- 公開日: 2026.09.03
- 不動産の売却について
不動産一括査定サイトの選び方|安心して住宅の査定を依頼する4つの確認点

住宅の売却を検討する場合、はじめに「いくらで売れるのか」を不動産会社にお願いして査定してもらう必要があります。従来は直接不動産会社に電話するなり店舗を訪れたりして査定をお願いするケースが多かったのですが、今ではインターネット(ネット)が普及したことで、気が向いたときにいつでも簡単に「不動産一括査定サイト」を利用して、売却前に査定を行うことができるようになりました。
ただし、不動産を対象とした一括査定サイトは多くのサイトが乱立しているのも事実で、はじめて利用する方にとっては、それぞれのサイトは何が違うのか、また、利用しても安全なのか、個人情報の漏洩の心配はないのかといった不安が出てきます。そこで今回は、ネットで住宅の査定を安心して行うためにも、不動産一括査定サイトを利用するうえで確認すべきポイントをお伝えいたします。
不動産一括査定サイトの運営業者を確認する
住宅を売却するにあたり、ネットで査定を行う場合、はじめに不動産一括査定サイトを提供している運営業者を確認します。
ネットを使うことで一括で査定を依頼できることから、多くの不動産会社を回らなくても査定が完了するというメリットがありますが、運営業者の実態がよくわからず、一括査定と言いながら単純な広告目的のサイトであったというケースも存在します。
そのため、運営事業者がきちんと存在していることを確認し、単純に不動産会社との査定をネットで仲介しているだけではなく、何かあったときにきちんとサポートをしてくれるのかも確認しておく必要があります。
具体的には、サイトの「運営会社」ページで会社名・所在地・代表者・問い合わせ窓口が明記されているかを見てください。これらが見当たらないサイトは、それだけで候補から外して構いません。
また、あとで紹介される不動産会社についても、宅地建物取引業の免許を受けた業者かどうかは自分で確認できます。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」では、免許番号・商号・所在地・免許の有効期間などを誰でも検索できますので、気になる会社があれば照会してみましょう。
不動産一括査定サイトが登録している不動産会社の件数

不動産一括査定サイトを利用するにあたり、事前に、そのサイトに登録している不動産会社の件数を確認しておきます。
一括査定サイトを利用して査定をしてもらう目的は、複数の不動産会社から見積もりをもらい、比べることにあります。そのため、ご自身が居住しているエリアを担当している不動産会社が複数あることが重要になります。
目安として、ご自身が居住しているエリアに対応した不動産会社が少なくとも5社以上表示されることを確認しておくと良いでしょう。
もちろん、居住エリアによっては、対応している不動産会社が少ないケースもあるかと思います。その場合は、地元の不動産会社を直接訪れて相談するなど、窓口と併用して活用することをおすすめします。
地方などであれば、地元の情報については一括査定サイトに登録されている大手よりも詳しく知っていることも多いため、売却時も親身になって対応してくれる不動産会社と出会える可能性が高まります。
不動産一括査定サイトの登録基準は明確であるか
不動産一括査定サイトを利用するにあたり、登録されている不動産会社の件数は多いに越したことはありませんが、それ以上に、登録されている不動産会社がきちんと営業活動を行ってくれるところのみであることが重要となります。
登録している不動産会社が多くても、一括査定サイトが広告料を稼ぐ目的でむやみやたらに多くの会社を登録していると、実際に査定を依頼したあとで営業がしつこいなど、あまり評判のよろしくない不動産会社が含まれていることもあります。
そのため、不動産一括査定サイトが加盟審査を行っているなど、明確な登録基準を設けている査定サイトであることも確認しておくことが重要です。あわせて、問題があった会社を登録から外す仕組み(退会・除名の基準)があるかまで書かれていれば、より安心できます。
住宅を売却することは、生きている間に何度もあるものではありませんので、信頼できる不動産会社と出会えるよう、しっかりとサポートしてくれる不動産一括査定サイトを利用することが望ましいと言えます。
通信が暗号化されているか確認する(鍵マークの見方は変わりました)

住宅を売却するうえで、利用したい不動産一括査定サイトの通信が暗号化されているかを、個人情報を入力して送信する前に確認しておきます。
暗号化(SSL/TLS)とは、ウェブサイト上で入力した情報を保護し、送信の途中で第三者に盗み見られたり改ざんされたりしないようにする仕組みのことです。確認の仕方は簡単で、ブラウザのアドレス欄に表示されているURLが「https://」で始まっているかを見るだけです。「http://」のみのサイトは暗号化されておらず、入力した個人情報が漏洩してしまう危険性もありますので、利用を控えることをおすすめします。
ここでひとつ注意していただきたい変更点があります。以前は「アドレス欄の鍵マークを探しましょう」と説明されることが多かったのですが、Google Chromeでは2023年9月公開のバージョン117以降、この鍵マークが「調整(tune)アイコン」に置き換えられました。鍵マークが見当たらないからといって危険なサイトというわけではありません。
そして、より大切なのはこちらです。鍵マーク(や現在のアイコン)が示すのは「通信が暗号化されていること」だけで、「そのサイトの運営者が信頼できること」を保証するものではありません。現在はフィッシングサイトの多くもhttps化されており、Google自身がこの誤解を理由にアイコンを変更しています。
つまり、暗号化の確認は最低限の入口にすぎず、そのうえで運営会社の実在(m01)や登録基準(m03)を確かめる、という二段構えで見ていただくのが安全です。
個人情報の扱いと、連絡方法を選べるかを確認する
一括査定サイトの申し込みフォームには、氏名・住所・電話番号・メールアドレスといった個人情報を入力します。送信前に、次の2点を確認しておきましょう。
・プライバシーポリシーに「誰に、何のために提供されるのか」が書かれているか。一括査定は仕組み上、入力内容が複数の不動産会社に共有されます。提供先の範囲が明示されているかを見てください。
・連絡方法や連絡希望時間を選べるか。「メールでの連絡を希望」「日中は電話不可」といった希望を備考欄に書けるサイトであれば、いきなり複数社から電話が来て困る、という事態を減らせます。
なお、査定を依頼したあとで他社をお断りする連絡は、遠慮しなくて大丈夫です。「他社に決めました」と一言伝えればよく、これは売主として当然のやりとりです。
「机上査定」と「訪問査定」の違いを知っておく
査定と一口に言っても、実は2種類あります。言葉だけでも知っておくと、申し込み画面で迷わずに済みます。
| 種類 | どんな査定か | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 机上査定(簡易査定) | 立地・面積・築年数・周辺の取引事例などの資料から概算を出す。訪問なしで、比較的短期間で結果が出る | まずおおまかな相場を知りたい段階。一括査定サイトで最初に届くのは多くがこちら |
| 訪問査定(詳細査定) | 担当者が実際に建物や敷地を見て、日当たり・傷み具合・境界・設備の状態などを踏まえて査定する | 売却の意思が固まり、具体的な売り出し価格を決める段階 |
机上査定の金額だけで売却の可否を決めないようにしてください。建物の状態は現地を見なければわかりませんし、実際の売り出し価格は訪問査定を経て決めることになります。
査定額は「必ずその値段で売れる価格」ではない
一括査定を使うと、複数社から異なる金額が提示されます。ここでいちばん気をつけたいのが、査定額は各社の見立てであって、その金額での売却を約束するものではないという点です。
そのため、いちばん高い査定額を出した会社が、いちばん高く売ってくれる会社とは限りません。金額だけで選ばず、「なぜその金額になるのか」を根拠(近隣の取引事例・成約までの想定期間・販売方法)とセットで説明してくれるかを比べてください。根拠を示せる担当者かどうかは、その後の売却活動の進め方にそのまま表れます。
自分でも相場感をつかんでおくと、説明の妥当性を判断しやすくなります。国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、実際の不動産の取引価格や地価公示などを地図から無料で調べられます(2024年4月から運用開始)。エリアと種類、時期を指定して検索できるので、査定を依頼する前に一度のぞいておくとよいでしょう。
住宅ローンが残っている家を売るときの注意点
住み替えなどで売却を検討する方の多くは、まだ住宅ローンの返済が残っている状態だと思います。この場合、査定と並行して確認しておきたいことがあります。
まず前提として、家を売って引き渡すには、原則として住宅ローンを完済し、金融機関が設定している抵当権を抹消する必要があります。抵当権とは、返済が滞ったときに金融機関がその不動産を担保として扱えるようにしておく権利のことです。
そこで、次の順番で確認してみてください。
1. ローンの残高を確認する。毎年送られてくる残高証明書や返済予定表、金融機関のアプリ・ネットバンキングで確認できます。
2. 査定額と残高を比べる。査定額のほうが残高より多ければ(アンダーローン)、売却代金で完済できる見込みが立ちます。逆に残高のほうが多い場合(オーバーローン)は、不足分を自己資金で埋めるか、住み替え先のローンに上乗せできる商品(住み替えローン)を検討するなど、別の手立てが必要になります。
3. 諸費用も差し引いて考える。売却には仲介手数料や登記費用、印紙税などがかかります。「査定額=手元に残るお金」ではない点に注意してください。
4. 繰上返済(完済)の手続きと手数料を金融機関に確認する。取り扱いは金融機関によって異なります。
なお、住み替えでは売却と購入の順番も悩みどころです。先に売る(売り先行)と資金計画は立てやすくなりますが仮住まいが必要になることがあり、先に買う(買い先行)と住まいには困りませんが二重の負担が生じる期間が出てきます。どちらが良いかはご家庭の事情によりますので、査定の段階から不動産会社と金融機関の双方に相談しておくと安心です。
よくある質問
Q. 一括査定を申し込むと、必ず売らないといけませんか?
いいえ。査定はあくまで見立てを聞く段階で、売却を約束するものではありません。実際に売却活動が始まるのは、不動産会社と媒介契約を結んでからです。「今は相場を知りたいだけ」と最初に伝えておけば、話が進みすぎることも防げます。
Q. 査定は無料ですか?
不動産会社が売却の相談として行う査定は、無料としているところが一般的です。ただし、相続や離婚の協議などで用いる不動産鑑定士による鑑定評価は別のもので、こちらは有料です。目的が違うので混同しないようにしましょう。
Q. 何社くらいに依頼すればいいですか?
比較のためには複数社が必要ですが、多すぎると連絡の対応だけで疲れてしまいます。まずは3〜5社程度から始め、対応の丁寧さや説明の根拠で絞り込んでいくのが現実的です。
Q. 住宅ローンの返済中でも査定を申し込めますか?
はい、申し込めます。むしろ残高と査定額を早めに突き合わせておくことが、住み替えの計画づくりの第一歩になります。金融機関に売却を伝えるのは、売り出し価格や引き渡し時期の見通しが立ってからでも遅くありません。
まとめ
不動産一括査定サイトは、複数の不動産会社の見立てを短時間で集められる便利な仕組みです。安心して使うために、①運営会社の実在とサポート体制 ②自分のエリアに対応した会社の数 ③加盟の登録基準 ④通信の暗号化と個人情報の提供先の4点を、申し込む前に確認しておきましょう。
そして、集まった査定額は金額の高さではなく、その根拠で比べること。住宅ローンが残っている場合は、残高と諸費用まで含めて手元にいくら残るのかを早めに把握しておくと、住み替えの計画がぐっと立てやすくなります。
住み替え先の住宅ローンを検討する段階になったら、金利だけでなく諸費用や団体信用生命保険(団信)の内容まで含めて比べてみてください。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは、保証料と一部繰上返済手数料が0円で、一般団信のほか全疾病保障付団信も金利の上乗せなしで利用できるなど、費用の内訳がわかりやすい商品設計になっており、初めて比較する方にも検討しやすい選択肢の一つです(事務手数料は借入金額の2.20%(税込)の定率型)。条件は変わることがありますので、最新の内容は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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