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住宅ローン返済中に教育費が足りない時の対処法|国の教育ローン・奨学金

住宅ローンは長い年月をかけて返していくものですが、その間に子どもが成長すると、今度は教育費の負担が一気に重くなります。「住宅ローンの返済もあるのに、教育資金が足りなくなりそう…」という不安の声は少なくありません。

この記事では、はじめて住宅ローンを検討する方に向けて、住宅ローンの返済中に子どもの教育資金が不足したときの対処法を、やさしく整理して解説します。あわてず、使える制度を順番に確認していきましょう。

教育費は高校から大学にかけて大きくなる

子どもの教育費は、住宅購入に次ぐ大きな支出といわれます。教育費の総額について解説した記事でも触れていますが、幼稚園から大学まで通わせると、進路によって合計でおよそ1,000万円〜3,000万円かかるとされています。

すべて公立に通えば1,000万円程度で収まることもありますが、私立や理系、下宿(自宅外通学)となるとさらに高額になります。日本政策金融公庫の調査でも、高校入学から大学卒業までにかかった教育費は1人あたり平均約942万円(令和3年度調査)という結果が出ています。

特に負担が大きくなるのが、高校から大学にかけてです。幼稚園から中学校までは義務教育もあり、公立中心であれば比較的おさえられますが、高校で私立に進むと数百万円、大学では500万〜1,000万円規模になることもあります。住宅ローンと教育費のピークが重なりやすい時期を、あらかじめ意識しておくことが大切です。

まず金融機関に相談(返済計画の見直し・教育ローン)

教育費と住宅ローンの返済について相談するイメージ

住宅ローンの返済で教育費が不足しそうなときは、まず取引のある金融機関に相談してみましょう。相談できることは主に2つあります。

1つは住宅ローンの返済計画の見直しです。毎月の返済額を減らして教育費にまわすことは可能ですが、その分返済期間が延びて総返済額(利息)が増える点には注意が必要です。負担を先送りしている面もあるため、見直しは慎重に検討しましょう。

もう1つは教育ローンの利用です。金融機関によっては、住宅ローンを契約している人向けに優遇金利の教育ローンを用意していることがあります。たとえばイオン銀行には「住宅ローン契約者専用教育ローン」があり、変動金利(無担保ローン基準金利−0.6%)で、借入金額は10万円〜700万円、借入期間は1年〜15年となっています(2026年6月時点・条件や金利は変わることがあるため最新は公式でご確認ください)。

国の教育ローン・奨学金制度を活用する

国の教育ローンや奨学金制度を調べるイメージ

教育資金は、民間の教育ローン以外に、国の「教育一般貸付(国の教育ローン)」や、各種の「奨学金制度」も選択肢になります。

教育一般貸付(国の教育ローン)

国の教育ローンは日本政策金融公庫が扱っています。世帯年収(所得)に上限があり、子どもの人数に応じて、子ども1人なら世帯年収790万円(所得590万円)以内、2人なら890万円、3人なら990万円…と上限が広がっていきます(くわしい区分は公庫の公式サイトでご確認ください)。

金利は固定金利で年3.75%(2026年6月時点)です。近年の金利上昇を受けて、以前より水準は上がっています(数年前は1%台でした)。母子・父子家庭、交通遺児家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内の方、または子ども3人以上で世帯年収500万円(所得356万円)以内の方などは、通常より年0.4%低い優遇金利が適用されます。金利は融資情勢によって変わるため、最新の金利は日本政策金融公庫のホームページで必ずご確認ください。

融資限度額は、子ども1人あたり350万円以内で、自宅外通学・修業年限5年以上の大学・大学院・海外留学などの一定の要件を満たす場合は450万円以内まで借りられます。返済期間は最長18年以内です。資金の使いみちは幅広く、入学金・授業料・教材費のほか、受験費用や自宅外通学の住居費なども対象になります。

連帯保証人を立てられない場合は、「教育資金融資保証基金」の保証を利用すれば連帯保証人なしで借りられます(保証料は融資金額から差し引かれます)。連帯保証人を立てる場合は保証料はかかりません。

奨学金制度

奨学金には、さまざまな団体が提供するものがあり、返済が必要な「貸与型」と、返済が不要な「給付型」があります。利用者が多い日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は低利または無利子で利用できますが、注意したいのは借りるのは子ども本人(債務者は子ども)だという点です。卒業後に無理なく返せるよう、借入額をよく考える必要があります。

なお、国の教育ローン(公庫)と奨学金は併用も可能です。親が教育ローン、子どもが奨学金、と役割を分けて備える方法もあります。奨学金は進学先の学校に問い合わせると、利用できる制度を案内してもらえます。

教育資金の調達先を比較・よくある質問

主な調達先の特徴を整理すると、次のとおりです(金利・条件は2026年6月時点。変わることがあるため最新は各公式でご確認ください)。

調達先 金利の目安 特徴・借入の目安
国の教育ローン(教育一般貸付) 固定 年3.75%(優遇で▲0.4%) 子1人350万円(要件を満たせば450万円)・世帯年収に上限あり・最長18年
民間の教育ローン(例:イオン銀行 住宅ローン契約者専用) 変動(無担保ローン基準金利−0.6%) 10万〜700万円・期間1〜15年・住宅ローン契約者向けの優遇
奨学金(日本学生支援機構など) 無利子〜低利(貸与型)/給付型は返済不要 借りるのは子ども本人・進学先で申込・公庫と併用も可

Q. 国の教育ローンと奨学金、どちらを使えばいい?
A. 大きな違いは「誰が返すか」です。国の教育ローンは原則として保護者が返済し、入学前にまとまった資金を用意できます。奨学金は子ども本人が卒業後に返していきます。入学時の費用は教育ローン、在学中の生活費は奨学金、というように組み合わせて使うのも一つの方法です。

Q. 住宅ローンの返済額を減らせば教育費にまわせる?
A. 返済額の軽減(返済期間の延長など)はできますが、返済期間が延びると総返済額(利息)は増えます。一時的に家計が苦しい場合の選択肢ではありますが、安易に頼らず、教育ローンや奨学金とあわせて総合的に判断しましょう。

Q. 金利が上がっている今、教育費はどう備える?
A. 国の教育ローンの金利も近年は上昇しています(年3.75%・2026年6月時点)。とはいえ固定金利なので、借入後に金利が上がっても返済額が変わらない安心感があります。早めに資金計画を立て、必要な時期・金額を見積もっておくことが、金利のある時代の教育費対策の第一歩です。


住宅ローンと教育費が重なる時期は、家計にとって正念場です。でも、金融機関への相談・国の教育ローン・奨学金と、使える制度は複数あります。大切なのは、一人で抱え込まず、早めに情報を集めて選択肢を整理すること。無理のない計画で、住まいも学びも両立させていきましょう。

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