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リバースモーゲージとは?契約増加の背景とメリット・デメリットを紹介

自宅を担保にして老後資金を借りる「リバースモーゲージ」は、高齢化の進行を背景に契約が増えてきた融資商品です。大手都市銀行も取り扱うなど、かつてより身近なものになりつつあります。

この記事では、「リバースモーゲージ」とはどういった融資商品なのかという基本を説明したうえで、利用するときの注意点を解説します。なお、本記事で紹介する統計や各金融機関の取扱条件は、記載当時(おおむね2015〜2017年ごろ)の情報です。契約者数や融資条件・対象地域はその後変わっている場合があるため、最新の取扱・条件は各金融機関の公式サイトで必ずご確認ください。

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージとは、自宅を担保にして、その自宅に住み続けながら老後に必要な資金を銀行から借りる融資商品です。契約者の死後に担保とした自宅を売却し、借りたお金を一括で返済します。売却して残ったお金は、相続として遺族に返還されます。

「リバース」は英語で「逆」という意味で、「モーゲージ」は住宅などの不動産を担保にした貸付債権のことをいいます。

通常の住宅ローンは、住宅を購入する際に最初にまとまったお金を借り、その後毎月一定額を返済していきます。これに対しリバースモーゲージは、毎月(または一括で)少しずつ借り入れ、最後に自宅を売却して一括返済する仕組みです。お金の流れが通常のローンと「逆」になっていることが、その名の由来です。

東京スター銀行では契約者数が6000人を突破(当時)

リバースモーゲージは、もともと一部の自治体が始めた融資制度や、社会福祉協議会が低所得者(市区町村民税が非課税となる層)向けに行う「不動産担保型生活資金」がルーツです。近年は、年金などだけでは老後の生活資金が不足することへの懸念から、注目を集めるようになりました。

2015年4月15日付の日本経済新聞朝刊によると、「60歳以上のリタイア世帯の家計は平均で年71万円の赤字になっており、貯蓄を取り崩してしのいでいる。」とされています。老後の生活資金が不足しがちな実態が、リバースモーゲージの契約者数増加の背景にあるとみられます。

東京スター銀行によると、同行のリバースモーゲージの契約者は年々増加しており、2013年の契約者数3000人に対し、2016年にはその2倍となる6000人以上に増加したとしています(いずれも当時の同行発表による数値です)。

借りたお金は生活資金や住宅ローンの返済に

老後の生活資金について考えるイメージ

老後の生活資金を補う手段として有効なリバースモーゲージですが、実際に借りたお金の使い道について、ダイヤモンド社のマネー情報サイト「ダイヤモンド・ザイ」が2017年6月15日に公開した記事では、「生活資金の足しにしたり、老人ホームの入居一時金の支払いに充てるケースが多いが、最近は住宅ローンの残債の支払いに使う人も増えている。」とされています。

住宅を購入する際に住宅ローンを組んで返済している方は多いものの、近年は定年退職後にも住宅ローンが残り、返済が厳しくなるケースが増えています。退職金で一括返済しても手元資金が残らず、その後の生活資金の確保が難しくなることもあります。

そのため、リバースモーゲージで借りたお金を住宅ローンの返済に充てれば、退職金を手元に残しつつ、老後の生活資金として毎月お金を受け取れるため、資金面の不安を和らげられる場合があると言えそうです。

大手都市銀行3行も取り扱い(当時の例)

リバースモーゲージの需要が増えるなか、取り扱う金融機関も増加してきました。下記は、当時の大手都市銀行3行の取り扱い例です。融資条件は各金融機関・時期によって大きく異なり、その後変更されている場合があります。あらかじめ各金融機関の公式情報で最新の条件をご確認のうえ、問い合わせることをおすすめします。

■三井住友銀行(当時)

60歳以上を対象に、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県のほか、大阪府・京都府・兵庫県・愛知県内で、評価額が一定額以上の物件に対して融資を行うとされていました。

■みずほ銀行(当時)

55歳以上を対象に、1都3県で、土地の評価額が一定額以上の物件などを対象に融資を行うとされていました。

■三菱UFJ銀行(当時)

60〜80歳を対象に、1都3県で一定額以上の物件を対象に融資を行うとされていました。ただし使いみちはリフォームに限定されていました。

リバースモーゲージの注意点

リバースモーゲージの注意点のイメージ

老後の資金面で安心が得られそうなリバースモーゲージですが、注意点もあります。

リバースモーゲージを利用できる条件は対象地域が限定されていることが多く、ある程度人口が確保できる地域に限られている場合が多いのが実情です。そのため、地方などでは融資を受けられない可能性があります。また、対象物件も土地付きの一戸建てが中心で、マンションは対象としている金融機関が少ない傾向があります。

リバースモーゲージは自宅を死後に売却して一括返済する仕組みのため、相続できる資産が減ることになり、相続人の同意を得ておく必要があります。さらに、近年は医療技術の向上で予想以上に長生きし、存命中に融資枠を使い切ってしまうと、生存中に一括返済を求められる可能性がある点にも注意が必要です。

利用を検討する際は、上記の注意点を踏まえつつ、最新の取扱条件・対象地域・対象物件を各金融機関の公式サイトで確認し、ご家族ともよく相談したうえで判断するとよいでしょう。

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