- 公開日: 2026.08.04
- 住宅ローンの注意点
住宅ローン減税とは?控除率0.7%と最新の要件をやさしく解説

住宅ローン減税とは、簡単に申し上げると年末における住宅ローン残高の0.7%を、所得税(引ききれない分は一部、翌年度の住民税)から控除してもらえるという制度です。正式には「住宅借入金等特別控除」といい、控除を受けられる期間は住宅の種類や省エネ性能によって最長13年間となっています。
サラリーマンの場合は、所得税は給与から源泉徴収されていますので、確定申告を行って、すでに納入済みとなっている所得税額から返還されるということになります。最初の年は必ずご自身で確定申告が必要で、給与所得者の方は2年目以降、年末調整で控除を受けられます。
なお、この制度は令和8年度税制改正で5年間延長され、入居日が令和8年(2026年)1月1日から令和12年(2030年)12月31日までの方が対象になりました(国土交通省)。以下、2026年8月時点の内容でご説明します。
住宅ローン減税の対象となるには条件がある
住宅ローン減税には、いくつかの「枠」と「条件」が設定されています。
まず、年末の時点でのローン残高の上限(借入限度額)です。これは住み始めた年の税制が適用されるので、購入した年によって控除される最大金額は異なってきます。しかも現在は、住宅の省エネ性能と、世帯の状況(子育て世帯かどうか)によって金額が細かく分かれています。
たとえば、令和8年に既存住宅(中古)の認定長期優良住宅を取得した場合の借入限度額は3,500万円、子育て世帯(19歳未満の扶養親族がいる方)・若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが40歳未満)であれば4,500万円で、控除期間は13年間です(国土交通省)。省エネ性能を満たさない「その他住宅」は限度額も控除期間も小さくなりますので、ご自身が買う住宅がどの区分にあたるのかは、必ず国土交通省の適用要件確認チャートでご確認ください。
そして忘れてはいけないのが、還付される所得税額は、その年に納めた税額が上限だということ。納税額より控除額のほうが大きく、引ききれなかった場合には、翌年度の住民税からも一定の上限まで控除を受けられる措置があります(上限額は入居した年によって異なりますので、お住まいの市区町村の案内をご確認ください)。
主な要件は次のとおりです。
| 要件 | 内容 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 入居の時期 | 引き渡し・工事完了から6ヶ月以内に入居し、その年の12月31日まで住み続けること | 単身赴任などで住まなくなると対象外になることも |
| 所得 | 合計所得金額が2,000万円以下であること | 年収ではなく「合計所得金額」で判定 |
| 返済期間 | 借入金の償還期間が10年以上であること | 繰上返済で10年を切ると対象外に(後述) |
| 床面積 | 登記簿上40㎡以上(合計所得金額が1,000万円超の方、子育て世帯等の上乗せ措置を使う方は50㎡以上) | マンションは登記簿の専有面積で判定。広告の表示と違うことがある |
| 用途 | 主に自分が住む家であること。店舗等併用なら床面積の1/2以上が居住用 | セカンドハウス・投資用は対象外 |
| 取得の相手 | 生計を一にする親族など特別な関係の方からの取得・贈与による取得でないこと | 親から買う場合は要注意 |
住宅ローン減税は経済情勢により変動する
住宅ローン減税は、その時点の経済政策など情勢によって見直され、たびたび改正されるものです。控除率や控除期間も、かつての「残高の1%を10年間」から現在の「0.7%を最長13年間」へと変わってきました。数年前の記事や、ご家族が家を買ったときの話がそのまま当てはまるとは限らない、ということですね。
直近では、令和8年度税制改正で次の見直しが行われています(国土交通省)。
- 適用期限を5年間延長(入居日が令和8年1月1日から令和12年12月31日まで)
- 省エネ性能の高い既存住宅(中古)について、借入限度額の引き上げ・子育て世帯や若者夫婦世帯への上乗せ・控除期間の13年への拡充
- 床面積要件を新築・既存ともに40㎡以上に緩和(合計所得金額1,000万円超の方、子育て世帯等への上乗せ措置を使う方は50㎡以上)
- 建築確認が令和10年以降の「省エネ基準適合住宅」は適用対象外(登記簿上の建築日が令和10年6月30日までは対象)
- 入居日が令和10年以降の場合、土砂災害特別警戒区域などいわゆる災害レッドゾーンの新築住宅は適用対象外(建替え・既存住宅・リフォームは対象)
そしてもう一つ、意外な落とし穴が「返済期間10年以上の住宅ローンであること」という要件です。住宅ローン控除の適用期間中に繰上返済をして、トータルの返済期間が10年を切ってしまう場合は、その時点から控除の対象外となってしまいますので注意が必要です。「早く返したほうが得」と思って期間短縮型の繰上返済を重ねた結果、減税が受けられなくなった——これは実際によくある話です。繰上返済のタイミングは、控除の残り期間と見比べて決めましょう。
住宅ローン減税は住宅の種類により条件が異なる
そのほか、住宅の種類別に条件が異なります。新築一戸建て・マンション、中古一戸建て・マンションかによってさまざまな条件が設定されており、リフォーム(増改築)の場合でも一定条件を満たせば控除の対象となります。
かつて最も注意が必要だったのはマンションを購入した場合の床面積でした。「登記簿の床面積が50㎡未満だと一切対象外」という時代が長く、3DK・2LDKくらいの間取りでも、極端な場合は49.5㎡といったことがあったのです。現在は40㎡以上に緩和されていますが、合計所得金額が1,000万円を超える方などは引き続き50㎡以上が必要です。販売価格が安く設定されている物件はこのようなケースもありますので、購入を検討される方は広告の表示ではなく登記簿上の面積を必ずチェックしましょう(マンションは共用部分を含まない専有部分の面積で判定します)。
中古住宅では、もう一つ大切な条件があります。1982年(昭和57年)1月1日以前に建築された住宅の場合は、耐震基準適合証明書・建設住宅性能評価書の写し・既存住宅売買瑕疵担保責任保険の付保証明書のうちいずれか1つを用意して、現行の耐震基準を満たすことを証明する必要があります。逆にいえば、1982年1月1日以後に建築された住宅なら、この証明書は不要ということですね。
ほかの税制と組み合わせられる? 併用の可否も要チェック
住まいの買い替えをする方がとくに注意したいのが、ほかの特例との併用です。国土交通省は、住宅ローン減税との併用可否を次のように整理しています。
■ 併用できるもの
居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除/特定の居住用財産の譲渡損失の繰越控除/リフォーム促進税制(増改築に係る住宅ローン減税の場合は所得税控除との併用は不可)/住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
■ 併用できないもの
認定住宅等新築等特別税額控除(投資型減税)/居住用財産の譲渡所得の特別控除(いわゆる3,000万円特別控除)/居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例
つまり、今の家を売って利益が出たときの「3,000万円特別控除」と、新居の住宅ローン減税は同時には使えません。どちらが得かは、売却益の大きさとローン残高しだいで変わります。買い替えを予定している方は、契約を進める前に税務署や税理士に相談しておくと安心です。
住宅ローン減税についてよくある質問
Q. いつ、どこで手続きをするのですか?
A. 入居した年の翌年に、お住まいの地域を所管する税務署へ確定申告をします。給与所得者の方は、2年目以降は年末調整で手続きできます。
Q. 途中で転勤になったらどうなりますか?
A. 本人が住まなくなった年は控除を受けられません。ただし、一定の手続きを行えば、戻ってきた年から残りの期間について再び適用を受けられる場合があります。詳しくは税務署にご確認ください。
Q. 夫婦でペアローンを組んだ場合は?
A. それぞれが自分の借入分について要件を満たせば、それぞれ控除を受けられます。ただし床面積などの判定は、共有持分ではなく建物全体(マンションは専有部分全体)で行います。
Q. 借り換えをしたら控除は続きますか?
A. 借り換え後のローンが当初の住宅ローンを返済するためのもので、返済期間10年以上などの要件を満たしていれば、引き続き対象になります。控除できる残高の計算方法が変わる場合がありますので、金融機関と税務署に確認しましょう。
まとめ
住宅ローン減税は、要件を満たさない限り対象にならない制度です。しかも、その要件は数年ごとに見直されます。「先輩に聞いた話」「ネットで読んだ数年前の記事」ではなく、自分が入居する年の制度を、国土交通省・国税庁の公式情報で確認する——これが遠回りのようでいちばん確実です。
借入先を選ぶときは、金利だけでなく繰上返済のしやすさもあわせて見ておくと、控除期間との兼ね合いを考えた返済計画が立てやすくなります。たとえばSBI新生銀行は、一部繰上返済の手数料が0円で、金額の制約も小さいため、控除の状況に合わせて返済ペースを調整しやすいのが特徴です。金利・諸費用・団信とあわせて、比較のときの視点に加えてみてください。
※税制は毎年見直されます。借入限度額・控除期間・適用要件の最新の内容は、必ず国土交通省「住宅ローン減税」および国税庁の公式情報でご確認ください。金融機関の商品内容・手数料についても各金融機関の公式サイトでご確認ください。

イオン銀行は、ネット申込と店頭相談の両方が可能なハイブリッド型!
金利以外のお得なサービスも充実しているため、生活費の節約もできます。
イオン銀行住宅ローンはここがお得!
- 疾病保障付住宅ローンは2つの特約付きでさらに安心
- 保証料0円!負担になる諸費用を大幅節約
- 一部繰上げ返済手数料0円!借り入れ後もお得に返済
住宅ローンの注意点関連記事
-
同じ物件ばかり紹介されるのはなぜ?提案力で不動産会社を選ぶ基準
- 2026.08.04
- 1776view
-
手付金を払う前に確認|売買契約書・ローン特約のチェックポイント
- 2026.08.04
- 1785view
-
住宅ローンはいつから考える?物件探しの前に決めたい予算と資金計画
- 2026.08.04
- 1781view
-
中古マンションの住宅ローン控除|築25年要件は廃止・最新の条件を解説
- 2026.08.04
- 1786view
-
長野県信用組合(けんしんBANK)の住宅ローン|金利・団信をやさしく解説
- 2026.08.04
- 1790view
-
- 2026.08.04
- 1793view











