- 公開日: 2026.07.22
- 中古物件の購入
中古住宅の購入+リフォームで使える減税制度をやさしく解説【2026年版】

中古のマンションや一戸建てを買って、そのままリフォームやリノベーションもしたい――そんなとき、「リフォーム分でも税金が戻る制度があるって聞いたけれど、どういう仕組み?」と迷う方はとても多いです。実は、物件の購入に使う「住宅ローン控除」と、リフォームに使う「リフォーム促進税制」は別の制度で、支払い方(ローンか現金か)や工事の内容によって、使える制度や組み合わせのルールが変わってきます。
この記事では、はじめて中古+リフォームを検討する方に向けて、2026年(令和8年)時点の最新の制度を、できるだけかみ砕いて整理します。まずは「2つの制度がある」というところから、ゆっくり見ていきましょう。
まず知っておきたい「2つの減税制度」
中古住宅を買ってリフォームするとき、関係してくる所得税の減税は大きく分けて次の2つです。名前が似ていて混乱しやすいので、最初に役割を分けて覚えておくと安心です。
| 制度の名前 | 何に対する減税か | ポイント |
|---|---|---|
| 住宅ローン控除 (住宅借入金等特別控除) |
住宅ローンを使って住まいを取得・増改築したとき | 年末のローン残高の0.7%を、所得税・住民税から一定期間控除 |
| リフォーム促進税制 (住宅特定改修特別税額控除など) |
耐震・省エネなど一定のリフォーム工事をしたとき | ローンの有無を問わず、工事費に応じた金額を所得税から控除(現金払いでもOK) |
「ローンを組んだかどうか」で使える制度が変わるのが、ここでのいちばんのポイントです。順番に中身を見ていきましょう。
1.住宅ローン控除(2026年入居の場合)
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームを取得した人が、毎年末のローン残高の0.7%を、その年の所得税(引ききれない分は一部住民税)から差し引ける制度です。
以前は「残高の1%を10年間」というルールでしたが、2022年(令和4年)の改正で控除率は0.7%に変わっています。古い記事や情報のままだと数字を間違えやすいので注意してください。
中古住宅(既存住宅)の場合、控除期間と借入限度額は住まいの省エネ性能などで変わります。2026年(令和8年)入居分からは中古住宅への優遇が拡充され、次のようになりました。
- 認定住宅・ZEH水準・省エネ基準適合住宅…控除期間が10年から13年に延長。借入限度額も引き上げ(子育て世帯・若者夫婦世帯はさらに上乗せ)。
- 上記に当てはまらない「その他の住宅」…借入限度額2,000万円・控除期間10年。
※控除の対象になるには、床面積や築年数(原則、現行の耐震基準に適合していること)などの要件もあります。制度は毎年のように見直されるため、ご自身のケースの限度額や要件は、必ず国土交通省・国税庁の最新情報でご確認ください。
2.リフォーム促進税制(リフォーム分の減税)
耐震・バリアフリー・省エネといった一定のリフォームには、住宅ローン控除とは別の「リフォーム促進税制」という所得税の減税があります。対象になるのは、おもに次の工事です。
- 耐震改修
- バリアフリー改修
- 省エネ改修
- 同居対応(三世代同居)改修
- 長期優良住宅化改修
- 子育て対応改修
大切なのは、この制度はローンの利用があってもなくても使えるという点です。「現金で払ったときだけ」というものではなく、現金払いでもローン利用でも、要件を満たせば工事費に応じた金額が所得税から控除されます(古い解説では「投資型は現金払いが条件」と書かれていることがありますが、現在はローン利用でも対象です)。
いちばん迷う「併用できる?」の答え
「購入分は住宅ローン控除、リフォーム分はリフォーム促進税制で、両方まとめて戻ってくるの?」というのが、多くの方がいちばん知りたいところだと思います。ここは間違えやすいので、はっきり押さえておきましょう。
原則として、リフォーム促進税制(所得税の税額控除)と住宅ローン減税(増改築分)は、同じ年に一緒には使えません(どちらかを選ぶ形になります)。ただし例外があり、耐震改修だけは住宅ローン控除との併用が可能です(国土交通省の案内でも、耐震改修に限って住宅ローン減税と併用できると明記されています)。
つまり、「耐震工事を含む一連のリフォーム」であれば、耐震部分にはリフォーム促進税制、それ以外には住宅ローン控除、といった使い分けができる場合があります。一方で、省エネ・バリアフリーなどのリフォーム減税と住宅ローン控除は、原則どちらか有利な方を選ぶことになります。
どちらが得になるかは、工事の内容・金額・ローン残高・ご自身の所得税額などで変わります。判断に迷うときは、お近くの税務署や国税庁の相談窓口、税理士に確認するのがいちばん確実です。
ケース別に整理すると
中古購入とリフォームの「お金の組み方」は、おおまかに次の3パターンに分けられます。それぞれ、どの制度が関係してくるかを見てみましょう。
ケース1:物件は住宅ローン、リフォームは現金で支払う
物件購入分は住宅ローン控除の対象になります。リフォーム分は、耐震・省エネなどの要件を満たせばリフォーム促進税制の対象です。ただし前述のとおり、両方をそのまま二重に受けられるとは限らず、耐震改修以外は住宅ローン控除との選択適用になる点に注意しましょう。
ケース2:物件ローンとリフォームローンを別々に組む
10年以上の返済期間があるなど一定の要件を満たすリフォームローンなら、リフォーム分も住宅ローン控除(増改築)の対象になり得ます。なお、リフォームローンには銀行が扱うもの(返済期間15年程度・限度額500万円ほど)や、信販会社が扱うもの(返済期間10年程度・限度額300万円ほど)などがあり、金利や期間はさまざまです。
ケース3:購入とリフォームのローンを一本化する
最近は、中古購入資金とリフォーム資金をまとめて借りられる「一本化ローン(リノベーション向けローン)」を扱う金融機関が増えています。まとめて借りると手続きがシンプルで、金利も一本の住宅ローンとして扱われることが多いのがメリットです。この場合も、住宅ローン控除の対象になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 住宅ローン控除は「1%」ではないのですか?
以前は残高の1%でしたが、2022年(令和4年)の改正で控除率は0.7%になっています。10年前後の古い記事では1%と書かれていることがあるので、ご注意ください。
Q. 中古マンションでも住宅ローン控除は受けられますか?
床面積や築年数(原則、現行の耐震基準に適合していること)などの要件を満たせば受けられます。省エネ性能の高い中古住宅は2026年入居分から控除期間が13年に延びるなど、優遇が広がっています。
Q. リフォーム分でも税金は戻りますか?
耐震・省エネ・バリアフリーなど一定の工事であれば、リフォーム促進税制で所得税が戻る可能性があります。現金払いでもローン利用でも対象になり得ますが、住宅ローン控除との併用は原則できない(耐震のみ例外)点に注意しましょう。
Q. 自分のケースでいくら戻るか知りたいときは?
控除額は住まいの性能・世帯・所得税額などで大きく変わります。国税庁の確定申告書等作成コーナーで試算できるほか、税務署や税理士に相談すると、ご自身の条件に合った金額を確認できます。
まとめ
中古住宅の購入+リフォームでは、「購入分の住宅ローン控除」と「リフォーム分のリフォーム促進税制」という2つの制度が関係します。ポイントを整理すると次のとおりです。
- 住宅ローン控除は、年末残高の0.7%を一定期間控除(中古の省エネ住宅などは2026年から控除期間13年に拡充)。
- リフォーム促進税制は、耐震・省エネなど一定の工事が対象で、現金でもローンでも使える。
- 両者は原則併用できず、耐震改修だけが住宅ローン控除と併用可。どちらが有利かは条件しだい。
減税の制度は毎年のように見直されるため、はじめての方はまず「自分の工事や買い方がどの制度に当てはまるか」を整理し、そのうえで購入資金の住宅ローン選びに進むのがおすすめです。ローン選びでは金利だけでなく、事務手数料などの諸費用や団信の内容も含めて比べると失敗しにくくなります。たとえばSBI新生銀行のように、諸費用や保障の内容が分かりやすく、店舗とオンラインの両方で相談できる金融機関もあります。ご自身に合う一本を、じっくり検討してみてください。
※本記事は2026年7月時点の情報をもとにまとめています。減税制度の要件・限度額・適用期限は変更されることがあります。最新の内容と、ご自身のケースへの適用は、必ず国土交通省・国税庁の公式サイトや税務署・税理士でご確認ください。

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