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住宅購入で見落としがちな費用|資金計画に載らないお金と入居後の税金

マイホーム購入の資金計画では、毎月の返済額とあわせて諸費用の計算も行います。

登記費用や火災保険料、ローン保証料など、総額で百数十万円、多い場合は300万円以上かかることもあります。

その諸費用ですが、たしかに「購入手続きにかかるお金」は網羅していても、購入と同時に、あるいは入居してから必ず発生するお金のすべてを網羅しているとは限りません。ここでは、資金計画書に載りにくい「見えなかった費用」を順番に確認していきましょう。

なぜ資金計画書に載らない費用が出てくるの?

不動産会社が作ってくれる資金計画書は、基本的に「その物件を買って、住宅ローンが実行されるまで」に必要なお金をまとめたものです。仲介手数料や登記費用、ローンの事務手数料など、契約・決済の場で動くお金が中心になります。

一方で、家具や引越しのように金額が人によってまったく違う費用や、不動産取得税のように入居してしばらく経ってから請求が来る費用は、資金計画書の外に置かれがちです。「載っていない=かからない」ではない、と考えておくと安心です。

購入したら必ず掛かる費用

新居に移れば、多少なりとも家財道具を買うことになるでしょう。旧宅から持ち込むものもあるでしょうから、家具類については割愛しますが、意外に気付かない家財として、網戸とカーテンレールがあります。

両方とも窓の数やサイズによって購入するものが異なります。あらかじめ値段をチェックしたり見積りを取るなどして、予算に組み込んでおく必要があります。カーテン本体も、窓が多い家ほど合計金額が膨らみやすい項目です。

また、照明器具も同様です。廊下やトイレなどは埋め込み式になっていることが多いので、おもに必要となる箇所はリビングや居室になるでしょう。エアコン、テレビアンテナ、表札・ポストなども、新築では「後から自分で用意するもの」に含まれることがあります。どこまでが物件価格に含まれているのかを、契約前に一覧で確認しておきましょう。

儀式、マナーに関する費用

「儀式」に関する費用としては、一戸建ての新築では、地鎮祭や上棟式(建前とも言う)というお祓いの儀式を行う事が多く、地鎮祭では神主さんに支払う「初穂料」という費用が一般に2〜3万円程度かかり、他に御神酒が必要になります。

また、上棟式では工事監督に「ご祝儀」を3〜10万円渡し、御神酒や洗米、料理、折詰などを振舞います。

一方、建売や中古住宅のような完成済の住宅を購入する場合は、「火入れ式」というお祓いの儀式があり、ここでも2〜3万円程度の初穂料がかかり、御神酒を用意します。

あと、忘れてはならないのが近隣挨拶のための粗品代です。新居に隣接するお宅やお向かい、町内会長さんや班長さんに、ミニギフトやタオルセットなどを渡します。

初穂料、ご祝儀、振舞い費用、粗品代はそれぞれが大きな費用ではありませんが、積み重ねれば数万〜十数万円にはなりますので、あらかじめ費用として見ておく必要があるでしょう。これらの慣習や相場は地域差が大きいので、施工会社や地元の不動産会社に「このあたりではどうしていますか」と聞いてみるのが確実です。

掛かる費用は新居だけではない!

新居に引越すということは、それまで住んでいたところを出るということです。

もしそれが賃貸アパートであれば、退去時のハウスクリーニング代や、契約内容によっては鍵交換費用などが必要になってきます。

また、その部屋に掛けていた借家人賠償責任保険(火災保険)の中途解約による返戻金が戻ってくる場合がありますので、確認しておきましょう。

さらに見落としやすいのが、引越し費用そのものと、旧居と新居の家賃・ローンが重なる期間です。決済日と退去日がずれると、家賃を日割りで数週間ぶん多く払うことになります。引越し料金は繁忙期(3〜4月)に上がりやすいので、時期が選べるなら費用差も見ておきましょう。

入居後に「あとから」やってくる費用

引き渡しが終わって一段落した頃に届くのが、税金の通知です。ここを見込んでいないと、貯金が思ったより減っていて慌てることになります。

不動産取得税は、土地や建物を取得したときに一度だけかかる都道府県税で、納税通知書は取得から数か月ほど経ってから届くのが一般的です。税率は本則4%ですが、住宅と土地は3%に軽減されています(適用期限は令和9年〈2027年〉3月31日までの取得)。あわせて、宅地は課税標準が評価額の2分の1になり、要件を満たす新築住宅は課税標準から1,200万円が控除されるため、結果的に税額が0円になるケースも少なくありません。ただし軽減を受けるために申告が必要な自治体もあるので、都道府県税事務所の案内を確認してください(国土交通省「不動産取得税に係る特例措置」)。

固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者にかかる市町村税で、購入の翌年度から納税通知書が届きます。年の途中で引き渡しを受けた場合は、売主との間でその年ぶんを日割り精算するのが一般的です。新築住宅には一定期間、税額が2分の1に減額される措置もありますが、適用期限や床面積の要件は改正されることがあるため、最新の取り扱いはお住まいの市区町村でご確認ください。

火災保険料も、いまは「入居時に払って終わり」ではありません。2022年10月以降、火災保険の契約期間は最長5年に短縮されており(それ以前は最長10年)、以後は数年ごとに更新料がかかります。保険料の水準も改定されているため、更新時に上がる前提で家計に織り込んでおくと安心です。

このほか、マンションなら管理費・修繕積立金(将来の値上げも想定しておきましょう)、一戸建てなら外壁や屋根の修繕にそなえた自主的な積立が、住み始めてからの固定費として続きます。

見落としやすい費用 見るポイント 備考
網戸・カーテンレール・カーテン 窓の数とサイズ 物件価格に含まれるか要確認
照明器具・エアコン 設置が必要な部屋数 リビング・居室が中心
地鎮祭・上棟式・火入れ式 初穂料・ご祝儀・御神酒 地域差が大きい
近隣挨拶の粗品代 配る軒数 合計で数万円になることも
旧居の退去費用 クリーニング代・鍵交換 保険の返戻金も確認
引越し費用・二重の家賃 決済日と退去日のずれ 3〜4月は料金が上がりやすい
不動産取得税 数か月後に通知書が届く 軽減措置で0円になる場合も
固定資産税・都市計画税 翌年度から毎年 引き渡し年は日割り精算
火災保険の更新 契約期間は最長5年 更新時に保険料が上がることも
管理費・修繕積立金/修繕費 毎月または将来の積立 値上げも想定しておく

よくある質問

Q. 見えない費用は、ぜんぶでいくらくらい見ておけばいいですか?

窓の数、儀式を行うかどうか、旧居が賃貸か持ち家かで大きく変わるため、「一律いくら」とは言えません。だからこそ、後述するスケジュール表で自分のケースの合計を出すことが近道です。金額が読めない項目は、少し多めに見積もっておくと安全です。

Q. 諸費用も住宅ローンで借りられますか?

金融機関によっては、登記費用や税金などの諸費用を借入金額に含められます(たとえばSBI新生銀行は、住宅取得に伴う諸費用を借入金額に含めて借り入れできると公式に案内しています)。ただし取り扱いや上限は金融機関ごとに異なり、借入額が増えれば総返済額も増えます。「借りられる=負担が消える」ではない点は押さえておきましょう。

Q. 不動産取得税の通知が来ません。忘れられているのでしょうか?

不動産取得税は取得から数か月ほど遅れて通知されるのが一般的で、軽減措置によって税額が0円になった場合は通知自体が届かないこともあります。心配なときは、物件所在地の都道府県税事務所に確認してください。忘れた頃に届く税金だと思って、資金は残しておきましょう。

Q. 火災保険は長く契約したほうがおトクでは?

長期の一括払いは1年あたりの保険料が割安になりますが、2022年10月以降は契約期間の上限が5年になっています。かつての10年一括はできないため、「一度払えばしばらく安心」という前提で資金計画を組まないようにしましょう。

まとめ

資金計画に反映されない費用を前もってチェックする方法のひとつとして、Excelなどを利用した購入スケジュール表の作成をお勧めします。

契約やローン手続きなどの各行事ごとに、掛かる費用や必要なものを書き込むようにし、それぞれの小計と全体合計を分かるようにしておけば、どの時点でいくら必要になるのか、全体でいくら掛かるのかが分かります。入居後の不動産取得税・固定資産税・火災保険の更新まで行を作っておくと、より現実に近い計画になります。

また、住宅ローン選びの段階では、金利だけでなく諸費用の見通しの立てやすさもチェックポイントです。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは、事務手数料が借入金額×2.20%(税込)の定率型で、保証料は原則0円、一部繰上返済手数料も0円とされており、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しています。費用の内訳がシンプルな商品は、初めての方でも総額を把握しやすいという利点があります。

不動産会社から渡された資金計画をベースにして、自分が分かりやすい形式で作ってみてください。手数料や税制の詳細は改定されることがあるため、最新の内容は各金融機関・自治体の公式サイトでご確認ください

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