| 当初期間の終了後 | 基準金利が同じでも適用金利が上がることがある | 引き下げ幅は変わらない(基準金利の変動は受ける) |
| 返済計画の立てやすさ | 期間終了後の金利まで見込んでおく必要がある | 見通しを立てやすい |
| 向いている人 | 当初の負担を抑えたい方・早期完済の見込みがある方 | 長期で安定して返したい方 |
Q.優遇幅はどうやって決まるの?誰でも最大幅がもらえる?
A.ここは意外と知られていないのですが、引き下げ幅は申込内容や審査の結果によって決まります。広告に「最大年○○%引き下げ」と書かれていても、全員がその最大幅になるとはかぎりません。 実際、みずほ銀行の金利一覧にも「金利引き下げ幅は、お申込内容や審査結果等によって決定いたしますので、ご留意ください」と注意書きがあります(2026年8月時点・公式サイトにて確認)。金利表示が「年○.○○%~年○.○○%」と幅で書かれているのは、このためです。 ですから、比較サイトなどで見た「いちばん低い金利」は、あくまで最も条件がよかった場合の数字だと考えておきましょう。自分にいくらの金利が適用されるのかは、事前審査(仮審査)を受けてはじめてはっきりします。気になる金融機関が複数あるなら、早めに事前審査を申し込んで比べてみるのが確実です。Q.優遇幅が変わらなければ、金利もずっと同じ?
A.いいえ、ここが変動金利のいちばん大事なところです。引き下げ幅が変わらなくても、もとになる基準金利が動けば、実際に払う金利は変わります。 変動金利の基準金利は、一般に短期プライムレート(金融機関が優良企業に融資するときの金利)をもとに決められ、これは日本銀行の政策金利の影響を受けます。政策金利が上がれば基準金利も上がりやすく、引き下げ幅が同じままでも適用金利は上がる、というわけです。 実際に2026年は、各行が変動金利の基準金利の見直しを公表しています。- みずほ銀行…2026年9月30日までに年1.025%~で借り入れた場合、2027年1月返済分から年1.275%~が適用されると公式サイトに明記されています。同行の借入中の方の金利見直しは4月1日・10月1日で、見直された金利は3か月後の返済(7月・1月)から反映されます。
- 三菱UFJ銀行…2026年9月1日から住宅ローンの変動金利の基準金利を見直し、以降は毎月1日を基準日として見直すと公表しています。反映のタイミングは契約のタイプで異なり、変動金利(毎月型)は2026年11月の約定返済分から、変動金利(年2回型)は2027年1月の約定返済分からとされています。

Q.優遇金利のほかに、見ておくべきものは?
A.優遇幅が大きい=いちばんおトク、とはかぎりません。住宅ローンの負担は金利だけで決まらないからです。次の3つは必ずセットで確認しましょう。- 事務手数料…「借入金額×2.20%(税込)」のような定率型と、定額型があります。借入額が大きいほど定率型の負担は増えます。
- 保証料…保証会社を使う場合にかかります。金利に上乗せする方式と、一括で払う方式があります。
- 団体信用生命保険(団信)…万一のときに残高が0円になる保険です。がん保障などを付けると上乗せ金利がかかることがあり、その分だけ実質の金利が上がります。
Q.優遇金利のよくある質問
Q.「優遇金利0.500%」と「金利0.500%」は同じ意味ですか? A.まったく違います。前者は引き下げ幅のことで、実際に払う金利は「基準金利-0.500%」です。後者は実際に払う金利(適用金利)です。広告や記事を読むときは、その数字が「値引き幅」なのか「支払う金利」なのかを必ず見分けてください。 Q.借りたあとで、引き下げ幅が縮むことはありますか? A.変動金利タイプは、引き下げ幅が完済まで一定であることが一般的です。一方で当初固定金利タイプは、当初期間が終わると引き下げ幅が小さくなるのが一般的です。ご自身の契約がどちらなのかは、金銭消費貸借契約書や商品説明書で必ず確認しておきましょう。 Q.借り換えをすると、いまの引き下げ幅は引き継げますか? A.借り換えは新しい住宅ローンを組み直す手続きなので、いまの引き下げ幅がそのまま移るわけではありません。借り換え先で改めて審査を受け、その時点の基準金利と引き下げ幅が適用されます。借り換えには事務手数料や登記費用などもかかるため、金利差だけでなく諸費用を含めて比べることが大切です。 Q.引き下げ幅が大きい銀行を選べば、いちばん得ですか? A.そうとはかぎりません。基準金利は金融機関ごとに違うため、引き下げ幅が大きくても適用金利が低いとはかぎらないからです。比べるときは引き下げ幅ではなく、実際に自分に適用される金利と、諸費用を含めた総額で見てください。 Q.まず何から始めればいいですか? A.次の3ステップがおすすめです。①借入額と返済期間をざっくり決める→②気になる金融機関の適用金利と諸費用を並べて比べる→③事前審査を申し込んで、自分に適用される金利を確かめる。数字がはっきりしてから、あらためて比較すると失敗しにくくなります。 金利の仕組みがわかると、住宅ローン選びはぐっとラクになります。あせらず、ひとつずつ確かめていきましょう。
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