ゼロから学ぶ住宅ローン -ローン審査(後編)
前半では、住宅ローンの契約者に関する審査事項について説明しましたが、審査はそれだけではありません。
今回は「契約内容に関する審査」について説明します。
収入に対する返済額の割合はどの程度か
「身の丈を知る」という言葉がありますが、住宅ローン契約についても収入にあった購入額・返済額であるかという点は重要です。
この「収入に対する返済額の割合」のことを一般的に「返済負担率」と呼びますが、この返済負担率は低ければ低いほど良く、だいたい30%程度が望ましいと言われています。
契約者が何歳まで返済を行う契約か
人生のうち、実際に労働を行うことができる期間は限られていますので、働き盛りのうちに支払いを終えることができるローン契約は審査を通りやすいといえます。
もちろん、借り入れを行う側からしてみたら、何かあった時のために毎月の返済額は少なめに、長期間で返済する契約にしたいという気持ちもあるかと思いますが、例えば「80歳で完済」といった長期プランですと審査に通る可能性は低くなってしまいます。
やはりどれだけ長くとも75〜80歳より前に支払うを終えるプランでないと契約は難しいという金融機関が多いかと思います。
担保評価額はどうか
ここでまず「担保」という言葉について簡単に説明します。
住宅ローンを組むと、金融機関はその土地や建物について「抵当権」を設定します。抵当権とは、簡単にいうと、ローン契約者が万が一ローンの支払いを行わなくなった場合に、金融機関がその不動産を競売にかけることができる権利のことをいいます。
この権利の対象を「担保」といいます。
金融機関としては高額を融資するわけですから、契約者の支払いが滞っただけで貸し倒れになってしまっては困るので、万が一の時の方法として抵当権を設定するのです。
したがって、この「万が一競売にかけることになった場合」に高額で競り落としてもらえる、価値ある不動産かどうか、という点もローン審査で重要になってきます。
・建物の建築もしくは新築の購入か、それとも中古か
・法律(建築基準法等)に違反した建物でないか
などのポイントがチェックされ、マイナス点が多いと審査に響く可能性があります。
以上の点が一般的に審査される点と言われていますが、実は各金融機関が明確に「この点を審査しています」と公開している訳でなく、実際審査に通過するかどうかは、各金融機関によって基準が異なります。
上のような点を目安として、具体的な内容については各金融機関に直接相談してみることをおすすめします。
- 2015.09.05
- ゼロから学ぶ住宅ローン
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