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オープンハウス見学の前にチェックすべきこと|内覧の準備と質問

オープンハウスなどの内覧は、「そこに住むかも知れない」物件を見学するとても重要な機会です。事前に「予習」してから見に行けば、後で後悔することもありません。

とはいえ、はじめての内覧では「どこを見ればいいのか」がわからないまま、なんとなく部屋の広さだけを見て帰ってきてしまいがちです。今回は、内覧する前にチェックしておくポイントを、はじめての方にもわかるように詳しく解説していきます。

事前にチェックしておく5つのポイント

まず、見学する前にあらかじめ広告などでチェックできる項目を列記します。

1.物件の要点・・・築年数、過去の修繕履歴の記載はあるか。
2.間取り、敷地の形状・・・自分達にとって生活可能な間取りと敷地かどうか。
3.金額・・・価格、維持費用(自治会費、管理費・修繕積立金など)は?
4.近隣施設・・・小中学校の学区、交通、買物、病院、公共施設は整っているか。
5.取引態様・・・「仲介」と「売主」どちらの表記になっているか。

広告でチェックできる項目だけでもこれだけあります。もし記載が無い場合は、電話やメールで質問しておくと良いでしょう。

とくに3の「維持費用」は見落としやすいポイントです。マンションなら管理費と修繕積立金が毎月かかりますし、戸建てでも自治会費や、将来の外壁・屋根の修繕費用を自分で積み立てておく必要があります。住宅ローンの返済額だけで「これなら払える」と判断すると、あとで家計が苦しくなります。返済額と維持費用は、必ずセットで考えましょう。

プラス1:ハザードマップで災害リスクを見ておく

上の5つに加えて、いまはハザードマップの確認を事前チェックに入れておきたいところです。

2020年(令和2年)8月28日から、宅地建物取引業法施行規則の改正により、不動産取引の重要事項説明で「水害ハザードマップにおける対象物件の所在地」を説明することが義務化されました(国土交通省の報道発表より)。つまり、契約前には必ず説明を受けられる情報です。

ただし、重要事項説明を受けるのは契約の直前です。気に入ってから知るより、見に行く前に自分で見ておくほうが冷静に判断できます。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」では、洪水・土砂災害・高潮・津波のリスクを地図に重ねて確認できます。

・国土交通省 ハザードマップポータルサイト https://disaportal.gsi.go.jp/

見学当日は、周辺を歩いて川や水路との高低差、道路の側溝の様子を見ておくと、地図だけではわからないことに気づけます。

取引態様について

取引態様について説明します。

記載が「仲介」となっている場合、広告を出した不動産会社は、売主と買主を引き合わせる「仲人」の立場になります。その仲人(=仲介者)への手数料として法令で定める「仲介手数料」という費用が、「仲介」の場合は別に掛かってきます。

一方、記載が「売主」となっている場合は、不動産会社自体が売主の立場になるため、仲人無しの直接取引となり、仲介手数料は不要になります。

また、不動産会社が売主となる物件は保証面でも有利になる場合があり、これも仲介とは異なる点です。これには法律上の裏づけがあります。宅地建物取引業法第40条では、不動産会社が自ら売主となる売買契約について、契約不適合(引き渡された物件が契約の内容に合っていないこと。2020年3月までは「瑕疵担保責任」と呼ばれていました)を担保すべき責任に関し、「引渡しの日から2年以上」とする特約を除いて、民法より買主に不利な特約をしてはならないと定められており、これに反する特約は無効とされます。

つまり、売主が不動産会社なら、最低でも引渡しから2年は責任を負ってもらえるということです。個人が売主の中古物件では、「契約不適合責任は免責」「引渡しから3か月」といった特約が付くことも珍しくないので、ここは大きな違いになります。

仲介手数料はいくらまで?上限は法令で決まっている

「仲介」の物件で気になるのが仲介手数料です。これは不動産会社が自由に決められるものではなく、国土交通省の告示で上限が決まっています

物件価格(税抜) 仲介手数料の上限 備考
800万円を超える場合 売買価格×3%+6万円+消費税 いわゆる「速算式」
800万円以下(低廉な空家等) 30万円+消費税(33万円)まで 2024年7月1日施行の特例

かつては「400万円以下の物件について売主から最大18万円+消費税」という特例でしたが、2024年(令和6年)7月1日から対象が800万円以下に広がり、上限も30万円+消費税に引き上げられ、買主からも受け取れるようになりました(令和6年6月21日改正の報酬額告示)。空き家の流通を後押しするための改正です。

なお、この特例を適用する場合、不動産会社は媒介契約を結ぶ前に報酬額を説明し、依頼者と合意しておく必要があるとされています。安い物件だからといって手数料も安いとは限らないので、「手数料はいくらになりますか」と最初に聞いておくのが安心です。また、上限であって定価ではありませんので、金額は必ず書面で確認しましょう。

見学の際に確認することと、想定される質問

見学の際のポイントは、次の4つになります。

1.日当たり、風の通り具合はどうか。
2.カビが目立っていないか(湿気が多くないか)。
3.敷地内や近所に問題がないか(売却理由との関係)。
4.修繕内容の質問・・・どこを、いつ、どの程度修繕したか。特に水廻り箇所については必ず質問します。

この中の3について説明します。敷地の中や近隣に何か問題があって、それが売却する理由になっている場合があります。また、売主は気にならなくても、買主は気になるということもあります。

物件を紹介する不動産会社には「重要事項の説明」が義務付けられており、宅地建物取引業法第47条では、重要な事項について故意に事実を告げない、または事実でないことを告げる行為が禁止されています(違反すると監督処分や罰則の対象になります)。さらに、引き渡された物件が契約の内容に適合していなければ、買主は民法にもとづいて修補・代金の減額・損害賠償・契約の解除などを求めることができます。

だからこそ、気になることは遠慮せずに質問しておくことが大切です。聞かれなければ説明されないこともあります。質問した内容と回答は、日付とあわせてメモに残しておきましょう。

見学のときに聞いておきたいことを整理すると、次のようになります。

聞くこと 質問の例 なぜ大切か
売却理由 どういった事情でご売却されるのですか 周辺環境や建物の問題が背景にあることがある
修繕履歴 水廻りはいつ、どこを直しましたか 給排水管は交換費用が大きい
近隣の状況 近隣とのトラブルや申し送り事項はありますか 住み始めてからでは変えられない
告知事項 告知事項として説明が必要なことはありますか 事件・事故など心理的な要素も対象になり得る
維持費用 管理費・修繕積立金の値上げ予定はありますか 毎月の家計に直結する

見学の前に、予算と住宅ローンの目安を決めておく

意外と抜けやすいのが、「いくらまでなら無理なく買えるのか」を先に決めておくことです。予算の上限が決まっていないまま見学を重ねると、気に入った物件に出会ったときに冷静な判断ができなくなります。

順番としては、①毎月無理なく払える額を決める → ②その額から借入額の目安を出す → ③物件価格の上限を決める → ④見学に行く、という流れが安心です。人気の物件は申込みが早い者勝ちになることもあるため、あらかじめ住宅ローンの事前審査(仮審査)を済ませておくと、いざというときに動けます。

住宅ローンは金融機関によって金利も手続きも異なります。たとえばSBI新生銀行は、保証料と一部繰上返済手数料が0円で、事務手数料は借入金額の2.20%(税込)。上乗せ0円の全疾病保障付団信を選べるなど、諸費用と保障の条件がわかりやすい住宅ローンです(2026年8月時点・公式サイトにて確認)。見学と並行して、金利だけでなく諸費用や団信も含めて比べておくと、あとで慌てずにすみます。

よくある質問

Q. オープンハウスは予約なしで行っても大丈夫ですか?
自由に見学できる形式が多いですが、当日は他の見学者と重なることもあります。じっくり質問したい場合は、事前に連絡して時間を決めておくほうが落ち着いて見られます。

Q. 見学の時間帯は、いつがおすすめですか?
日当たりを確かめるなら日中ですが、可能であれば時間帯や曜日を変えて2回見るのが理想です。平日の夜は周辺の街灯や騒音、休日は近隣の生活音や駐車状況がわかります。

Q. 「仲介」と「売主」では、どちらが得ですか?
仲介手数料がかからない分、「売主」物件のほうが初期費用は抑えられます。ただし物件価格そのものが違うので、手数料だけで判断せず総額で比べることが大切です。契約不適合責任の扱い(上記)も含めて検討しましょう。

Q. 気に入ったらその場で申し込んだほうがいいですか?
人気物件では申込みの順番が影響することもありますが、購入申込みは大きな決断です。資金計画と重要事項の確認が済んでいない段階で急がされたら、いったん持ち帰るのが賢明です。焦らせる担当者には注意しましょう。

Q. 内覧のときに持って行くと便利なものは?
メジャー(家具が入るか確認するため)、方位磁石やスマホのコンパスアプリ、間取り図のコピー、スリッパ、そしてメモとカメラです。写真を撮るときは、必ず担当者に許可を取ってからにしましょう。

見学は「その物件を好きになるための時間」ではなく、「住んだあとの暮らしを具体的に想像するための時間」です。事前の予習をしておけば、当日は落ち着いて質問できます。なお、制度や手数料の取り扱いは変わることがありますので、最新の情報は国土交通省や各不動産会社の公式情報でご確認ください。

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