- 公開日: 2026.06.26
- フラット35特集
フラット35のメリット・デメリットを検証|向いている人は?

住宅ローンの選択肢としてよく名前があがる「フラット35」。借り換え先としても検討される、人気の住宅ローンです。
メリットがたくさんある一方で、もちろんデメリットもあります。この記事では、これから住宅ローンを検討する方に向けて、フラット35のメリットとデメリットを、専門用語をかみ砕きながらやさしく整理します。
フラット35ってどんな住宅ローン?
フラット35は、2003年に民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して登場した、最長35年の返済期間を選べる住宅ローンです。住宅金融支援機構は国が関わる独立行政法人で、民間の金融機関とは異なる仕組みを持っているのが特徴です。実際の申し込み窓口は民間の金融機関で、機構がローンを買い取る「買取型」が一般的です。
そして、フラット35の最も大きな特徴は「全期間固定金利」であることです。借り入れたときの金利が完済まで変わらないため、毎月の返済額と総返済額が最初から確定し、長期のライフプランを立てやすくなります。
気をつけたいのは、最近は固定金利が上昇している点です。固定金利のもとになる長期金利が上がっているため、フラット35(買取型)の金利は2026年6月時点で最頻値が年3.21%(融資率9割以下・返済期間21〜35年・新機構団信付き)と、現行制度では過去最高の水準になっています。とはいえ「いったん借りれば金利が動かない=返済額が増えない」という安心感は、金利が上がりやすい局面ほど価値が高いともいえます。適用されるのは申込時ではなく融資実行時(借入時)の金利なので、最新の金利はフラット35公式サイトで必ず確認しましょう。
フラット35のメリットとデメリット

フラット35の主なメリット・デメリットは次のとおりです。
<メリット>
- 全期間固定金利のため、金利が上昇しても返済額が増えない
- 保証会社を使わないため、保証料が0円
- 繰り上げ返済の手数料が無料
- 勤続年数や雇用形態の条件が民間より柔軟で申し込みやすい
- 団体信用生命保険(団信)への加入が任意(健康上の理由などで団信に入れない人も利用できる)
- セカンドハウス(週末住宅など)の購入にも利用できる
<デメリット>
- 変動金利と比べると金利は高めで、近年は固定金利の上昇で水準が上がっている
- 融資事務手数料がかかる(金融機関により借入額の2.2%(税込)前後の定率型や定額型など)
- 頭金が1割未満(融資率9割超)だと金利が高くなる
- 融資の対象となる物件に、住宅金融支援機構の技術基準(適合証明)を満たす必要がある
- 3大疾病保障など手厚い保障を付けると金利が上乗せされる
団信については、かつては保険料を別途支払う仕組みでしたが、2017年10月以降は団信保険料が金利に組み込まれた「新機構団信」が標準になりました。表示金利は団信込みの金利で、反対に団信を付けない(または加入できない)場合は金利が0.2%低くなります。3大疾病保障などを付ける場合は、その分だけ金利が上乗せされます。
団信や勤続年数の条件がゆるく、幅広い人に向いている
住宅ローンの審査に通らない理由は人それぞれですが、フラット35は民間の住宅ローンとは審査の考え方が異なり、人によっては申し込みやすいのが特徴です。
たとえば、転職して勤続年数が1年ほどという場合、民間の住宅ローンでは「勤続3年以上」などを目安に審査が厳しくなることがありますが、フラット35は勤続年数や雇用形態の条件が比較的柔軟です。また、団信への加入が任意のため、健康上の理由で団信に加入できない方でも申し込めます。
これは、フラット35が国の関わる住宅金融支援機構の仕組みで、窓口の金融機関が貸し倒れリスクを負いにくいことが背景にあります。そのため、団信に入れない方、自営業・契約社員など民間の審査で不利になりやすい方にとって、有力な選択肢になります。
ただし、「審査が甘い」というわけではありません。フラット35には独自の基準があり、年収に占める年間返済額の割合(返済負担率)は年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下に収める必要があります。また、対象の住宅が機構の技術基準を満たすことを示す「適合証明書」も必要です。民間とは審査の見るポイントが違う、と理解しておくとよいでしょう。
フラット35へ借り換えする際の注意事項
住宅ローンを借り換える際は、所得証明書や団信関連の申込書類など、さまざまな書類をあらためて用意する必要があります。そして、借り換えには手数料がかかります。
大半は融資事務手数料で、金融機関によって借入額に対する定率型(おおむね2.2%(税込)前後)や定額型があり、たとえば借入残高1,000万円なら20万円前後かかることもあります。借り換えではこの手数料に加え、抵当権の再設定費用などの諸費用も発生します。
そのため、手数料・諸費用も計算に入れたうえで、トータルで本当に返済額を減らせるかを確認してから借り換えを判断することが大切です。金利差が小さい、残りの返済期間が短い、ローン残高が少ないといった場合は、手数料負けしてしまうこともあるため注意しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. フラット35と変動金利、どちらがいいですか?
A. 一概には言えません。変動金利は当面の金利が低い一方、将来の金利上昇で返済額が増えるリスクがあります。フラット35は金利がやや高めでも完済まで返済額が変わらない安心があります。金利が上がっても返済額を固定したい人はフラット35が向いています。
Q. 「融資率」とは何ですか?
A. 住宅の価格(建設費・購入価額)に対する借入額の割合のことです。フラット35では融資率9割以下なら金利が低く、9割超だと高くなります。つまり頭金を1割以上用意できると、金利の面で有利になります。
Q. 団信に入らない選択もできますか?
A. できます。団信は任意のため、加入しない場合は金利が0.2%下がります。ただし、万一のときに残された家族へ返済が引き継がれる点には注意が必要です。団信に入らない場合は、民間の生命保険などで備えを検討しましょう。
Q. 自分に合う住宅ローンの選び方は?
A. 「金利の低さ」だけでなく、「金利が変わらない安心がほしいか」「諸費用を含めた総額はいくらか」も含めて比べることが大切です。全期間固定にこだわらず、変動金利や当初固定も含めて幅広く比較したい場合は、店舗での相談とオンライン手続きの両方に対応するSBI新生銀行のような銀行も選択肢になります。気になる金融機関の最新の金利・手数料・団信の内容は、申し込み前に公式サイトで確認しておきましょう。

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