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タワーマンションのデメリットとは?住む前に知りたい費用と注意点

都市部を中心に、タワーマンション(高層マンション)の人気が続いています。市街地に近く交通や買い物の利便性が高いこと、そして高層階ならではの眺望のよさが、大きな魅力です。ただ、住まい選びで大切なのは「よい面」だけでなく「暮らし始めてから気づく不便」も先に知っておくこと。前回の記事にも関連する内容がありますが、今回はこれから住まいを検討する方に向けて、タワーマンションに実際に住むうえで知っておきたいデメリットを、やさしく整理してご紹介します。

購入費の他、管理費や固定資産税など高額な出費が多くなる

家計の出費をイメージした写真

タワーマンションに住むうえで、まず知っておきたい大きなデメリットは、購入時の価格だけでなく、住み続けるあいだにかかる管理費・修繕積立金・固定資産税などが高額になりやすいことです。

タワーマンションの多くは利便性の高い立地に建てられます。立地がよいほど不動産価格は高くなるため、購入価格そのものが高めです。さらに、共用設備(ラウンジ・ジム・コンシェルジュなど)が充実しているぶん管理費も高くなりやすく、購入後も毎月まとまった出費が続くことを見込んでおく必要があります。

また、タワーマンションは建物が非常に高いため、外壁の修繕などにも特殊な足場や工法が必要で、修繕積立金が一般的なマンションより高くなりやすい傾向があります。

固定資産税についても知っておきたい点があります。2017年度(平成29年度)の税制改正で、高さ60m超(おおむね20階建て以上)のタワーマンションは、固定資産税の計算に階層による補正率が導入されました。これにより、同じ床面積でも高層階ほど税額が高く、低層階ほど税額が低くなる仕組みに変わっています(一棟全体の税額は変わりません)。この補正は2018年度以降に新たに課税される新築のタワーマンションが対象で、2017年4月1日までに契約されたものには従来の計算が適用されます。加えて2024年には相続税評価の見直しも行われており、いわゆる「タワマン節税」の効果は以前より小さくなっています。制度は今後も見直される可能性があるため、購入前に最新の内容を必ず確認してください(出典:総務省・国税庁の税制改正資料)。

住宅ローンで購入を考えるときは、毎月の返済額だけでなく、こうした管理費・修繕積立金・固定資産税を合わせた「本当の毎月の負担」で無理がないかを見ておくことが大切です。返済に加えてこれらの固定費が続くため、余裕をもった資金計画を立てておきましょう。

建物内の移動に時間がかかる

エレベーターのイメージ写真

高層階に住むときにとくに意識しておきたいのが、建物内の移動に時間がかかることです。高層階では階段で下まで降りるのは現実的ではなく、移動はエレベーター中心になります。エレベーターが混雑していると、到着するまで待つことになり、とくに通勤・通学が重なる朝や夕方は待ち時間が長くなりやすい点に注意が必要です。

宅配便などの来客があった場合も、エントランスでの呼び出しから実際に部屋へ届くまで時間がかかることがあります。とくに多くの住戸へまとめて配達するときなどは、待つ時間が長くなることも考えられます。

セキュリティ設備が充実しているのはメリットですが、そのぶんオートロックや認証の手順が増え、出入りにひと手間かかることも覚えておくとよいでしょう。

高層階では風が強いほか、洗濯物が外に干せない場合も

高層階の窓辺のイメージ写真

高層階は地上より高い場所で暮らすことになるため、風が強い傾向があります。オフィスビルのような高層ビルでは窓が大きく開かない構造になっていますが、住まいであるタワーマンションでは窓が開けられるようになっているため、風の強さを体感する場面があります。

また、周囲に高い建物が少ない高層階では直射日光が入りやすく、夏場は室温が上がってエアコンの電気代が高くなりやすいことも予想されます。

さらに、暮らしに欠かせない洗濯についても、マンションによっては風が強いことや景観を保つ目的で、洗濯物の外干しが禁止されている場合が多い点に注意が必要です。その場合は、窓際での部屋干しや浴室乾燥機を使うことになります。内覧や契約の前に、管理規約でベランダの使い方を確認しておくと安心です。

自然災害のときインフラが止まると生活が困難に

自然災害への備えをイメージした写真

日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。実際に暮らすうえでは、災害が起きたときのことも考えておく必要があります。

タワーマンションは耐震性の高い頑丈な作りで、地震で建物が倒れる心配は小さいといえます。非常用の備蓄品が用意されている物件も多く、その点は安心材料です。

一方で、電気・ガス・水道が止まったときは、高層マンションのほうが一般的な住宅より生活が難しくなりやすい面があります。

高層階ほど階段での昇り降りは大変で、停電でエレベーターが止まると移動が困難になります。また、水道を電動ポンプで各階へ送っている建物では、停電時に断水してしまうこともあります。非常用電源が備えられていても、2019年10月の台風19号では、蓄電設備などが地下にあって浸水し停電に至ったケースもありました。防災設備がどこにどう備えられているかを、事前に確認しておくとよいでしょう。

火災については、鉄筋コンクリート造で耐火設備も整っているため燃え広がりにくい構造ですが、高層階では消防車のはしごが届かず消火が難しいのも事実です。避難経路や各フロアの防火設備を、入居前に把握しておくことが大切です。

タワーマンション購入でよくある質問

これから住まいを検討する方が疑問に思いやすい点を、Q&A形式でまとめました。

Q. タワーマンションは資産価値が下がりにくいと聞きますが本当ですか?
立地がよく人気の高い物件は、中古でも値下がりしにくい傾向があるとされます。ただし、すべてのタワーマンションに当てはまるわけではなく、周辺の供給状況や築年数、管理状態などによって変わります。「タワマンだから安心」と決めつけず、個別の物件で見極めることが大切です。

Q. 管理費や修繕積立金は途中で上がることがありますか?
あります。とくに修繕積立金は、大規模修繕の時期に合わせて段階的に引き上げられることが一般的です。購入前に長期修繕計画や積立金の見直し予定を確認し、将来の負担増も見込んで資金計画を立てておきましょう。

Q. 住宅ローンを組むとき、タワーマンションで気をつけることはありますか?
毎月のローン返済額に加えて、管理費・修繕積立金・固定資産税といった固定費が長く続きます。返済額だけで判断せず、これらを合算した毎月の総負担で無理がないかを確認しましょう。金利タイプや諸費用は金融機関ごとに異なるため、複数の住宅ローンを比較し、余裕のある返済計画を組むことをおすすめします。

Q. 高層階と低層階、どちらを選ぶとよいですか?
眺望やステータスを重視するなら高層階、価格や固定資産税を抑えたい・災害時の避難のしやすさを重視するなら低層階と、優先したいことによって向き不向きが変わります。前述のとおり固定資産税は高層階ほど高くなるため、コスト面も含めて総合的に検討するとよいでしょう。

タワーマンションは魅力の多い住まいですが、購入費だけでなく住み続けるうえでのコストや暮らしやすさまで見通して選ぶことが、後悔しない住まい選びのポイントです。

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