- 公開日: 2026.07.29
- 購入と賃貸について
外構工事とは?費用の決まり方と住宅ローンに含めるコツ

一戸建てでは、建物本体工事以外に「外構工事(がいこうこうじ)」というものがあります。
これは、庭、カースペース、舗道アプローチ、フェンスなど建物の外側の工事を指し、建売住宅では本体とセットになっているのが一般的ですが、注文住宅ではオプション扱いとなり、別途に費用が発生します。
また、中古住宅を購入する際にも、前述の箇所を修繕したりリノベーションしたりする費用として必要になってきます。
はじめて家を建てる方がつまずきやすいのが、まさにここです。「建物の見積りは把握していたのに、外構の費用を計算に入れていなかった」——資金計画の相談でいちばんよく聞くお話のひとつです。今回はその「外構工事」について、費用の考え方・節約の方法・住宅ローンに含められるのかまでを、はじめての方向けに整理します。
外構工事の費用は、何で決まるの?
前述の工事以外にも、さまざまな外構工事があります。
例えば、花壇スペース、屋根付きカーポート、外灯、郵便受け(機能門柱)、ウッドデッキなどが一般的に要望の多い工事とされています。
ということは、希望する工事内容によって必要となる金額は当然違ってきますし、同じ工事内容でも、設置するものの程度(グレード)によっても金額は違ってきます。外構費用に「相場」が当てはめにくいのは、このためです。金額を左右するのは、おおむね次の5点です。
・面積(駐車スペースは1台分か2台分か、庭をどこまで仕上げるか)
・仕上げの材料(コンクリート/砂利/タイル/人工芝など。同じ広さでも大きく変わります)
・設ける設備(カーポート、門扉、フェンス、宅配ボックス、外部水栓、外灯 など)
・敷地の条件(高低差があると擁壁や階段が必要になり、費用が増えます。搬入経路が狭い場合も同様)
・解体・撤去の有無(中古住宅では既存のブロック塀・土間の撤去や残土処分の費用がかかることがあります)
なお、建築工事の費用は近年上昇が続いています。国土交通省が毎月公表している「建設工事費デフレーター」でも、建設工事費は2021年ごろから上昇基調で推移しています。外構工事も資材費と職人さんの手間賃でできていますから、数年前の相場観のままだと予算が足りなくなりがちです。ネットで見かけた金額を鵜呑みにせず、必ずご自身のプランで見積りを取ってください。
外構工事の仕様は、自分好みにすることはできるの?
基本的には可能です。
ただ、場合によっては工事内容が制限される場合があります。制限されるケースを以下に列記します。
1.大手住宅メーカーのなかには、外構工事の基本仕様が決まっている場合がある。
2.団地や分譲地のなかには、外構工事を統一させたり、採用する部材を制限しているところがある(建築協定・地区計画など)。
3.行政上の観点から、採用が制限されるものがある(道路後退・角地の見通し確保・ブロック塀の高さや構造の基準など)。
このなかで、2と3は従わざるを得ませんが、1についてはメーカー側の事情ですので、必ずしも従う必要はありません。
その代わり、自分で専門の業者を手配することになります。
ここでひとつだけ注意点があります。住宅メーカーと契約する際に「外構は他社に依頼してもよいか」を確認しておくことです。建物の保証や引渡し後の責任範囲(たとえば敷地内の給排水管や基礎まわりを触る工事)で、あとから話がこじれることがあります。着工前に、どこまでが建物工事でどこからが外構工事かという線引きを、書面で確認しておくと安心です。
自分好みにして、さらに費用を抑えることはできる?
前述のように自分で専門の業者を手配することにより、費用を抑えられる可能性があります。
ただ、専門の業者といってもどうやって調べれば良いのか、値段は何を基準にすれば良いのか分かりませんね。
そこで、役に立つのが「ホームセンター」と「建築工事中の現場」です。
多くのホームセンターには、「エクステリア部門」という外構工事を専門に扱う部門がありますので、自分の好みの仕様で工事金額の見積りや工事期間などの提案書を出してもらうことができます。
さらに、複数のホームセンターで相見積もりを出してもらうことで、値段の基準が分かり、交渉もしやすくなります。
また、建築工事中の現場で外構工事や土木工事の作業をしている業者に依頼するという方法もあります。
そもそも、大手住宅メーカーなどは、建築・外構などの現場作業を、下請けの業者に委託しています。その業者に直接工事依頼すれば、中間マージンが省け、その結果金額を抑えることにつながるという訳です。
ただし、直接依頼する場合は次の3点だけは必ず押さえてください。
・見積書と請負契約書を書面で交わす(工事範囲・金額・工期・支払い時期・追加費用が出る条件)
・アフター対応(土間のひび、フェンスのぐらつきなど、あとから出る不具合を誰が直すのか)
・作業中の職人さんに現場で長く声をかけない(元請け会社との関係があります。連絡先だけ聞いて、後日あらためて相談を)
そして、相見積りを比べるときは総額だけを見ないことです。「土間コンクリート 一式」のように内訳のない見積書は、数量(何平方メートル)と単価、残土処分や既存物の撤去が含まれているかを必ず確認しましょう。安く見える見積りは、工事範囲が狭いだけということがよくあります。
皆さんの身近にあるホームセンターや、よく通り掛かる建築中の現場は、意外な情報元と言えます。
外構工事を自分で手配する際は、ぜひ試してみてください。
外構工事の費用も、住宅ローンで借りられる?
さて、ここからが資金計画の話です。外構費用の払い方には、大きく3つの方法があります。
| 払い方 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 住宅ローンに含める | 建物とまとめて借りるため、金利が低く返済期間も長くとれます。【フラット35】では、融資対象となる建設費に造園・外構工事費も含められるとされています。 | 申込みの段階で外構の見積書・請負契約書が必要になります。取扱いは金融機関ごとに違うため、必ず事前に確認を。 |
| 入居後にリフォームローン等で借りる | 住み始めてから、暮らしに合わせてゆっくり決められます。 | 金利は住宅ローンより高め、返済期間も短いのが一般的です。総返済額で比べてから判断しましょう。 |
| 自己資金でまかなう | 利息がかからず、いちばんシンプルです。 | 引越し・家具家電・登記費用などと時期が重なります。手元のお金を使い切らないことが大切です。 |
いちばん有利になりやすいのは「住宅ローンに含める」方法です。ただし、そのためには建物の契約と同じ時期までに外構のプランと見積りを固めておく必要があります。「建物が完成してから外構を考えよう」と思っていると、住宅ローンには入れられず、あとから金利の高いローンを組むことになりがちです。
外構の内容が決まりきらない場合でも、おおよその予算枠を早めに担当者へ伝えておくだけで、資金計画の精度はぐっと上がります。
つまずかないための進め方(3ステップ)
ステップ1:建物の打合せと同じ時期に、外構の「やりたいこと」を書き出す
駐車台数、自転車置き場、物干し、目隠し、宅配ボックス……。優先順位をつけて、「今すぐやる」「あとでもよい」に分けるのがコツです。
ステップ2:外構の見積りを2〜3社から取る
住宅メーカーの提携業者と、独立した外構専門業者・ホームセンターのエクステリア部門を比べます。同じ図面・同じ範囲で依頼するのが公平な比較のコツです。
ステップ3:住宅ローンに含められるかを金融機関に確認する
「外構工事費も融資対象にできますか」「見積書はいつまでに必要ですか」の2点を、申込み前に聞いてください。ここを確認しておけば、あとから慌てずに済みます。
よくあるご質問
Q. 外構は引渡し後にやってもいいですか?
A. できますが、雨の日に足元がぬかるむ、駐車スペースがなく車を停められない、道路との段差が残るといった不便が生活のスタートと重なります。最低限「駐車スペース」と「玄関までのアプローチ」だけは、引渡しまでに仕上げておくことをおすすめします。
Q. ハウスメーカーに頼むと、やっぱり割高になりますか?
A. 現場管理費や保証の分が上乗せされるため、金額だけを見れば高くなることがあります。一方で、建物と外構の責任の切り分けが不要、住宅ローンにまとめやすい、打合せが一本化できる、といった利点があります。金額差と手間・安心感を天秤にかけて選んでください。
Q. 隣の家との境界にブロック塀を作りたいのですが、自由に決めていい?
A. まず境界の位置を確定させることが先です。既存の塀が隣家との共有物である場合や、越境している場合もあります。また古いブロック塀は高さや控え壁の基準を満たしていないことがあり、自治体によっては危険な塀の撤去に補助制度を設けている場合もあります。お住まいの自治体の窓口で確認してみてください。
Q. 外構工事費も住宅ローン控除の対象になりますか?
A. 控除の対象になるかどうかは、借入れの内容や工事の範囲によって扱いが変わります。自己判断せず、金融機関や国税庁・所轄の税務署にご確認ください。
Q. 中古住宅を買う場合、外構はどう考えればいい?
A. 既存の門扉・塀・土間は、見た目より傷んでいることがあります。購入を決める前に、外構も含めて現地を業者に見てもらうと、購入後の想定外を減らせます。中古住宅の購入とあわせてリフォームを行う場合は、【フラット35】リノベなどの金利引下げメニューを利用できることもあります(要件は公式サイトでご確認ください)。
まとめ:外構は「あとまわし」にしないのがいちばんの節約
外構工事は、建物のように図面や見積書が最初から用意されているわけではないため、どうしても後回しになりがちです。しかし後回しにすると、金利の高いローンで借りることになったり、生活が始まってから不便を我慢したりすることになります。
・建物の打合せと同じ時期に外構の希望を出す
・同じ条件で2〜3社の見積りを比べる
・住宅ローンに含められるかを申込み前に金融機関へ確認する
この3つを押さえるだけで、外構の費用はぐっとコントロールしやすくなります。住宅ローンを選ぶ際は、金利だけでなく「どこまでの費用を借りられるか」「繰上返済しやすいか」もあわせて見ておくと安心です。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは、保証料0円・一部繰上返済手数料0円(1円から何度でも)・一般団信の上乗せ0円と費用面の考え方が分かりやすく、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しているため、はじめての方が全体像を確かめながら比較する相手として検討しやすい選択肢のひとつです。
※税制・制度・各金融機関やフラット35の取り扱い内容は変更されることがあります。最新の取り扱い状況は必ず各金融機関・公式サイトでご確認ください。

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