- 公開日: 2026.10.02
- 住宅購入の基礎知識
住宅取得資金の贈与税非課税は確定申告が必須!手続きと必要書類を解説

親や祖父母から住宅資金の援助を受けて贈与税の非課税枠を使うなら、納める贈与税が0円でも、贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日に贈与税の申告をすることが絶対条件です。申告を忘れると非課税枠は原則使えません。
非課税枠は、2026年(令和8年)12月31日までの贈与なら、省エネ等住宅で最大1,000万円、それ以外の住宅で最大500万円です(2026年10月時点・国税庁)。ここでは申告の流れと必要書類を、はじめての方にもわかるよう順番に整理します。
住宅取得資金の贈与税非課税枠は最大1,000万円(2026年12月31日まで)
住宅を購入する際に、両親や祖父母など直系尊属(じっけいそんぞく=自分の親・祖父母など、上の世代の血族のこと)から購入資金の支援を受けるケースは多いもの。通常、個人からの贈与は年間110万円(基礎控除)を超えると贈与税がかかります。
ただし、住宅取得等資金の贈与には特例があり、一定額まで非課税になります。現在の非課税限度額は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 住宅の種類 | 非課税限度額 | 備考 |
|---|---|---|
| 省エネ等住宅 | 1,000万円 | 新築は省エネならZEH水準(断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上)、または耐震等級2以上・免震建築物、高齢者等配慮対策等級3以上のいずれかに適合し、証明書類を添付できる住宅 |
| 上記以外の住宅 | 500万円 | 床面積40㎡以上240㎡以下など共通の要件あり |
この特例は令和6年度税制改正で適用期限が3年延長され、2024年(令和6年)1月1日〜2026年(令和8年)12月31日の贈与が対象です。
2027年以降については、国土交通省が2026年8月28日に公表した令和9年度税制改正要望で、この非課税措置について「必要な検討を行い、所要の措置を講じる」ことを求めています(国土交通省「令和9年度税制改正」)。ただし、これは省庁の要望で、延長が決まったわけではありません。例年12月の税制改正大綱で方向性が示されるため、それまでは「2026年12月31日まで」を前提に計画を立てるのが安全です。
なお、消費税10%への引き上げに合わせて非課税枠が最大3,000万円まで拡大された時期(2019年〜2020年ごろの契約分)もありましたが、この拡大枠はすでに終了しています。現在の限度額は上の表のとおり「1,000万円または500万円」です。省エネ等住宅の要件をくわしく知りたい方は、住宅取得資金の贈与税非課税|省エネ等住宅の要件と必要書類もあわせてご覧ください。
主な適用要件も確認しておきましょう。
- 贈与を受ける人が贈与年の1月1日時点で18歳以上であること
- 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること(床面積40㎡以上50㎡未満の場合は1,000万円以下)
- 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅の新築・取得等を行い、居住する(または居住が確実である)こと
- 配偶者の父母(義理の親)は直系尊属にあたらないこと(養子縁組をしている場合を除く)
細かい要件はこのほかにもあります。条文に沿った要件は国税庁 タックスアンサーNo.4508で確認できます。
非課税枠の適用には確定申告が必須(翌年2月1日〜3月15日)
ここがいちばん大事なポイントです。非課税枠を使う場合、たとえ納める贈与税が0円でも、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に贈与税の確定申告が必要です。
「非課税なんだから何もしなくていいのでは?」と思いがちですが、それは誤解です。この特例は期限内に申告してはじめて適用されるもので、申告を忘れると原則として非課税枠は使えず、通常どおりの贈与税が課税されます。
たとえば1,000万円の贈与で非課税枠が使えないと、贈与税は数百万円規模になることもあり、影響はとても大きいのです。贈与を受けたら「翌年の2月〜3月に贈与税の申告をする」と、カレンダーやスマホのリマインダーに登録しておくと安心ですよ。
2026年中に贈与を受ける人のスケジュール
現行の特例は2026年12月31日までの贈与が対象なので、これから援助を受ける方は日付の順番を整理しておきましょう。
- 2026年12月31日まで……親・祖父母から住宅取得等資金の贈与を受ける(振込の日付が記録に残る形が安心です)。
- 2027年2月1日〜3月15日……贈与税の申告書を提出する(税額0円でも必要)。
- 2027年3月15日まで……住宅の新築・取得等をして住み始める(または住むことが確実な状態にする)。
新築の注文住宅などで完成が遅れそうな場合は、居住の要件を満たせるかを早めに確認しておくことが大切です。「お金を先にもらったのに、期限までに家が完成しない」というケースは要注意です。
国税庁「確定申告書等作成コーナー」なら自宅で作成できる
贈与税の申告書は、わざわざ税務署に出向かなくても、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば自宅のパソコンやスマートフォンから作成できます。マイナンバーカードがあれば e-Tax(電子申告)でそのまま送信でき、印刷して税務署へ郵送・持参する方法も選べます。
おおまかな流れは次のとおりです(画面の名称やデザインは毎年更新されるため、実際の画面の案内に沿って進めてください)。
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、「作成開始」を選ぶ
- 提出方法を選ぶ(e-Tax〔マイナンバーカード方式など〕または「印刷して提出」)
- 作成する申告書で「贈与税」を選び、「住宅取得等資金の非課税の適用」を選択する
- 画面の質問に沿って、非課税の適用要件(居住時期・所得・床面積など)に回答する
- 贈与者(資金を援助してくれた人)の氏名・住所・生年月日・続柄と、贈与を受けた日・金額を入力する(複数回・複数人から受けた場合はすべて入力)
- 非課税の適用を受ける金額を入力し、贈与税額の計算結果を確認する
- 自分の住所・氏名などを入力し、e-Taxで送信するか、PDFを印刷して税務署に提出する
入力は画面の案内に沿って進めるだけなので、初めてでも心配いりません。作成途中でデータを保存しておけば、後日「保存データを利用して作成」から再開することもできます。
確定申告に必要な書類
住宅取得等資金の非課税を受ける申告では、申告書に加えて添付書類が必要です。主なものを挙げます。
- 贈与税の申告書(第一表・第一表の二)…作成コーナーで自動作成されます
- 受贈者(もらった人)の戸籍謄本…贈与者との続柄(直系尊属であること)を確認するため
- 売買契約書・工事請負契約書の写し、登記事項証明書…住宅の取得日・床面積などを確認するため
- 省エネ等住宅の証明書類…住宅性能証明書や建設住宅性能評価書の写しなど(1,000万円の枠を使う場合)
このほか、合計所得金額の確認のため源泉徴収票などの所得がわかる書類も手元に用意しておくとスムーズです。必要書類は住宅の種類(新築・中古・増改築)によって変わるため、国税庁の「非課税のチェックシート」で事前に確認しておきましょう。住宅の種類別の書類は住宅資金の贈与税非課税|申告に必要な書類を住宅の種類別に解説でも整理しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 贈与税が0円でも本当に申告が必要ですか?
A. はい、必要です。非課税枠は期限内の申告が適用の条件なので、税額が0円でも必ず翌年3月15日までに申告してください。
Q. 年間110万円の基礎控除と併用できますか?
A. 暦年課税の基礎控除110万円と併用できます。省エネ等住宅なら最大1,110万円まで、それ以外の住宅なら最大610万円まで、贈与税がかからずに資金援助を受けられます。
Q. 申告期限を過ぎてしまったらどうなりますか?
A. 期限後の申告では、この非課税の特例は原則として適用できません。うっかり忘れが最も怖い制度なので、贈与を受けたら早めに準備を始めましょう。
Q. 住宅ローン控除の確定申告とは別に手続きが必要ですか?
A. 別の手続きです。贈与税の申告とは別に、住宅ローン控除の1年目は所得税の確定申告が必要になります。時期が近いので、書類はまとめて準備すると効率的です。会社員の手続きは住宅ローン減税の手続き|会社員の確定申告と必要書類で解説しています。
Q. 親からの援助で頭金が増えたら、住宅ローンはどう変わりますか?
A. 頭金を厚くできれば借入額そのものを抑えられ、総返済額や毎月の返済負担が軽くなります。そのぶん、金利タイプや団信の内容をじっくり比べる余裕も生まれます。金融機関を比べるときは、金利だけでなく保証料・事務手数料・団信まで含めて見るのがコツです。
まとめ
住宅取得等資金の贈与税非課税枠は、省エネ等住宅1,000万円・それ以外500万円(2026年12月31日までの贈与)。そして適用の絶対条件が「贈与を受けた年の翌年3月15日までの申告」です。
2027年以降の扱いは年末の税制改正で決まるため、援助の時期を決めるときは期限を意識しておきましょう。国税庁の確定申告書等作成コーナーを使えば自宅で手続きできますので、必要書類を早めにそろえて、確実に非課税の恩恵を受けてくださいね。
※税制は改正されることがあります。最新の制度内容・要件は国税庁など公式サイトでご確認ください。

SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の住宅ローンを取り扱う銀行代理業者です。
ネット銀行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込めます。
SBIマネープラザの住宅ローン相談はここが安心!
- ネット銀行2行の住宅ローンをまとめて比較・相談できる
- 審査や金利タイプの不安も専門スタッフが対面でサポート
- 借り換えやペアローンもシミュレーションで具体的に提案
住宅購入の基礎知識関連記事
-
財産が少なくても遺産相続でもめる?実家の相続で最初にすること
- 2026.10.23
- 1676view
-
- 2026.10.23
- 1580view
-
土地から注文住宅を建てる費用|つなぎ融資と印紙税を抑える方法
- 2026.10.23
- 1687view
-
- 2026.10.23
- 1689view
-
- 2026.10.23
- 1589view
-
フラット35リノベとは?中古購入+リフォームの金利引下げを解説
- 2026.10.23
- 1586view











