HOME > すべての記事 > 売買契約のポイント > マンションの資金計画書は営業任せでいい?10年先まで見る家計の作り方

マンションの資金計画書は営業任せでいい?10年先まで見る家計の作り方

営業担当者がつくる資金計画書は、住宅ローンと固定資産税の支払いだけで組まれていることがあります。購入のための計画としては間違いではありませんが、管理費・修繕積立金の値上げ、金利の見直し、教育費、家電の買い替えまでは入っていないのがふつうです。

だから、渡された計画書をそのまま家計の見通しとして信じてしまうと、数年後に「こんなはずでは」となりかねません。

できれば10〜20年先までの「家計カレンダー」を自分でも用意しておきましょう。先々の出費に落ち着いて備えられます。

マンションを購入すると、段階的に支出のアップが想定されます

まず、マンション購入時には頭金・諸費用・引越し代などの初期コストがかかります。この部分は営業担当者が試算してくれます。

頭金をいくら入れるかで毎月の返済額は変わります。目安の考え方はマンション購入の頭金はいくら必要?1割の目安と決め方で整理しています。

次に、マンションでは管理費・修繕積立金の値上げが数年に一度行われるのが一般的です。今後の値上げ予定や過去の値上げ額を、営業担当者に調べてもらいましょう(大手の仲介会社などは事前に調べてくれることが多いです)。

中古マンションなら、修繕積立金の残高や長期修繕計画の内容も確認しておきたいところです。見方は中古マンション購入前の確認事項|管理と修繕積立金の見方でくわしく解説しています。

金利の見直しは「いつ・どう効いてくるか」で考える

住宅ローンを変動金利や2〜10年の期間固定金利で組む方は、期間が終われば金利の見直しが発生します。

金利を正確に予測することはできませんが、いまは見直しの影響が大きくなりやすい局面です。日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で政策金利(無担保コールレート)を1.25%程度へ引き上げることを決め、新しい調節方針は9月24日から適用されています(日本銀行「金融市場調節方針の変更について」2026年9月18日)。

ただし、これは各行の住宅ローン金利がその日に上がるという意味ではありません。変動金利のもとになる短期プライムレートや各行の基準金利は、見直しの時期が銀行ごとに違い、反映には時間差があります。

変動金利には、金利が上がっても返済額の増加を一定期間「1.25倍まで」にとどめる125%ルールや、5年間は毎月の返済額を据え置く5年ルールを設けている金融機関が多くあります。

これらがあれば当面の返済額は急には増えませんが、注意したいのは「毎月の返済額が変わらなくても、利息が増えれば元金が減りにくくなる」という点です。返済額が同じでも、内訳が利息に寄っていくわけですね。

ご自身の契約に5年ルール・125%ルールがあるか、次の見直しはいつかは、返済予定表と契約書(金銭消費貸借契約証書)、銀行アプリで確認できます。借入額を決める段階なら、返済負担率から逆算する考え方が役に立ちます(返済負担率で決める借入額の目安)。

経年とともに家計収支も変動する

子どもの教育費は、節約が難しい支出の代表です。とくに私立に通わせると出費はかなり大きくなりますし、地元以外の大学に進めば家賃や仕送りも発生します。

お子さんがこれからという家庭では、それまで共働きだった収入が、数か月〜数年にわたり片方だけになることもあります。

さらに長い目で見ると、冷蔵庫や洗濯機などの家電は約10年ごとに買い替えが必要と言われます。1台で10万円単位の出費になることもあるため、想定に入れておかないと家計が苦しくなります。

一つの工夫として、家電は買い替え時期をずらして購入すると、出費が一度に集中しません。

資金計画に入れておきたい支出の例

「家計カレンダー」をつくるとき、見落としやすい支出を整理しました。

支出のタイミング 主な内容 備考
購入時(初期コスト) 頭金・諸費用・引越し代 営業担当が試算してくれる部分
毎月・毎年 住宅ローン・管理費・修繕積立金・固定資産税 管理費等は数年ごとに値上げの可能性
数年〜10年ごと 家電の買い替え・住宅設備の更新 時期をずらして分散
金利の見直し 変動・期間固定の適用金利の変更 時期は銀行ごとに違う。返済予定表で確認
ライフイベント 教育費・収入の変化 共働きの一時中断なども想定

家計カレンダーをつくる3つの手順

むずかしく考える必要はありません。次の3ステップで、おおよその形になります。

  • ①年表をつくる……いまから20年分、家族それぞれの年齢を横に並べます。進学の年がひと目でわかります。
  • ②決まっている支出を置く……住宅ローン・管理費・修繕積立金・固定資産税、学校の費用など、時期が読めるものから記入します。
  • ③「増える前提」で見直す……管理費・修繕積立金の値上げ、金利の見直し、家電の買い替えを、多めに見積もって乗せます。

これで赤字になる年が見えたら、借入額そのものを調整するサインです。借りられる額ではなく、返せる額から決める——ここが資金計画のいちばんの勘どころです。

よくある質問(FAQ)

Q. 資金計画書は営業担当者に任せきりで大丈夫ですか?

A. 初期コストの試算は任せてよい部分ですが、管理費・修繕積立金の値上げや金利の見直し、教育費・家電の買い替えなど、長期の支出は自分でも把握しておくと安心です。

Q. 金利が上がると返済はどうなりますか?

A. 125%ルールや5年ルールがある場合、当面の毎月返済額は急には増えません。ただし利息が増えると元金が減りにくくなるため、長期では総返済額が増える可能性があります。

Q. 政策金利が上がると、翌月から返済額も上がりますか?

A. 上がりません。各行の基準金利に反映される時期は銀行ごとに違い、さらに5年ルールのある契約では適用利率が変わっても毎月の返済額は当面据え置かれます。ご自身の見直し時期を返済予定表で確認しましょう。

Q. 修繕積立金はどのくらい上がるものですか?

A. 物件ごとに違うため一概には言えません。長期修繕計画に段階的な引き上げが織り込まれていることが多いので、購入前に計画書を見せてもらい、何年後にいくらになる想定かを確認しましょう。

まとめ

まずは「家計カレンダー」の作成を、不動産会社の営業担当者に頼んでみましょう(担当者のスキルアップにもつながります)。難しい場合は、保険会社や金融機関にライフプランの相談をするのも手です。

たとえば店舗相談とオンラインの両方に対応するSBI新生銀行のような金融機関なら、住宅ローンと合わせて資金計画を相談しやすいでしょう。

住宅ローンと固定資産税だけでなく、将来の支出まで見渡した計画で、安心してマンション購入に踏み出してください。なお、最新の適用金利や金利見直しの仕組みは各金融機関の公式サイトでご確認ください。

借入れ・借換えした後もお得♪

SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の住宅ローンを取り扱う銀行代理業者です。
ネット銀行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込めます。

SBIマネープラザの住宅ローン相談はここが安心!

  • ネット銀行2行の住宅ローンをまとめて比較・相談できる
  • 審査や金利タイプの不安も専門スタッフが対面でサポート
  • 借り換えやペアローンもシミュレーションで具体的に提案

詳細&相談予約はこちら

売買契約のポイント関連記事