不動産の価格を売り手側の目線で見てみる(その1)
不動産情報サイトには、多くの一戸建てやマンションが掲載されています。
サイト内を検索する時、エリアや価格などを選択して絞り込みをしていきます。
その中に、似かよった条件にも関わらず、数百万円の価格差がある物件を目にする事があります。
買い手側からすれば、細かい違いはあるにせよ、エリア、築年数、面積などが大きく変わらないなら、価格も大きく違わないのではと思うでしょう。
なぜ、このような事が生じるのでしょう。
販売価格はどのようにして決められるのか?
不動産を売却したい人は、通常、不動産会社に「どれくらいで売れるのか」を知るため、物件価格の査定を依頼します。
査定する際は、さまざまな材料(基準)を参考に価格をはじき出します。
以下、簡単にその材料を列記します。
・地価
おもに公示価格(国土交通省)や路線価(国税庁)などの数値を参考にします。
・エリア
交通、買物、金融機関などの利便施設、乗り換えなど交通機関の連絡網、教育機関や小中学校の学区等までの距離がどの程度かを考慮します。
・築年数
中古物件の場合、年数が経過するほど建物の評価は低くなります。リフォーム等を行っていればプラス査定となります。
・面積、間取り
土地の面積や建物の床面積(マンションは専有面積)は当然広い方が査定は高くなります。
また間取りでは、一戸建てなら4LDK、マンションなら3LDKが、平均的に需要があります。
・成約事例(取引事例比較査定)
価格査定においてもっとも重要視される材料になります。
過去数年に遡って、実際に決まった金額がいくらなのかを、不動産会社では確認する事ができます。
・その他
地形、接している道路との高低差および道路の方角、ライフラインの種別、嫌悪施設の有無・・・等々、プラス・マイナスのポイントを査定に盛り込みます。
実際の査定では、まず機械的な金額を算出してから、上記の材料を用いて評価の加減を行います。
すべての不動産には、2つと同じものはありませんから、価格も異なるのは当然と言えば当然なのです。
売りたい金額が販売価格ではない?
売り手が不動産会社に正式に売却を依頼すると、インターネット上などに物件が掲載されるのですが、売り手が売って欲しい金額がそのまま掲載されるとは限りません。
これは、ある程度の価格交渉が発生することを前提に、多少、金額を上積みしているためです。
ですから、物件を検索する際は、ワンランク上の価格帯までチェックするのが賢い検索法です。
まとめ
今回は、販売価格がどのようにして決められているのか説明してきました。
これを踏まえ、「大きな価格差がなぜ生じるのか」について、次回詳しく説明したいと思います。
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