- 公開日: 2026.07.15
- 更新日: 2026.08.04
- 借り換えの方へ
住宅ローンの借り換えで金利以外に見直したい3つのポイント

住宅ローンの借り換えというと、「毎月の金利負担を軽くすること」を目的に考える方が多いと思います。もちろん金利の引き下げは借り換えの大きなメリットですが、実は借り換えのタイミングでしか見直せないポイントが、金利以外にもいくつかあります。今回は、住宅ローンの借り換えを検討している方に向けて、金利以外に見直せる3つの要素を初心者の方にも分かりやすく紹介します。
住宅ローン借り換え時は金利以外も見直しが可能
住宅ローンを借り換える場合、毎月の返済で支払う利息の負担軽減が主な目的になることが多く、金利差が大きいほど借り換えのメリットも大きくなります。ただ、借り換えのメリットはそれだけではありません。
住宅ローンを借り換えるメリットの全体像は借り換えのメリットをまとめた記事で紹介していますが、他の金融機関に借り換えると住宅ローンを新しく契約し直すことになるため、これまで加入していた団体信用生命保険(団信)の保障内容を見直すことが可能になります。
また、住宅ローンの見直しを考える頃には、住まいの購入からある程度年数が経っていて、リフォームの検討を始める方も少なくありません。金融機関によっては、リフォーム費用を住宅ローンの借り換えとあわせて借り入れることも検討できます。さらに、借り換えで新たな金融機関と取引を始めることは、給与振込口座やその他のローンなど、普段使っている金融サービス全体を見直すきっかけにもなります。
とくに2026年は、日銀の利上げを受けて住宅ローン金利をとりまく環境が大きく動いている時期です(2026年7月時点)。「金利」だけでなく「保障」や「使い勝手」も含めて、この機会にまとめて点検してみましょう。
借り換えとあわせて団体信用生命保険(団信)の保障内容を見直せる

住宅ローンを借り換える際に、あわせて検討したいのが団体信用生命保険(団信)の保障内容の見直しです。
団信とは、住宅ローンの返済中に契約者に万一のことがあった場合、保険金でローン残高が返済される保険のことです。はじめて住宅ローンを借りるとき、多くの方が団信に加入しますが、その保障内容は加入時のままです。団信は民間の生命保険とは異なり、一度契約すると、その後に保障内容だけを見直して変更することは原則できません。
一方、住宅ローンを借り換える場合は、これまでの住宅ローン契約を完済して、新たな金融機関と契約を結び直すことになります。団信も新しい金融機関を通じて加入し直すため、借り換えは団信の保障内容をアップデートできる貴重な機会なのです。
近年は、がんや生活習慣病などに対応した保障の手厚い団信が各行から登場しています。たとえばドコモの銀行の「スゴ団信」は、すべての病気やケガによる就業不能をカバーする全疾病保障が金利の上乗せなしで基本付帯し、借入時の年齢が満50歳以下の方にはがんを含む3大疾病50%保障も基本付帯します(2026年7月時点。※同行は2026年8月に「ドコモSMTBネット銀行」へ商号変更済みです)。また、SBI新生銀行も一般団信の保険料が0円のうえ、2026年3月からは金利上乗せ0円の全疾病保障付団信の取り扱いが始まっており、がん診断保障付団信(金利上乗せあり)も選べます。保障を重視する方にとって検討しやすい選択肢が広がっています。
ただし1点、注意があります。団信に加入し直すには、あらためて健康状態の告知が必要です。借り入れ当時より年齢が上がり、健康状態によっては新しい団信に加入できない(=借り換え自体が難しくなる)場合もあります。健康に不安がある方向けに引受条件を緩和した「ワイド団信」を用意する金融機関もあるので、まずは各行の条件を確認してみましょう。
リフォームに必要な費用もあわせて借り入れできる場合がある

住まいの購入からある程度年数が経ち、リフォームを考え始める時期であれば、借り換えのタイミングでリフォームに必要な費用をあわせて借り入れるという選択肢もあります(リフォーム資金を組み込める借り換え商品を扱う金融機関の場合)。
たとえば、住宅ローンの残高が1,500万円あり、リフォームに200万円が必要であれば、新たな金融機関に借り換えるタイミングで1,700万円を借り入れる、というイメージです。
リフォームの資金調達には単独の「リフォームローン」もありますが、リフォームローンは住宅ローンに比べると金利が高めに設定されていることが多く、別々に借りると金利負担が増しがちです。住宅ローンに一本化できれば、一般に低い金利でまとめて返済していける可能性があります。
そのため、リフォームを検討している場合は、リフォームローンを単独で利用する方法だけでなく、住宅ローンの借り換えとセットで資金を確保する方法もあわせて比較検討してみると良いでしょう。なお、取り扱いの有無や条件(対象工事・借入額の上限など)は金融機関によって異なるため、最新の内容は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
その他の借り入れや金融サービスの見直しもできる

住宅ローンの借り換えは、普段利用している金融サービス全体を見直す良いきっかけにもなります。
たとえば、住宅ローンを返済する金融機関と給与振込の金融機関が別々なら、この機会に同じ金融機関へまとめることができます。クレジットカードや公共料金の引き落とし口座も同様です。自動車ローンなど他の借り入れがある場合に、取引先の金融機関を整理するきっかけにもなります。
ネット銀行を中心に、取引状況に応じてATM手数料や他行あて振込手数料の無料回数が増えるなどの優遇プログラムを用意している金融機関もあります。たとえばドコモの銀行の「スマートプログラム」では、預金残高や給与受け取りなどのサービス利用状況に応じてランクが決まり、ランクに応じてATM・振込手数料の無料回数などの特典が受けられます(2026年5月にランク判定条件・特典内容が改定されています。最新の条件は公式サイトでご確認ください)。
このように、借り換えは金利だけでなく、日常の銀行取引をお得で便利にするチャンスでもあります。取引をまとめる場合は、優遇条件が自分の使い方に合っているかを確認してから移すのが失敗しないコツです。
借り換えのよくある質問(FAQ)
Q. 借り換えにも諸費用がかかると聞きました。どんな費用ですか?
借り換え時には、新しい金融機関へ支払う事務手数料のほか、保証料(不要の銀行もあります)、抵当権の抹消・設定にかかる登記費用、印紙税(電子契約では不要の場合あり)、そして今のローンの全額繰上返済手数料などがかかります。金利差だけでなく、諸費用を含めた総支払額で損得を判断することが大切です。
Q. 団信の見直しだけを目的に借り換えるのはアリですか?
保障を手厚くしたい場合の選択肢にはなりますが、借り換えには上記の諸費用がかかるため、金利メリットとセットで考えるのが基本です。保障の上乗せ分(金利上乗せの有無)と諸費用、現在の健康状態(告知が通るか)をあわせて検討しましょう。
Q. リフォーム費用を上乗せすると審査は厳しくなりますか?
借入額が増えるため、年収に対する返済負担率などの審査条件は通常の借り換えより厳しめに見られるのが一般的です。また、リフォーム内容の見積書など追加書類が必要になることもあります。無理のない借入額に抑えることが前提です。
Q. 借り換えの検討は何から始めればいいですか?
まずは今のローンの「残高・残り期間・適用金利」を返済予定表で確認することからです。そのうえで、複数の金融機関の金利・諸費用・団信を比較し、シミュレーションで総支払額の差を確かめる、という順番で進めると迷いにくいでしょう。
まとめ:借り換えは「家計全体の見直し」のチャンス
住宅ローンの借り換えは、金利負担の軽減だけでなく、①団信の保障内容の見直し、②リフォーム費用の一本化、③日常の金融サービスの整理という3つの見直しを同時にできる、家計全体の点検のチャンスです。
金利のわずかな差だけで決めるのではなく、保障・諸費用・使い勝手まで含めて総合的に比較すること。それが、借り換えで後悔しないいちばんのコツです。各金融機関の金利・商品内容は随時見直されているため、最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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