うっかりミスが命取り!~マイホーム購入で想定外の「お金」その2
最近、新築建売住宅を購入したTさんは、5年前から購入の準備を始めていました。
計画予算は3500万円と考えており、手元に700万円の資金を用意していましたが、2割の頭金に加え諸費用や新たに購入する家財道具等の費用も考慮し、5年間で500万円貯める計画をたてました。
一見すると理想的な計画のように見えますが、購入した後でTさんはあることに気付いたのです。
今回は、前回に引き続き、資金計画に反映されない金銭に関する注意点について、別の実例をお話していきます。
頭金を貯めたつもりが・・・
マイホームの頭金が多ければ住宅ローンの借入額が少なくて済みます。
ところが、5年間頭金を貯めるということは、その間も家賃を払い続けなければなりません。
Tさんの家賃は、駐車料金を含めて月88000円で、それを5年間払い続けると、なんと528万円にもなってしまったのです。
頭金を貯めたことで、確かに住宅ローンの借入額は少なくできましたが、5年遅くローンを組んだことで完済時期も5年遅くなってしまいます。
さらに、その5年間は家賃と頭金の貯金で家計がギリギリの状態だったため、外食や家族旅行などの遊興費が捻出できず、まったく余裕のない日々だったとTさんは振り返っています。
頭金2割プラス諸費用1割はひとつの目安
平成26年度には消費税が増税され、平成27年1月から相続税の基礎控除額の引き下げによって課税される人が増えることになります。
また、現在の超低金利水準が、このまま続くとは限りません。少なくとも、減税よりも増税、金利は下落よりも上昇の可能性の方が高いと考えられます。
ですので、現在の住宅減税のメリットを生かして諸費用を抑え、住宅ローン控除による毎年のランニングコストも減らし、低金利によって低い返済で済むのであれば、手元の頭金だけで購入したとしても、負担は少なくて済むでしょう。
頭金を貯めるのに5年以上を要する場合、その分だけ返済が終了するのも遅くなります。貯金している間にも家賃は発生し、楽しいはずのマイホーム計画が、余裕の無い苦痛なものになってしまいます。
先に述べたように、住宅減税や低金利の恩恵を最大限享受すれば、頭金の不足は補えますし、返済も早く終了しますので、バランスを考えた資金計画を立てるようにしましょう。
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