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住宅ローンとマイカーローン|買う順番で借入額が変わる理由

マイカーとマイホームを両方そろえるつもりなら、先に住宅ローンを組み、あとからマイカーローンを組むほうが有利です。住宅ローンの審査では、自動車ローンを含むすべての借入れの返済額が合算して見られるため、車のローンが残っているとその分だけ借りられる住宅ローンの枠が小さくなるからです。

新築建売住宅の販売会場には、購入したばかりの新車に乗って来場される方が少なくありません。

実際に聞いてみると、新車(特にワンボックスカーなど)を買うと家族で出かける機会が増え、コミュニケーションが良くなって、次はマイホームの購入意欲につながっていった――そんな声が多いのです。

「マイカーもマイホームも、どうせ買うなら効果的な方法で購入しよう」。その視点で、買う順番ひとつで住宅ローンの借りやすさが変わる理由を、はじめての方にもわかるように説明します。

マイカーとマイホーム、同じ買うにも順序が大事

例えば、A車とB住宅があるとしましょう。

ケース1「A車を先に購入し、B住宅を後で購入する」
ケース2「B住宅を先に購入し、A車を後で購入する」

2つのケースは、まったく同じものを、購入する順番だけ変えています。

しかし、この順番が、マイホーム購入――なかでも住宅ローンにおいて――決定的な違いを生むことがあります。

マイカーローンは、最長でも6年程度で完了するため、本人の収入や信用情報に問題がなければ、比較的スムーズに借り入れできます。

一方の住宅ローンは、返済期間が最長で35年にもなります。審査の際は、収入や信用情報に加えて、「他に借入れが無いか」「借入れがある場合はいくら借りているか」によって、借りられる上限が変わってきます。

場合によっては、「車のローンを完済すれば融資します」という、現実には難しい条件を金融機関から提示されることもあります。

用語ミニ解説:返済負担率(返済比率)

なぜマイカーローンが住宅ローンに影響するのか――そのカギが「返済負担率(返済比率)」です。これは、年収に占める年間の返済額の割合のこと。

ポイントは、住宅ローンだけでなく自動車ローン・教育ローン・カードローン(クレジットカードのキャッシング、商品の分割払いやリボ払いを含む)など、すべての借入れの返済額を合算して計算する点です。

たとえば【フラット35】のご利用条件では、総返済負担率の基準を年収400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下としています(2026年4月1日現在)。合算の対象には、住宅ローン以外の借入れがはっきりと列挙されています。

つまり、すでにマイカーローンを返している分だけ、住宅ローンに回せる「枠」が小さくなり、借りられる金額が減ってしまうのです。

比較の観点 マイカーローン 住宅ローン
返済期間の目安 最長6年程度 最長35年程度
審査のハードル 比較的通りやすい 他の借入れも合算して厳しめに審査
他の借入れの影響 受けにくい 返済負担率に含まれ、借入可能額が下がる

マイカーとマイホームではどちらを先に購入すべきか?

前項で説明したように、住宅ローンのほうが審査のハードルは高くなります。だからといってマイカーをあきらめてしまうと、家族のコミュニケーションの機会も半減してしまいますよね。

そこで、「購入の順番を変えて」みましょう。はじめにマイホームを購入し、次にマイカーを購入するのです。そうすれば、両方のローンが通りやすくなります。

しかも、その家のカースペースに合ったサイズの車を選べるため、「家は気に入ったのに、カースペースに車が入らない」という理由で購入を断念する心配もありません。

車が欲しくなったら、同時にマイホームのことも頭に描くようにしましょう。もちろん、マイホームを購入する際には、住宅ローンの返済額とあわせてあとから組むマイカーローンの返済額も見込んだ返済計画を立てることは言うまでもありません。

住宅ローンを使うこと自体のメリットとデメリットを整理しておきたい方は、住宅ローンでマイホームを買うメリット・デメリットもあわせてご覧ください。

申し込み前に「枠」を空けるためにできること

すでにマイカーローンやその他の借入れがある場合でも、打てる手はあります。住宅ローンの申し込み前に、次の3つを点検してみてください。

①残っている借入れをすべて書き出す。マイカーローン、教育ローン、奨学金、カードローン、クレジットカードの分割払い・リボ払い・キャッシング。毎月いくら返しているかを合計すると、住宅ローンに回せる枠が見えてきます。

②少額の借入れから整理する。返済が残りわずかなものは、完済して契約を終えておくと返済負担率が下がります。ただし手元資金を使い切ってまで急いで完済するのは逆効果です。頭金と予備資金を削ってしまえば、結局借入額を増やすことになります。

③使っていないカードの枠も見直す。分割払いやリボ払いの残高は返済負担率に含まれます。申し込み前は新たな分割払いを増やさず、支払いの延滞を絶対にしないことが何より大切です。

そのうえで「いくらの家なら無理なく返せるか」を先に決めておくと、物件探しがぶれません。現金一括との比較を含めた考え方は、マイホームを現金一括で買うメリット・デメリットで整理しています。

よくある質問(FAQ)

Q. マイカーローンが残っていると、住宅ローンは組めませんか?

A. 組めないわけではありませんが、返済負担率にマイカーローンの返済額が含まれるため、借りられる住宅ローンの金額が減りやすいです。借入額にこだわる場合は、無理のない範囲で車のローンを先に減らしておくか、住宅ローンを先に組む順番が有利になります。

Q. 住宅ローンを申し込む前に、マイカーローンは完済しておくべきですか?

A. 完済できれば返済負担率に余裕が出て有利ですが、手元資金を使い切ってまで急いで完済する必要はありません。頭金や予備資金とのバランスを見て判断しましょう。これから車も買う予定なら、住宅ローンを先に組むほうがスムーズなことが多いです。

Q. マイカーローンは住宅ローンの返済負担率に、いくらとして数えられますか?

A. 一般に、年間の返済額(毎月返済額×12+ボーナス返済分)が合算されます。フラット35では、申込ご本人のほか収入合算者の借入れも対象です。残高ではなく「年間いくら返しているか」で効いてくる点を押さえておきましょう。

Q. 申し込み前に気をつけることは?

A. クレジットカードのリボ払いや分割払い、キャッシングなども返済負担率に含まれます。住宅ローンの申し込み前は、不要な分割払いを整理し、支払いの延滞をしないことが審査では大切です。

Q. 事前審査(仮審査)は必ず受けるものですか?

A. 多くの金融機関では事前審査を経てから本審査に進みますが、所定の書類をそろえることで事前審査を設けず本審査のみで進む住宅ローンもあります(SBI新生銀行の住宅ローンがこの方式です)。審査の進め方は金融機関ごとに違うため、申込先を選ぶときは金利や諸費用とあわせて確認しておくと安心です。

マイカーもマイホームも、人生の大きな買い物です。「どちらを・どんな順番で」買うかを少し意識するだけで、住宅ローンの選択肢はぐっと広がります。車が欲しくなったら、ぜひマイホームのこともセットで考えてみてください。条件の詳細は、申し込む金融機関の公式サイトでご確認ください。

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