繰り上げ返済は無用!~住宅ローン返済と同時に、積立貯金?
住宅ローンを組む時、5年後とか10年後に繰り上げ返済して、残高を減らすことが推奨されています。
でも、本当にそれがベストと言えるでしょうか?
昭和の頃のように、景気や給与の急激な上昇は望めませんし、一時的にお金が入っても、旅行や遊興費にまわってしまうのが現実ではないでしょうか。
また、生活するうえでまとまった出費が生じれば、繰り上げ返済に回すはずの貯金をクズさなければなくなります。
ではどうすれば、賢い資金計画ができるのでしょう。今回は、繰り上げ返済を利用しないローン計画についてお話していきます。
住宅ローンの返済表を2通り作ってみる
これは例えば、「住宅ローンを20年で組む場合と30年で組む場合」ということです。
他にも、完済年齢が65歳の場合と60歳の場合などでも良いでしょう。
ちょっと計算してみます。
※住宅ローン2000万円を金利2%にて試算
20年=毎月101,176円
30年=73,923円
差額=27,523円
ここで、27,523円の差額分をどのように扱うかが分かれ道になります。
先に述べた「賢い資金計画」という観点で申し上げますと、20年でローンを組んだものと想定して、実際には30年で組みます。
差額については、「積立貯蓄」します。これは金融機関の定期積立預金などでも良いのですが、少し有利な金融商品に積立投資するという方法もあります。金融商品の中には、利回り2.5%~3%程度のものも少なくありませんし、住宅ローンの金利よりも高い利回り(金利)で運用できます。
ちなみに、差額27,523円を想定利回り2.5%の金融商品で積立投資すると、税引き前の金額で、10年間で366万円、15年間で579万円、20年で817万円になります。
で、そのお金を繰り上げ返済にまわ・・・しません。
積み立てたお金は、来たるべきライフイベント費用に回す
日々生活して行くうえではさまざまなライフイベント(節目の出来事)があり、その中にはまとまった出費を要する出来事がいくつかあります。
住宅購入後に向かえる出来事として代表的な事と言えば「子供の進学」ではないでしょうか。
そう、積み立てたお金は子供の進学費用に充てるのです。
他にも、将来的に独立起業を目指している方の開業資金や、車の買い換え資金など、予測されるライフイベントに充てることを目的に「差額積立」を行うのです。
若いうちは明るい将来像を描きますから、往々にして出世払い的に借金が増えて行ったりします。
ですから、住宅購入と並行して、予測されるライフイベント費用の確保も想定した「ライフプランニング」をしっかりと立てることをお勧めします。
- 2015.10.31
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