- 公開日: 2026.08.07
- 住宅ローンQ&A
住宅ローンを複数の銀行に同時申し込みしても大丈夫?何社までが目安か

住宅ローンを申し込もうする時に、同時に複数の金融機関で審査を受けてもいいのかどうか疑問に思ったことはありませんか?
そうでなくても審査に通るか不安なのに、重複審査で印象を悪くするのは嫌だという人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、複数の金融機関に同時に申し込むこと自体は、禁じられているわけでも、珍しいことでもありません。むしろ、住まいの購入では「間に合わなかった」というリスクのほうが現実的です。
では、重複審査をしたらどうなるのかご紹介しましょう。
同時に複数の金融機関で審査を受けたらどうなる?
住宅ローンを申し込もうと考えた時、どこの金融機関のどのローン商品を選ぶべきか悩むものです。それに、自分が選んだ所で審査に無事合格するとは限りません。
となると、一度にたくさんのローンに申し込みを出してみようという結果になる人もたくさんいますが、重複審査には注意が必要です。
2~3社なら一般的な範囲ですが、それ以上の重複審査は、あまりいい印象を持たれないと言われています。
申込みを受けた金融機関は、個人信用情報機関で問題がないかどうか確認をします。
この個人信用情報機関には、審査の申込みをしたことがわかる「申込情報」が登録されます。CIC(指定信用情報機関)の公式説明でも、信用情報は「クレジットやローンの契約や申し込みに関する情報」であり、新規申し込みの際に登録される申込情報・契約後の情報・利用記録で構成されると案内されています。
そのため、それを見た他の金融機関は、他行でも申し込んでいるのだとわかるわけです。あまりにも数多くの審査を受けてしまうと、あらぬことを詮索されて、マイナスイメージを持たれてしまう可能性があります。
ただし、ここで正確にお伝えしておきたいことが2つあります。
1つめは、「何社までならセーフ」という公表された基準はないということ。審査基準は金融機関ごとに異なり、内容は公開されていません。「2〜3社」というのは実務上の目安であって、ルールではないのです。
2つめは、申込情報は永久に残るわけではないということ。CICでは信用情報の種類ごとに保有期間が定められており、期間が過ぎた情報は自動的に抹消されます。つまり、過去の申し込み履歴がずっと足かせになり続けるわけではありません。
ご自身の信用情報は開示請求で確認できますので、不安な方は申し込み前に一度チェックしておくと安心です。
2~3社は同時に審査を申し込むべき!その理由とは?

しかし、2~3社は同時に審査の申込みをした方がいいでしょう。
それは、1社ずつだと審査に時間がかかりすぎて購入のタイミングを逃してしまうこともあるからです。
住宅ローンの審査は、金融機関によって審査基準が違います。そのため、どこの審査に通るのかは、実際に審査を受けてみないとわかりません。
そして、審査には「事前審査」と「本審査」があり、時間がかかるものです。申し込みから実際にお金を受け取るまでには、1か月以上かかることも珍しくありません。たとえばSBI新生銀行は公式サイトで「お申し込みから最短1ヵ月半でお借り入れいただけます」と案内しています(2026年8月時点)。
1つの銀行に申し込みをして、結果がダメだったから次の銀行という流れでいくと、審査を受けた分だけ数ヶ月もの期間がかかってしまいます。
購入したい物件がある場合、売り主の都合もありますから、不動産売買契約まで日数があまりないこともあります。審査に時間がかかりすぎていると支払いに間に合わなかったり話がこじれてしまいますね。せっかく手に入れられると思ったのに、審査に時間がかかりすぎたことで、購入できない結果となったら後悔するでしょう。
また、時間がかかっているうちに、金利が変わってしまうかもしれません。住宅ローンで実際に適用される金利は、申し込んだ時点のものではなく、契約日や融資実行時点の金利になるのが一般的です。SBI新生銀行も「実際の適用金利はお申込時ではなく、ご契約日(条件確定日)の金利が適用されます」と明記しています。手続きが長引くほど、想定していた金利と違ってくる可能性があるわけです。
そのため、一般的には2~3社に絞り込んで同時に審査に申し込んでいる人が多いのです。1社の審査にかかる時間で、他の2社の結果も確認できますから、早めの対応ができますね。
もちろん、いいことばかりではありません。申込先が増えれば、その分だけ用意する書類も、入力する内容も、団体信用生命保険の告知も増えます。3社に申し込めば単純に3回分の手間です。手が回らず書類の不備が続くと、かえって時間がかかることもあります。「たくさん出す」より「本命と対抗の2〜3社にしぼって、丁寧に出す」ほうが結果的に近道です。
インターネットの一括申込サービスはどうなの?
インターネットには、一度の入力で複数の銀行に審査の申込みができる「一括審査申込サービス」があります。一括サービスの良いところは、手間がかからず複数の申し込みが完了することです。ここに登録されている銀行は、複数一括で申し込みされることをわかっていますから、印象悪く思われることはありません。
大変便利なサービスではあるものの、デメリットはあります。
それは、登録されている金融機関が限られているということですね。地方銀行や信用金庫、勤務先の提携ローンなど、あなたにとって有利になり得る選択肢がサービスに入っていないこともあります。
また、一括で申し込んだ結果、複数の金融機関の審査に同時に落ちてしまうこともある点には注意が必要です。審査基準は各金融機関が独自に定めていて公表されていませんが、勤続年数や他の借り入れ、返済負担率など、多くの銀行が見る共通の項目もあるためです。「1社でも通ればラッキー」という気持ちで数を打つのではなく、先に自分の状況(他の借り入れ・信用情報・自己資金)を整えてから申し込むほうが確実です。
一括サービスを使う場合も、最終的に選ぶのは1社です。金利だけで決めず、事務手数料や保証料などの諸費用、団信の内容、繰り上げ返済のしやすさまで含めて比べるようにしましょう。
事前審査と本審査は何が違う?
はじめての方がいちばん混乱するのが、この2つの違いです。ざっくり整理すると次のようになります。
| 比較の観点 | 事前審査(仮審査) | 本審査 |
|---|---|---|
| 目的 | おおよそ借りられるかの見込みを確認する | 実際に融資するかを正式に判断する |
| タイミング | 購入する物件を決める前後(売買契約の前が多い) | 売買契約を結んだあと |
| 主な提出物 | 本人確認書類・収入がわかる書類など(申告ベースが中心) | 登記関係書類・物件資料・収入証明の原本など一式 |
| 団体信用生命保険 | 健康状態の告知は本審査で行うのが一般的 | 告知が必要(持病があると結果に影響することも) |
| 結果の重み | 通っても確約ではない | 承認されれば契約・融資実行へ |
大切なのは、事前審査に通っても「借りられることが確定した」わけではないということ。本審査では物件の担保評価や団信の告知内容も見られるため、事前審査は通ったのに本審査で条件が変わる、ということもあり得ます。
なお、すべての銀行がこの2段構えというわけではありません。たとえばSBI新生銀行は、公式サイトの手続きの流れが「審査お申し込み → 必要書類提出 → ご契約手続き(正式審査結果のご連絡)→ お借り入れ」となっており、事前審査と本審査を分けず、1回の審査申し込みで正式審査まで進む流れです(申し込みから契約まで来店不要・2026年8月時点で公式サイトにて確認)。段取りが1本化されているぶん、書類は最初にそろえる必要がありますが、やり取りの回数を減らしたい方には合った進め方といえます。
申し込む前に整えておきたい3つの準備
1. 他の借り入れを整理する
自動車ローン、カードローン、スマートフォンの分割払い、リボ払いなど、返済中のものは審査に影響します。完済できるものは先に片づけ、使っていないカードローンの契約は解約しておくと、借り入れ可能額の見え方が変わることがあります。
2. 自分の信用情報を確認しておく
過去の支払いの遅れなどが記録されていないかは、信用情報機関に開示請求をすれば自分で確認できます。心当たりがある方ほど、申し込む前に確認しておくと、無駄な申し込みを重ねずに済みます。
3. 申し込む2〜3社を先に決めておく
金利の低さだけでなく、事務手数料・保証料などの諸費用、団信の保障内容、繰り上げ返済の手数料、手続きがオンラインで完結するかまで見比べて、本命と対抗を決めます。ここを決めてから動くと、申し込み数を増やさずに済みます。
書類の準備は、本人確認書類・収入を証明する書類(源泉徴収票や確定申告書)・物件の資料が基本セットです。転職して間もない方や自営業の方は、必要な年数分の書類が変わることがあるので、申し込み前に各行の案内を確認しておきましょう。
複数申し込みのよくある質問
Q. 結局、何社まで申し込んでよいのですか?
A. 「何社まで」という公表された基準はありません。審査基準は各金融機関が独自に定めており、内容は公開されていないためです。ただ、書類の準備や告知の手間を考えると、実務的には2〜3社が現実的な上限です。数を増やすほど1社あたりの準備が雑になりやすい、という点でも増やしすぎはおすすめしません。
Q. 審査に通ったあと、断ってもいいのですか?
A. 問題ありません。審査に通ったからといって、必ず契約しなければならないわけではありません。複数の承認が出たら、金利と諸費用の合計、団信の内容などを比べて選べばよいのです。ただし、使わないことが決まった金融機関には、早めにその旨を連絡するのがマナーです。
Q. 同時に申し込むと、金利が高くなったりしませんか?
A. 複数申し込みを理由に金利が上がる、という仕組みはありません。適用される金利は、申し込み時点ではなく契約日や融資実行時点の金利で決まるのが一般的です。むしろ手続きが長引くほうが、その間の金利の動きに左右されます。
Q. 夫婦でペアローンを組む予定です。申し込みは2人分になりますか?
A. ペアローンは夫婦それぞれが債務者となるため、審査も2人分行われます。収入合算(連帯保証・連帯債務)の場合も、合算する方の収入や信用情報が確認されます。どの組み方にするかで審査の見え方も必要書類も変わるので、申し込み前に方式を決めておきましょう。
Q. 事前審査に落ちてしまいました。すぐ別の銀行に申し込んでよいですか?
A. 申し込み自体は可能ですが、落ちた理由に心当たりがないまま次々に申し込むのは避けたほうが安全です。他の借り入れ、返済負担率、勤続年数、信用情報など、原因になりそうな点を先に確認・改善してから次に進むほうが、結果的に近道になります。
はじめての住宅ローンは、決めることが多くて迷いがちです。「本命と対抗を2〜3社にしぼり、書類をそろえて同時に出す」——まずはこれだけ押さえておけば十分です。来店せずにウェブで手続きが進み、審査の段取りもシンプルなSBI新生銀行のような銀行は、比較検討の1社として候補に入れておくと、限られた時間の中でも進めやすくなります。
※本記事の内容は2026年8月時点で各社の公式サイト等を確認して作成しています。審査の流れ・必要書類・所要期間・適用金利は金融機関やお申し込み内容によって異なりますので、最新の情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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