- 公開日: 2026.07.07
- 不動産の売却について
マイホームを売却する理由とは?ランキングから学ぶ住宅ローンの教訓

マンションや一戸建ての購入を検討するにあたり、中古物件を中心に探されている方もいらっしゃるかと思います。
購入する方がいれば、当然売却される方もいることになります。
では、前の持ち主はなぜ売却しようと思ったのか、気になるところですよね。実は、売却理由を知ることは「これから買う人・借りる人」にとっても、将来のリスクに備えるヒントになります。
もっとも多かった売却理由は?
住宅情報サイトのHOME’S(現・LIFULL HOME’S)が2015年に発表した、住まいを売却した経験のある480名への調査によると、売却理由の上位は次のようになっています。
まず1位は「より良い住まいに住み替えるため」(42.3%)で、2位以下を大きく離してのトップでした。家族構成の変化や、住環境の好みが変わったことによるものが多いようです。
次に2位は「資金が必要となったため」(12.9%)。子どもの学費の増加や、債務が重荷になったといった内容が挙げられます。
以下、3位が「今が売り時だと考えたため(税制改正などから)」(9.4%)、4位が「勤め先の転勤のため」(7.9%)、5位が「住まいを相続した/することになったため」(7.5%)と続きます。
なお、この傾向は今も大きくは変わっていません。SUUMOが2025年に発表した売却検討者への調査でも「住む場所を変える」「より条件のよい住まいに移る」といった住み替え系の理由が上位に並びますが、近年は不動産価格の高止まりを受けて「売れるときに売る」「高いうちに売る」といった市況を意識した理由が上位に入るのが特徴的です(2025年時点)。
売却理由のトップ5を見て考えられる事とは?
ランキング1位だった「住み替え」の場合、実は一定の条件が伴うことになります。
まず、売却してもローンの残債が残らないか、残っても適切に処理できることです。ここで大切な用語を2つ、簡単に押さえておきましょう。
・残債(ざんさい)…住宅ローンのまだ返し終わっていない借入残高のこと。家を売るときは、原則として売却代金などで残債を完済し、抵当権を外す必要があります。
・オーバーローン…家の売却価格よりも残債のほうが多い状態のこと。購入時に諸費用まで含めて借り入れると起こりやすく、この状態では売却してもローンを完済できず、住み替えのハードルが一気に上がります。
また、住み替える方はある程度の期間もとの家に住んでいた方が多いため、年齢的に40代以上の方が中心と考えられます。すると、新たに組む住宅ローンの金額や返済年数を慎重に考えなければならないわけです。
一方、4位にランクされた「転勤」ですが、ひと昔前は「家を買うと、転勤になる」と言われた時代がありました。家を買うことは住宅ローンを組むことですから、早々には会社を辞められません。そんな事情を会社側が利用して転勤させる、と言われていたのです。
しかし、近年は単身赴任を避けたいと考える方が増えており、せっかく手にしたマイホームでも売却を選択されるケースがあるのでしょう。
購入を検討される方に最も注目して欲しいのは、ランキング2位の資金問題!
ひと口に資金問題といっても、マイナスの理由だけではないでしょう。
しかし大半は、先に述べたような「資金不足」や「債務超過」による売却が多いのが実情です。
子どもが小さいうちは負担にならなかった学費も、中学・高校に進学するとかなりの額になります。さらに、子どもの成長に伴い日常の生活費もかさむようになってきます。
住宅を購入するときは、将来に対して甘い想定になりがちです。順調に行けば問題ありませんが、そうでないときはローンの負担が重くのしかかってきます。
住宅ローンを組むにあたっては、現在の収入をピークと考え、できるだけ将来に負担を残さないような計画を立てる必要があります。
まとめ:競売のデータが教えてくれること
返済が行き詰まった住宅がたどり着く先のひとつが「競売(けいばい)」です。不動産競売流通協会の公表データによると、競売物件数はリーマンショック後の2009年に6万件超とピークを迎え、その後は年々減少して2023年には1万1,086件まで下がりました。ところが、2024年は1万1,415件と15年ぶりに増加へ転じています(2026年7月時点で確認できる公表値)。
件数自体はピーク時より大きく減ったものの、金利や物価の上昇など家計を取り巻く環境は変化しており、返済に行き詰まる世帯が再び増え始めている兆しともいえます。この動きを他人事と考えず、無理のない返済計画を組むことがなにより大切です。
また、将来の住み替えの可能性まで考えるなら、借入先選びの段階で「身軽さ」に注目しておくのも一つの方法です。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは保証料が0円で、一部繰上返済手数料も0円(1円から何度でも可能)なので、余裕のあるときにコツコツ残債を減らしておけば、いざ住み替えたいときにオーバーローンのリスクを下げやすくなります。こうした諸費用や繰上返済のしやすさも含めて、自分のライフプランに合った住宅ローンを選んでいきましょう。
※本記事の調査データ・競売件数は各調査時点のものです。最新の情報は各公表元・金融機関の公式サイトでご確認ください。

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