- 公開日: 2026.07.07
- 住宅ローンQ&A
仲介手数料は安くできる?上限ルールと交渉3つのポイントを解説

不動産を売買する際に、不動産会社に支払う手数料として「仲介手数料」があります。仲介手数料は売り主と買い主の間で売買契約を仲介した際の報酬ですが、物件を購入する場合、物件の本体価格に加えてこの仲介手数料が占める割合も意外と大きくなります。
そのため、仲介手数料はできるだけ安くしたいと考える方も多いはず。今回は、仲介手数料のルールと、安くするための交渉ポイントをわかりやすく解説します。
仲介手数料とは?上限は法律で決まっている
はじめに、簡単に仲介手数料について説明します。
仲介手数料とは、不動産を売る・買う際に、その売買契約の手続きを仲介してくれた不動産会社に支払う報酬で、売買契約が成立した場合に支払われる「成功報酬」です。
物件の売買は金額が大きく手続きも複雑なため、不動産会社にお願いするのが一般的ですが、不動産会社も事業としてサービスを提供している以上、収益を確保する必要があります。仲介業務に要した経費や人件費、利益を加味して設定されるわけです。
ただし、仲介手数料は不動産会社が自由に決められるものではなく、宅地建物取引業法にもとづく告示で「上限」が定められています。売買価格の区分ごとの上限は次のとおりです。
| 売買価格(税抜) | 上限の料率 | 備考 |
|---|---|---|
| 200万円以下の部分 | 5%+消費税 | 税込5.5% |
| 200万円超〜400万円以下の部分 | 4%+消費税 | 税込4.4% |
| 400万円超の部分 | 3%+消費税 | 税込3.3% |
実務では、400万円を超える物件について「物件価格×3%+6万円+消費税」という速算式がよく使われます。よく「3%+6万円」とだけ言われますが、これは税抜の上限で、実際には消費税がかかる点に注意しましょう(税込では「物件価格×3.3%+6.6万円」)。
仲介手数料についての詳細と不動産取引のしくみについては、こちらの記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
【2024年7月改正】800万円以下の物件は上限が33万円に
知っておきたい比較的新しいルールがあります。空き家の流通を促すため、国土交通省は報酬の告示を改正し、2024年7月1日から、売買価格800万円以下の「低廉な空家等」については、仲介手数料の上限が30万円(税抜)=33万円(税込)に引き上げられました。売り主・買い主のそれぞれから、この上限まで受け取れます。
たとえば500万円の中古住宅なら、従来の速算式では「500万円×3%+6万円+消費税=23.1万円(税込)」が上限でしたが、この特例が適用されると最大33万円(税込)まで請求され得ることになります。つまり、安い物件では以前より仲介手数料が高くなる場合があるのです。
ただしこの特例を使うには、媒介契約を結ぶ前に、不動産会社が報酬額について依頼者へ説明し、合意しておくことが必要とされています。低価格帯の物件を検討している方は、契約前に「手数料はいくらになるのか」を必ず確認しましょう。
交渉次第では仲介手数料を安くすることは可能

仲介手数料は不動産会社にとって貴重な収入源ですから、多くの場合、法律で定められた上限いっぱいの金額で請求されます。
そのため、無条件で安くしてもらうのは難しいのですが、何かしらの条件をつければ、交渉次第で仲介手数料を安くできる可能性があります。
法律で決まっているのはあくまで「上限」であり、上限より安くすること自体にはなんの問題もありません。物件の購入を検討している場合は、ぜひ交渉を行ってみるのも良いでしょう。
仲介手数料を安くするポイント
仲介手数料を安くする決まった方法はありませんが、単純に「値切る」だけではうまくいきません。不動産会社にとってもメリットのある条件を提示することが交渉のポイントです。
貴社で購入することを約束する
手軽な方法として、「必ず御社で購入します」と約束する方法があります。
不動産は高額な買い物ですから、複数の不動産会社を見て回るのが普通です。ただ、不動産会社からすると、物件の紹介や案内といったサービスを提供しても、購入に至らなければ収入はゼロ。あらかじめ「ここで買う」と決めてくれるお客さんは、手間が無駄にならないありがたい存在なのです。
そのためには、インターネットで不動産会社の評判を調べ、取り扱い物件もよく吟味したうえで、信頼できる1社を見極めておく必要があります。
売却と購入を同じ不動産会社で行う
住み替えの場合に有効な方法ですが、売却と購入を同じ不動産会社にまとめて依頼するのも効果的です。
仲介手数料は売り主と買い主の両方から受け取れるため、売却と購入をセットで任せてくれるお客さんは、1人で多くの収益に貢献してくれることになります。手続きも同時に進められて効率が良いので、不動産会社にとってもうれしい条件です。
新築物件を狙う
新築物件の購入も、仲介手数料を安くできる可能性があります。
仲介手数料というと中古物件のイメージがありますが、新築の建売住宅でも、建売業者が販売を不動産会社に委託しているケースがあります。
新築物件は中古に比べて瑕疵(かし=欠陥)などの問題を抱えているリスクが低く、取引後のトラブル対応で臨時の支出が発生する可能性も小さいため、値引き交渉に応じてもらいやすい面があります。
さらに、建売業者が土地を不動産会社から仕入れているケースでは、その不動産会社が優先的に販売を任されていることがあります。土地の仲介と建物の販売で2回手数料が入る取引なら、割引に応じてもらえる余地も生まれやすいのです。
仲介手数料のよくある疑問
Q. 「仲介手数料無料・半額」をうたう不動産会社は大丈夫?
仕組みとしては問題ありません。買い主の手数料を無料にしても、売り主側から手数料を受け取れる取引なら成立するからです。ただし、対象物件が限られていたり、他の名目の費用がかかったりする場合もあるので、総額でいくらかかるのかを必ず確認しましょう。
Q. 値引き交渉はいつ切り出すのがよい?
おすすめは媒介契約や購入申込の前です。契約直前・直後の値引き要求は不動産会社との信頼関係を損ないやすく、その後の手続きにも影響しかねません。条件提示とセットで、早めに相談するのがスマートです。
仲介手数料には法律上の上限があり、2024年7月からは800万円以下の物件で上限が33万円(税込)となる特例も始まっています。交渉で安くできる余地はありますが、無理な値引き要求よりも「不動産会社にもメリットのある条件」を意識するのが成功のコツです。
なお、住まいの購入では物件側の諸費用だけでなく、住宅ローン側の諸費用も総額に大きく影響します。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは保証料が0円、事務取扱手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型、一部繰上返済手数料も0円と、費用の内訳が分かりやすいのが特徴です。仲介手数料とあわせて、ローンの諸費用まで含めた「トータルの支出」で比較していきましょう。
※本記事の法令・数値は2026年7月時点の情報です。最新の情報は国土交通省・各社公式サイトでご確認ください。

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