- 公開日: 2026.08.08
- リノベーションマンションについて
リフォームとリノベーションの違いは?費用や使えるローンも解説

昨今、居住中の住まいをリノベーションしたり、中古のリノベーション済みマンションが販売されているなど、「リノベーション」という言葉を頻繁に耳にします。
一方、リノベーションと似た言葉に「リフォーム」があります。
混同しがちなこの2つにはどんな違いがあるのでしょう。
詳しく説明して行きたいと思います。あわせて、どちらを選ぶかで「使えるローン」まで変わってくるという、意外と知られていないポイントもご紹介します。
リフォームとリノベーションの定義
リフォーム(reform)には、英語で「改良・改善・一掃」などの意味があります。
住宅に置き換えると、老朽化している、壊れている、汚れている箇所の修復や、住宅設備機器の交換など、新築時と同様の状態に戻すことにあたります。
一方、リノベーション(renovation)には、同じく英語で「革新・刷新」といった旧態から新しく変化させる意味があり、既存の建物の状態に、最新の仕様と性能を導入して、快適性や資産価値を向上させることを言います。
ざっくり言えば、リフォームは「マイナスをゼロに戻す工事」、リノベーションは「ゼロからプラスに引き上げる工事」とイメージするとわかりやすいでしょう。
なお、この2つの言葉は法律で厳密に定義されているわけではなく、事業者によって使い方に幅があります。実際に見積りを取るときは、言葉の呼び方ではなく「どこまで工事するのか」を工事内容で確認するのが確実です。
リフォームとリノベーションを区別する4つのポイント
リフォームとリノベーションを区別する際、大きく4つのポイント(範囲・性能・費用・資産価値)が挙げられます。個々の内容について説明していきます。
①範囲
工事を行う範囲について、リフォームでは、主に設備の交換や修繕・補修など小規模または応急的な工事が位置付けられます。
具体的には、浴室(ユニットバス)やキッチンシンクの老朽化に伴う交換、色褪せした外壁や屋根の塗装、和室から洋室への変更、壁クロスや天井板の張替えなどが挙げられます。
一方、リノベーションでは、設備の根幹をなす上下水道管設備の交換や、柱や土台など構造躯体(くたい)の補強、間取りの変更、屋根や外壁の交換、玄関ドアや窓の交換など範囲が広く、大規模な工事を伴います。
②性能
性能については、現状を維持するか応急的な工事がリフォームにあたります。
かたや、リノベーションでは、最新鋭の機能を装備し、高品質で、新築を上回る仕様を取り入れ、時代の変化や新しい居住スタイルにも対応できるようにしています。
③費用
リフォームとリノベーションでは、工事の範囲や品質が異なるため、費用にも大きな差が発生します。
金額は工事の範囲・住宅の状態・地域によって大きく変わるため、「相場」を一律に示すのは難しいのが正直なところです。目安を知りたい場合は、国土交通省が毎年公表している住宅市場動向調査で、実際にリフォームを行った世帯の資金の平均値・中央値が公表されていますので参考になります。
そのうえで大切なのは、必ず複数の会社から見積りを取り、同じ工事内容で比べることです。安さだけで選ばず、どこまでの工事が価格に含まれているのかを確認しましょう。
④資産価値
これまでお話ししたように、リフォームにおける性能の視点は「向上」ではなく、良くても「現状維持」になります。
「資産価値の向上」自体が目的であるリノベーションは、新築当時よりも価値を向上させる仕様であることから、付加価値が高く、物によっては新築よりも人気を集めています。
迷ったときの見分け方(早見表)
「うちの工事はどっち?」と迷ったときは、次の観点で整理してみてください。
| 比較の観点 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 工事の範囲 | 設備の交換・部分補修か、間取りや配管まで手を入れるか | 部分ならリフォーム、住まい全体を作り替えるならリノベーション |
| 目指す状態 | 元の状態に戻すのか、新築時より良くするのか | 「戻す」=リフォーム、「上げる」=リノベーション |
| 費用の規模 | 工事範囲に比例して大きくなる | 金額は住宅の状態と地域差が大きい。複数社で相見積りを |
| 工事期間・仮住まい | 住みながらできるか、引っ越しが必要か | 大規模工事は仮住まい費用も資金計画に入れる |
| 使えるローン | リフォームローンか、住宅ローンにまとめられるか | 次の章で解説。ここが総支払額に一番効いてきます |
じつは「お金の借り方」も変わります
ここが、住宅ローンを検討中の方にいちばん知っておいてほしいところです。工事費の借り方には、大きく分けて2つの道があります。
①リフォームローン(無担保型が中心)
比較的少額・短期間の工事に向いた商品です。担保や保証人が不要なタイプが多く手続きが簡単な一方、借入期間が短く、金利は住宅ローンより高めに設定されているのが一般的です。
②住宅ローン(有担保)
中古住宅の購入とリノベーションをセットで行う場合、物件の購入資金と工事費をまとめて1本の住宅ローンで借りられることがあります。金利が低く返済期間も長く取れるため、毎月の負担を抑えやすいのが利点です。ただし、抵当権の設定や物件の審査が必要で、手続きや必要書類は増えます。
【フラット35】リノベという選択肢
全期間固定金利の【フラット35】には、中古住宅の購入と一定の要件を満たすリフォームをセットで行うと、当初一定期間の金利が引き下げられる「【フラット35】リノベ」が用意されています。
| 金利引下げメニュー | 金利引下げ期間 | 金利引下げ幅 |
|---|---|---|
| 【フラット35】リノベ(金利Aプラン) | 当初5年間 | 年 ▲1.000% |
| 【フラット35】リノベ(金利Bプラン) | 当初5年間 | 年 ▲0.500% |
自分でリフォームを行う「リフォーム一体タイプ」と、住宅事業者がリフォーム済みの中古住宅を購入する「買取再販タイプ」があります。ただし注意点もあります。【フラット35】Sや維持保全型とは併用できず、住宅の建設・新築住宅の購入・借換えには利用できません。また予算金額があり、上限に達する見込みになると受付が終了します。
ちなみに、2026年8月の【フラット35】の金利は、融資率9割以下・借入期間21年以上35年以下・新機構団信付きで、最も多い金利が年3.290%です(住宅金融支援機構・2026年8月公表分)。全期間固定は返済額が最後まで変わらないため、工事費まで含めて長期の家計を見通したい方には検討しやすい選択肢といえます。金利は毎月見直されますので、最新の金利は公式サイトでご確認ください。
なお、中古住宅の購入資金を住宅ローンで借りる場合、金利だけでなく諸費用の体系も比べておくと安心です。たとえばSBI新生銀行は保証料が原則0円で、事務手数料が借入金額の2.20%(税込)とシンプルな体系になっており、一般団信と全疾病保障付団信はいずれも金利の上乗せなしで選べます(2026年8月時点・同行公式サイトにて確認)。リフォーム費用を住宅ローンに含められるかどうかは金融機関ごとに取扱いが異なりますので、申込前に各金融機関の公式サイトでご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. リフォームとリノベーション、どちらが得ですか?
A. 目的次第で、金額の大小だけでは決められません。設備の寿命が来ただけなら部分的なリフォームで十分ですし、間取りや断熱まで含めて暮らし方を変えたいならリノベーションが向きます。「あと何年、その家に住むか」を先に決めると判断しやすくなります。
Q. リフォーム費用も住宅ローンに含められますか?
A. 中古住宅の購入とセットなら、まとめて借りられる商品があります。【フラット35】リノベもその一つです。ただし取扱いは金融機関ごとに異なり、工事内容や見積書などの書類が必要になります。物件の売買契約を進める前に、ローンの相談を先に始めるのがコツです。
Q. リフォームでも住宅ローン控除は使えますか?
A. 一定の要件を満たす増改築等であれば、住宅ローン控除やリフォーム促進税制の対象になる場合があります。工事内容・床面積・工事費の額など要件が細かいため、着工前に国税庁の公式情報や税務署、施工会社に確認しておきましょう。
Q. 中古を買ってリノベーションする場合、何から始めればいいですか?
A. おすすめの順番は、①総予算(物件+工事+諸費用+仮住まい)を決める → ②借りられる額の目安を金融機関で確認する → ③物件探しと同時にリフォーム会社にも相談する、です。物件を決めてから工事費を考えると、予算がオーバーしやすくなります。
まとめ
リノベーション物件は、前述の4つのポイントだけでなく、都心部や人気エリアで供給されることが多く、立地的に見てもプラス要素があり、また、価格的にも新築より割安な物件が多いのも魅力です。
もちろん、築年数が比較的浅い建物で、リフォームで十分対応可能なら、わざわざお金を掛ける必要は無いでしょう。
大切なのは、言葉の呼び方ではなく「どこまで工事するか」と「その費用をどう借りるか」をセットで考えることです。工事の内容が決まれば使えるローンも見えてきます。焦らず、一つずつ確認していきましょう。

SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の住宅ローンを取り扱う銀行代理業者です。
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