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ミックスローンとは?変動と固定を組み合わせる仕組みと注意点を解説

住宅ローンを組むとき、多くの方が最初に悩むのが「変動金利固定金利、どちらを選ぶか」ではないでしょうか。それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらか一方に決めきれない……という声は少なくありません。

そんなときの選択肢のひとつが、変動金利と固定金利など複数の金利タイプを組み合わせて借りられる「ミックスローン」です。今回はミックスローンの仕組みと特徴、利用するときの注意点を、初めて住宅ローンを検討する方にもわかりやすく解説します。

住宅ローンは変動と固定の2つの金利タイプから選べる

住宅ローンを契約して住宅を購入する場合、金融機関から住宅購入資金を借り入れたうえで、毎月決められた返済額を完済まで返済し続けていきます。その際、お金のレンタル料にあたる利息を元金と合わせて支払う必要があります。金利は主に「変動金利」と「固定金利」の2つの金利タイプから選択できます。

変動金利は、市場金利に合わせて適用される金利が見直されるタイプです。一方の固定金利は、市場金利が動いても適用金利が変わらない(または一定期間変わらない)タイプです。変動金利には将来金利が上がると返済額が増えるリスクがありますが、そのぶん当初の金利は低めに設定されています。固定金利は市場金利の動向に左右されない安心感がある反面、将来の変動をあらかじめ織り込んでいるため、変動金利より高めに設定されるのが一般的です。

また、固定金利と関連して、当初の一定期間だけ金利を固定できる「固定期間選択型」もあります。金利タイプの詳細は金利タイプの解説記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

なお、日本銀行は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ引き上げており(1995年以来約31年ぶりの水準)、変動・固定を問わず住宅ローン金利は上昇傾向にあります(2026年7月時点)。それでも住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査」(2026年1月調査)では、変動型を選んだ人が75.0%と依然多数派で、固定期間選択型は14.9%、全期間固定型は10.1%でした。

金利のある時代に入ったからこそ、「どちらか一方に全額を賭ける」のではなく、リスクを分散するという発想が以前にも増して注目されています。その代表的な方法がミックスローンです。

ミックスローンで複数の金利タイプの組み合わせが可能

ミックスローンは、変動金利と固定金利など、複数の金利タイプを組み合わせて返済を行う住宅ローンの借り方です。

住宅ローンの金利は市場金利に応じて決まりますが、金利の将来を正確に予測するのは、金融のプロであっても容易ではありません。実際、ここ数年だけでも日銀のマイナス金利解除(2024年3月)から複数回の利上げへと、金利環境は大きく動いてきました。「これから先も上がり続けるのか、それともどこかで落ち着くのか」は、誰にも断定できないのです。

そこで、金利タイプを組み合わせることで、金利変動のリスクをやわらげるのがミックスローンの考え方です。たとえば3,000万円の住宅ローンを組む場合、1,500万円は固定金利、残りの1,500万円は変動金利というように、1人の契約者が複数の金利タイプを併用できます。

こうしておけば、将来金利が上がっても影響を受けるのは変動金利の部分だけで済み、逆に低金利が続けば変動金利部分の恩恵を受けられます。「大きく得はしないが、大きく損もしにくい」、いわばミドルリスク・ミドルリターンの借り方といえます。

金利の組み合わせは自由に設定可能

ミックスローンは、金利タイプの組み合わせ方や割合を自分で設定できることも大きな特徴です。

たとえば「今後、金利はさらに上がりそうだ」と考えるなら、固定金利の割合を高くして変動金利の割合を低くする組み合わせが考えられます。逆に「金利上昇には備えたいが、低金利のメリットもできるだけ活かしたい」と考えるなら、変動金利の割合を高めにして、固定金利を保険として一部組み込むという設定もできます。

金融機関によっては、変動と固定の組み合わせだけでなく、当初固定金利の3年と10年を組み合わせるなど、同じタイプで条件の異なる組み合わせができる場合や、返済期間をそれぞれ変えられる場合もあります。

大切なのは、金利変動リスクに対して自分がどこまで耐えられるかという「リスク許容度」を明確にしたうえで、金利の組み合わせと割合を考えることです。家計に余裕があり多少の返済額増加を受け入れられるなら変動の割合を高めに、毎月の返済額をできるだけ安定させたいなら固定の割合を高めに、というように自分の家計に合わせて調整しましょう。

繰り上げ返済を利用することでさらなるリスク低減も可能

ミックスローンでは、返済の途中で繰り上げ返済を行うことで、さらにリスクを調整できるのも特徴です。

多くの金融機関では、ミックスローンは金利タイプごとに契約が分かれているため、繰り上げ返済をどちらの契約に充てるかを選べます。金利が上昇する局面では、変動金利部分を優先して繰り上げ返済すれば、その時点で金利上昇の影響を受ける残高を減らせます。逆に固定金利部分の残高を先に減らして、低金利の変動部分を活かすという使い方も可能です。

契約後に変動と固定の「割合そのもの」を変更することは原則できませんが、繰り上げ返済を活用すれば、実質的に両者のバランスを後から調整していくことができるわけです。繰り上げ返済を積極的に活用したい方にとっても、使い勝手のよい借り方といえます。

ミックスローンのデメリット・注意点

メリットの多いミックスローンですが、利用する前に知っておきたい注意点もあります。

注意点 内容 対策・補足
諸費用が増えやすい 多くの金融機関で契約が2本に分かれるため、印紙代や抵当権設定費用などが2契約分かかることがある 諸費用の扱いは金融機関ごとに異なるため事前に確認する
メリットも半分ずつ 全額変動より利息軽減効果は小さく、全額固定より安心感は薄い 「大きく損をしないための借り方」と理解して選ぶ
管理がやや複雑 金利タイプごとに返済額・残高を把握する必要がある ネットバンキングで契約ごとの残高を確認できる金融機関を選ぶと管理しやすい

特に諸費用については、契約書が2通になることで印紙代・事務手数料・抵当権設定関連の費用が単独契約より多くかかる場合があります。一方で、書類や手続きを1つにまとめられる金融機関もあるなど、取扱いは各社さまざまです。ミックスローンを検討する際は、金利だけでなく諸費用まで含めた総コストで比較することをおすすめします。

ミックスローンのよくある質問(FAQ)

Q. ミックスローンはどの金融機関でも利用できますか?

いいえ、取扱いの有無や商品性は金融機関ごとに異なります。2026年7月時点では、SBI新生銀行・ドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行)・三井住友銀行・三井住友信託銀行などがミックスローン(ミックスプラン)を取り扱っています。組み合わせられる金利タイプや借入期間の条件も各社で違うため、最新の取扱状況は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

Q. 変動と固定の割合は、契約したあとから変更できますか?

契約後に割合そのものを組み直すことは原則できません。ただし本文でご紹介したとおり、繰り上げ返済をどちらの契約に充てるかを選ぶことで、実質的にバランスを調整していくことは可能です。

Q. ミックスローンにすると団信はどうなりますか?

団体信用生命保険は住宅ローン契約に付帯するもので、ミックスローンでも加入できます。契約が2本に分かれる場合の申込手続きは金融機関によって異なるため(1回の申込でまとめられる場合もあります)、詳細は各金融機関にご確認ください。

まとめ:迷ったら「組み合わせる」という選択肢も

ミックスローンは、変動金利と固定金利のどちらか一方に決めきれないときに、両方のメリットを取り入れながら金利変動リスクを分散できる借り方です。金利のある時代に入った今だからこそ、検討する価値のある選択肢といえます。

ミックスローンを取り扱う銀行のひとつであるSBI新生銀行では、変動金利と固定金利の組み合わせだけでなく、当初固定金利3年と10年を組み合わせるといった柔軟な設定にも対応しています。保証料が0円で、一部繰り上げ返済の手数料も0円のため、繰り上げ返済でバランスを調整していくミックスローンの使い方とも相性がよい銀行です(事務手数料は借入金額の2.20%(税込)。2026年7月時点)。店舗での対面相談とオンライン手続きの両方に対応しているので、「自分にはどんな組み合わせが合うのか」を相談しながら決めたい方にも心強いでしょう。

金利・商品内容は変わることがありますので、最新の情報は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください

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